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覆面の警護者 ~大切な存在を護る者~  作者: バガボンド
第4部・大切なものへ
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第14話 息抜きと言う名の非日常3 宇宙種族の資源回収と各々の息抜き(通常版)

 余談だが、その宇宙企業連合に所属する5大宇宙種族の稼ぎ所だが、大宇宙に点在する惑星などの“表層的な部分”の資源を活用している。当然ながら、手当たり次第に搾取する事は絶対にない。そもそも、彼らがその様な野蛮な行為を大変嫌っている。


 例えるなら、太陽以上の巨大な恒星から発せられる光子力エネルギー、これらから得た力を物質などに変換するとかの部分らしい。流石にこの概念は一介の地球人の俺には理解できない領域になるため、深く掘りさげる事はしたくない・・・。頭が痛くなる事案である・・・。


 それに、宇宙空間自体に漂う物質群からも、色々な資源が回収できたりしている。塵などに含まれる物質群がそれだ。漂うそれらは微々たるものだが、それを大量に集めれば異なってくるだろう。無論、こちらも搾取し続ける事はしていないようだ。


 仕舞いには、未知の領域たるブラックホールの力も使えるとか。この部分は流石に機密事項的な感じになるため、俺達地球人サイドは全く関知ができない。そもそも、関知するどころか解析する技術力すらないのだ。手に余る力とは正にこの事である。


 まあでも、宇宙種族組は根幹に据える一念が絶対的に据わっているため、間違った道に進む事はまず有り得ない。その点からすれば、どの様な力量を持っていようが心から安心ができるのは言うまでもない。


 そもそも、宇宙種族組の総合リーダー的な感じのデュヴィジェからすれば、曲がった流れに至る事はまずない。他のリーダー群がお互いにストッパー役にもなっているため、これもまた曲がった流れに至る事は皆無と言い切れる。それだけ安心できると言う事だ。


 何にせよ、その彼らがいなかったら、黒いモヤ事変により俺達は完全消滅をしていた。この点だけは絶対に忘れてはならない。彼らあっての俺達になるのだから・・・。




「相当暇そうよね。」


 何気ない日常が続く中、ふとシュームに語り掛けられる。今も喫茶店の1号店で常駐しており、ローテーションを組んでの店長を担っている。今日はシュームがその中の1人で、他にナツミYUとナセリスがいる。


 俺はと言うと、カウンターの隅で競馬新聞を眺めつつ、実にマッタリとした時間を過ごしている。先日まではドエラい行動をし続けてきたため、この休息時間は非常に有難い限りだわ。


 しかし、それでも数日休めば身体がソワソワしだしてくるのが実状だ。動いていなければ落ち付かないのは、最早職業病とも言えてくる。


「休みを欲しているのに、いざ休むと動きたくなるのがな・・・。」

「ですねぇ・・・。」

「そんなものですよ。」


 売上伝票の纏めを行うナツミYUに、喫茶店内にあるゲーム筐体に酔い痴れるナセリス。


 ナツミYUはこうした雑務をする事がストレス発散になるという。何と言うか、事務員の鑑と言える感じだわ。ナセリスは昔と比べてかなりのヲタク気質になっているため、時間があればこうしてゲームを嗜んでいる。


 ちなみにサーバーブースにはデュリシラが駐留しているのだが、今はディナリアとティリナに付きっ切りで諸々のレクチャーなどを行っている。世間体に疎いという部分がそれである。まあ何にでも順応度を示す母娘なので、直ぐに慣れていくと思われる。


 と言うか、流石は母親と言うべきか。ディナリアの手腕はデュヴィジェに匹敵する様相だ。それでも、流石に一族の女王には敵わないようである。多岐多様な能力を持つデュヴィジェ。幼少の頃から見ている俺としては、素晴らしい娘に育ったと言うしかない。


「まあでも、こうした日常がどれだけ有難いかを痛感させられます。」

「大いに同意するわ。」


 ゲーム筐体で暴れるナセリスがボヤきだす。語られた部分には色々な意味が込められているのは言うまでもない。それだけ先の各事変が筆舌し尽くし難い様相だったのだから。


 まあ何度も挙げているが、俺達地球人よりも宇宙種族たる彼女達の方が肝っ玉の据わりは非常に強い。それこそ先の各事変以上の様相を目の当たりにしてきたからだろう。それでも、黒いモヤ事変はその流れの集大成とも言えるのだが。


「それですが、あんな究極的な事変など滅多に起きませんよ。」

「それを幸運と取るのか、悪運と取るのか、だな。」

「本当にそう思います。」


 彼女の言う通りである。黒いモヤ事変は滅多に起こるものではない。そこに携われたのは幸運と言うべきだろうか。それとも悪運と言うべきだろうか。何にせよ、こうして過ごせる事がどれだけ大切かを痛感させられる思いである。


「地球での各事変では飽き足らず、な感じよね。」

「警護者の戦いは限定的な感じでしたからね。それがナセリス様が仰った通り、滅多に遭遇する事がない流れにぶち当たったと。」

「ハハッ、ぶち当たる、か。言い得ているわね。」


 厨房で作業中のシュームが語る。それは警護者の生き様の事である。そもそも、俺も数年前までは普通の警護者の生き様を貫いていた。それがナツミYUの依頼を受けた頃から激変し、今では地球はおろか太陽系や天の川銀河にまで影響を及ぼす戦いにまで発展している。


 これも何度も挙げているが、一介の警護者には非常に荷が重いものだ。そもそも、俺達の双肩に総意の生命の生殺与奪的なそれが圧し掛かっている。警護者の概念を超越したものとしか言い様がない。


 非日常を日常とする俺達ではあるが、この数年間の各事変はその非日常を超越する流れであったのは言うまでもない。それを乗り越えて来られたのは本当に幸運としか言い様がない。


    第14話・4へ続く。

 宇宙空間にはとてつもない財宝(この場合は各資源のそれ)が漂っているという。微細な塵から岩石や小天体などなど。それらから物資を回収できれば相当な力になりそうです。無論、劇中で挙げている通り、無差別に搾取し続けるのは大問題ですが・・・。まあ今の地球の技術力では絶対に成し得られない業物でしょうね(-∞-)


 しかし、各事変を終えた後はノホホン度が高いと言うか何と言うか><; それでも、これらの流れから次作の探索者へ繋がる布石となるので、雑談などの流れが非常に大きな要因を秘めていると思います。否、そうしないと辻褄が合わなくなりますし@@; 創生者は気苦労が堪えませんわ(>∞<)

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