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覆面の警護者 ~大切な存在を護る者~  作者: バガボンド
第4部・大切なものへ
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第13話 母と娘と3 抗争の繰り返し(キャラ名版)

ミツキ「何? 劣勢だと? ふん! 俺がいる限り負けんわ!」


 その後もアキバ・コミケのイベントは続く。救出組の方は行動を開始しており、俺達はここの警備なども含めて滞在する事にした。とは言うものの、ティリナを守る事も必須なため、ここから動けず仕舞いでもある。


 そんな中、中央通りの一角でイベントが発生しだす。ミツキを取り囲む複数の面々の図だ。彼女の台詞は某武将の有名なものを捩っている。と言うか、その内容の主旨が全く以て分からない。


 まあこうした突発的なイベントは、アキバ・コミケの至る所で発生している。それを催し物としている部分も見事な感じである。特にヲタク気質の面々からは大絶賛されていた。


ナツミA「これからどうされます?」

ミスT「んー・・・。」


 ミツキを取り囲む面々に対して、即座に攻撃を開始する彼女。無論それは格闘技によるものであり、完全にスパーリングを演じだしていた。勿論、俺達には恒例のバリアとシールドの力量が働いているため、怪我をする事は全くない。


 半ば本気で動き捲くるミツキを見て、深い溜め息を付くナツミA。言動から何から、完全に逸脱していると無言で語っている。かく言う俺も、ミツキ自身の突拍子もない行動には、脱帽するしかない。


ミスT「・・・とりあえず、ヘシュナさん達が戻って来るまで待機か。ここまで来襲してくる事はないとは思うが、一応警戒した方が良いかもな。」

ナツミA「ですね。」


 襲撃者に対して無双を演じるミツキに、興味津々のティリナ。しかし彼女の背丈からして、ミツキ達を取り囲む壁たるギャラリーの先を覗く事はできない。


 そんなティリナを肩車状態にして、彼らの暴れる様相が見えるようにした。俺の行動に一瞬驚きはしたが、ミツキ達の演出に大喜びしだしている。何と言うか、彼女が宇宙種族ではなく一般の人間だと錯覚させられる。


ナツミA「フフッ、端から見たら、娘を肩車する母な感じですよね。」

ミスT「ハハッ、違いないわ。」


 俺達の様相を窺い、頬笑ましい視線を向けてくるナツミA。彼女の方もティリナを肩車にしようと思っていたようだが、背丈の問題で俺に軍配が挙がった感じである。ナツミAも背丈は高い方だが、それでも俺とは頭1つ以上の差がある。


 ちなみに、俺以上の背丈を誇る男性陣はナツミツキ四天王ぐらいである。逆に女性陣だと、ルビナやヘシュナとミュセナぐらいだ。そんな高身長の俺が性転換状態になっているため、一際目を引くのは言うまでもない。


 まあでも、今の俺の容姿は身内達には認知済みなので、別段変な目で見てくる事はない。あるとすれば、偶に異性としての目線でのものぐらいか。シューム達を筆頭とする、男性心を持つ面々だ。かく言う俺も真逆の状態に至る事はあるが・・・。



ミスT「・・・何度も思うが、今を過ごせる事に感謝そのものだわ。」

ナツミA「ですね。特に先日の黒いモヤ事変が正にそれでしたし。」


 ミツキ達の催しを喜びながら見つめるティリナ。その彼女を見て、ふとボヤいてしまう。それは、先の黒いモヤ事変の事だ。以前にも挙げたが、あの事変を乗り越えた先が今の様相となる。下手をしたら、こうしている事すらできなかったのだから。


 そのボヤきに大きく頷いてくれるナツミA。彼女も最前線でその様相を見てきたため、今の平穏な世上に心から安堵しているようだ。それだけ、あの事変は筆舌し尽くし難いものだったと言うしかない。


 そもそも、天の川銀河を覆い尽くす黒いモヤの完全消滅とか、正気の沙汰としか思えない。俺達地球人だけでは、絶対に勝ち超える事は不可能だったのだから。


ナツミA「でも忘れないで下さい。今も地球では細かい事変は起こっています。こればかりは各地の方々が解決すべきものですが、完全平和とはいきませんから。」

ミスT「本当だわな。下手に介入しようものなら、更なる火種を起こしかねない。」

ナツミA「過度の事変なら問答無用の介入でしょうけど、今は静かに見守るしかありませんしね。」

ミスT「はぁ・・・力があるのに解決できないのは、実に歯痒い思いになるわな・・・。」

ナツミA「ですねぇ・・・。」


 両者共に深い溜め息を付く。これも何度も挙げた事だが、今でも地球上から完全に抗争や紛争は根絶し切れていない。今後もこの流れは永続していく事だろう。


 しかし、明けない夜が無いように、過ぎ去らない嵐も無い。何れ必ず、地球上から争いというものは消えていくだろう。無論、それは何時になるかは全く以て分からないが、不可能な話ではない。


 その時まで俺達警護者の存在は有り続けるだろう。世上の安穏を勝ち取る戦いは、まだまだ続くのだから・・・。



 ミツキ達が演じる催し物は、まだまだ続いていく。と言うのも、近場の一般参加の方々を巻き込んだものにまで発展しだしていた。無論、それは過激なものではなく、ミツキ達が非常に気を配っての立ち回りである。むしろ、今し方の抗争的な流れよりも、非常に繊細な感じになっていた。


 それを演じるだけの力量がある自体凄い事だが、一般の方々を巻き込むのはどうなのかと思うしかない。まあでも、彼らの方はこの上なく喜んでいるのだから、ここは黙認するのが無難な感じだろう。


 常日頃からのスパーリングの繰り返しが、こうした催し物で真価を発揮する、か。俺達からすれば何気ない行動のものだが、周囲から見れば達人の域までに到達していると思われているようである。まあ本業が警護者故に、その職種自体も後押ししている感じではあるが。


 先の各事変の抗争が、俺達を怖ろしいぐらいまでにレベルアップさせてくれた。となれば、各事変の当事者やその概念には、心から感謝をするしかない。その流れがあったからこそ、今の俺達が存在できるのだから。そしてそれは、あの黒いモヤとて例外ではない。


 ただ、俺も勿論だが、総意の方もこれで全てが終わったとは思っていない様子だ。特に色々な思いを抱くデュヴィジェを見れば、再び何らかの出来事が起こると予想ができる。


 永遠とも言える抗争の繰り返し。それが俺達の宿命であり使命なのだと、今ほど痛感できる時はない。まだまだ膝は折れない、そう言うしかないわな。


    第13話・4へ続く。

 永遠とも言える抗争の繰り返し。これは何も劇中の中だけとは言い切れません。実際問題、現実では今も色々な流れが続いています。この部分は非常にデリケートですが、だからこそ何らかの表現で挙げるべきでしょうね。そう、その流れが今も続いている事を忘れないように・・・。


 しかし、最近はカキカキのペースが非常に落ちているのが何とも><; と言うか、閃き度が低過ぎて執筆が進んでいません@@; 次回分などを何とか書き綴れていますが、非常に悩ましい感じが続いています><; しっかりせんきゃ・・・(ー∞ー)

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