第7話 怒りの一撃3(キャラ名版)
ミツキ「DJは暫くお休みしないと。」
DJの一時休止に落胆するが、現状に物凄く燃え上がっている彼女。今度の依頼は総力戦である。彼女達には悪いが、全員来て貰うのが無難だろう。
シルフィア(で、人選はフルメンバーでいいのね?)
ミスターT「その方が安全でしょう。今度のは相手が相手ですし。」
エリシェ(とりあえず、現状確認はしました。ハワイへの移動は船の方が良さそうですね。)
今はPCやスマホを介してのスカイプ通話をしている。相手側に傍受される怖れがあるが、むしろ周りは知らせて纏めて叩いた方がいいと豪語するぐらいだ・・・。
シルフィア(あ、エリシェさん。悪いけどハリアーⅡ隊一式乗せられる?)
エリシェ(その気になれば、原子力空母も搭載可能ですが。)
シルフィア(ハハッ、流石よね。了解、空に関しては問題なしっと。)
ミツキ「わた達は陸戦部隊わぅか?!」
シルフィア(今回は大いに暴れて貰わないと危ないかもね。)
向こうでも色々と試算しているようで、何かをタイプする音が響いている。そう言えば彼女もソフトウェアではナツミA・ウエスト・サイバーに匹敵か、彼らを超える実力を持っている。案外情報操作もお手の物かも知れないわ。
ウエスト「姉御、武装は最強装備でいいんですよね?」
シルフィア(その方が無難かもね。今回は下手したら正規軍の可能性があるし。)
サイバー「フル武装か、あの時を思い出すわ。」
ウエスト「当時より修行は積んでるからねぇ。」
意味ありげに語るウエストとサイバー。それに遠方でシルフィアのニヤける顔が浮かぶ。俺がナツミツキ四天王と初めて共闘したのは、ナツミAとミツキを助ける時だ。もうかなり前の事だが、それから彼らも相当の鍛錬を積んでいる。今では凄い事になっているとか。
ミスターT「まあ諸々に関しては問題なし。後は海だけが・・・。」
ミツキ「気絶所望わぅか?」
ミスターT「案外その方が良さそうだわ・・・。」
冗談とも本気とも取れる俺の言葉に周りは笑っている。しかし実際は本当に水が苦手なのだ。移動手段に関しては本当に悩まされる。
ミュティナ「あ、でしたら転送装置でお送りも可能ですよ。」
ミュティヌ「私達の1人が現地にいれば、そこにひとっ跳びですから。」
ミスターT「・・・それを利用させて貰うかなぁ・・・。」
シューム「何言ってるのよ、貴方達も一緒に移動よ。その秘技は奥の手としなさい。ここぞという時以外は使っちゃダメよ。」
ミュティラ「は・・はい・・・。」
物凄い剣幕のシュームに萎縮する3姉妹。今では臨時の母親になっているため、彼女の怖さは物凄いようだ。3人の母親よりも怖いという。しかし・・・。
リュリア「え~! 私もその力見てみたいっ!」
シューム「こらっ!」
シルフィア(はぁ・・・賑やかでいいわね。)
この調子だ。実の娘たるリュリアには全く通用していない。むしろ新しいものには突撃せよ、この方針が育児のものだから余計かも知れないわ。
エリシェ(ま・・まあ、ミュティナ様方のお力は今は止めておきましょう。)
シルフィア(というか超絶的な力が発動したら、もしかしたら連中に察知される可能性もあるわね。まあ誘導するなら打って付けだけど、とりあえず様子は見ましょう。)
ミスターT「敵の出方が分からないからの。」
エリシェとシルフィアの発言も確かである。転送装置たる地球外のテクノロジーが使われたとなれば、地球上の妨害要素に知れ渡るかも知れない。先日は態々、種子島へ通常の移動手段で向かったのだから。
ラフィナ(とりあえず、諸々の装備などはお任せを。シルフィアさんが仰るハリアーⅡ郡も、予め船舶に搭載しておきますね。)
ナツミYU「決行は何時にするので?」
シルフィア(明後日にしましょうか。依頼は1週間後だから、それまでに現地に着かないと。)
ミツキ「船でハワイまでって、時間掛からないわぅか?」
シルフィア(大丈夫よ。数日は超過しても問題なさそうだし。それに今回の目的は、間違いなく私達を狙ってくるはず。下手したら船上での戦いになるかも知れない。)
シューム「だから船にハリアーⅡ隊を乗せる訳ね。正に空母だわ。」
道具や武装を試算しだす面々。ハワイ現地での戦いなら陸上だから問題ないが、もし船上での襲撃となれば危険極まりない。まあ相手も袋のネズミ状態だがな。
ミツキ「よ~し、皆の衆! 今回はミュティ・シスターズを守る戦いわぅよ! 油断せずに挑んでいくわぅ!」
ミスターT「おうよ!」
ミツキの掛け声に俺が応え、周りの面々も雄叫びを挙げる。正に合戦開始の合図そのもの。それだけに今回の依頼は相当難易度が高そうだ。気を引き締めねばな。
作戦会議を終えて、それぞれの行動を開始しだす。今回は四天王も参戦とあり、かなりの装備を運ぶ事になる。移動はミニクーパーやウアイラよりはグローブライナーがいいだろう。
それと大事を取って、3姉妹はギリギリまで工房で作業して貰う事にした。流石にここに襲来はないだろうが、一応念のためである。それにまだ彼女達の装備が完成していないのだ。四天王もそれに付き従い、明後日まで動く事にする様子である。
これは相当大掛かりな行動になりそうだわ・・・。
3日後。全ての準備を終えた現状、後は船に乗り込んで現地に向かうだけである。今回はハリアーⅡ隊の隊員の方も一緒だ。シルフィアの直属の部下とも言えるが、彼女は仲間だと言い張っている。
しかしまあこの船舶は化け物だ。今は東京湾外で待機の通称・超大型豪華客船に向かっている。あまりにも巨大過ぎて港には入り込めないため、小型の船で乗り込む形になる。
武装は全て貨物船から超大型豪華客船に積み込んだ。この貨物船ですらタンカークラス。それをも遥かに凌ぐ巨大さなのだから怖ろしい。ハリアーⅡ郡もクレーンでの搭載である。
ミツキ「実に圧巻わぅ~♪」
小型船舶の船首部分に仁王立ちのミツキ。見つめるは先に鎮座する超大型豪華客船である。というか彼女、結構揺れる船の上でよくぞまあバランスを保てるものだ・・・。
シルフィア「力強い姿よね。普通この規模だと沈みそうだけど。」
エリシェ「水中には水上の3倍以上の規模の構造物があります。それが言わばフロート代わりに浮力を維持している形です。原子力潜水艦も原子力空母も内部に搭載可能ですから。」
アメリカからトンボ返りしたとあり、物凄い眠そうなエリシェ。ラフィナは時差ボケには非常に強いらしく、この場合はエリシェの補佐を買って出ている。
ウエスト「ほぉ~・・・この規模だと、システム運営はどうなってるんだか。」
サイバー「見てみたいものですよね。」
滅多に表に出ない四天王は、この現状に非常に湧き上がっている。まるで遠足だ。しかもこの4人も姉妹同様、乗り物には滅法強いと言う。本当に心強いものだわ。
ミスターT「だー・・・こえぇ・・・。」
シューム「地上なら無敵なのにねぇ・・・。」
ナツミA「得手不得手ありますからね。」
小型船舶の壁越しから表を見るも恐怖度が尋常じゃない。この現状でよくぞまあ平然としていられるものだ・・・。まあこれは俺だけだろうが・・・。
船員「接船します、少し揺れるのでご注意を。」
ミスターT「早く陸上へ・・・。」
ミツキ「わたが陸上わぅよ!」
ミスターT「はぁ・・・。」
一際ハシャギまくっているミツキに呆れるしかない。今回はオールスターなため、小型船舶上が物凄い事になっている。俺やハリアーⅡ隊の隊員数名以外全員女性という様相だ。それにエラい殺気立っているのがナツミYUとシュームである。何ともまあ・・・。
小型船舶が超大型豪華客船に接船、何とそのまま内部に入っていくではないか。丁度後方にある超大型ハッチからの入船だ。波に揺られていたいたのが嘘のように穏やかになる。
ちなみにこの小型船舶は超大型豪華客船に搭載船との事。緊急避難用にも用いられるとも。これと同じ船が100隻搭載しているそうだ。まあこの規模の船舶なら脱出用の船も多くないと意味がない。タイタニックみたいに足りなくなっては大変である。
超大型豪華客船に乗ってしまえばこちらのもの。その超絶的な船体は超大型の波が来ても耐えられる仕様らしく、ちょっとやそっとの波では全くの不動である。これはこれで有難い。
そう言えば今回はナツミYUの娘アサミとアユミ、シュームの娘リュリアも一緒である。本来なら一緒にはさせたくなかったみたいだが、留守番も忍びないという事で連れてきた。完全に非戦闘員なので、守る存在が多くなり厳しくなりそうだが・・・。
第7話・4へ続く。




