第12話 壮大な催し8 感謝の一念(キャラ名版)
一応、これらの兵装は不測の事態としての役割も兼ねている。過去2回のコミケに襲撃を企ててきたのだ。何時何処で何が起きてもおかしくはない。ただ、既にデカい事変は終息しているので、恐らく取り越し苦労になるだろう。
それでも、油断は禁物だ。先の惑星事変や黒いモヤ事変は、人知こと生命知を超えた様相となった。だが、それ以外の細々とした事変は今後も十分起こり得る。故に、警護者の存在が必要不可欠となるのだから。
それに、デュヴィジェ達は何らかの思う所があるようだ。かく言う俺も、これで全てが終息したとは到底思っていない。むしろ、今後は今以上に厄介な事変が巻き起こると確信を持つ事ができた。最早職業病と言えるわな。
こうして、非日常を日常とする俺達警護者が、一般の方々に娯楽としてその存在を提供する事ができる。端から見れば異常極まりないが、誰かの役に立ってこその警護者でもある。例えそれが娯楽であろうが構わない。
つくづく思うのは、俺1人では成し遂げられなかった事が数多い。周りあっての俺自身なのだと痛感する。ミツキ流の持ちつ持たれつ投げ飛ばす、正にこれだわな。
ふと周りを見渡してみる。今もコスプレ状態の身内達が、ヲタクの方々からの写真撮影に快く応じている。限界ギリギリの描写と言うか、そういった場面をも再現しているのが何とも言い難い。まあヲタクの方々からは、萌えそのものだと太鼓判を押されているようだ・・・。
そして、その花形とも言えるのは女性陣である。男性陣のコスプレは非常に希で、四天王や他の面々が硬派な出で立ちで暴れている。と言うか、身内の女性陣の下っ端的な感じで付き従っているのだが・・・。
そう、漸くと言っていいほど、世上は女性の世界へとなりだしている。無論、それは男性を蔑ろにするものではない。女性陣を立ててこそ、男性陣すらも冴え渡る感じになる。先にも挙げた、持ちつ持たれつ投げ飛ばすだわな。
トラガンの女性陣と共闘した頃が非常に懐かしい。彼女達が奮起しだした頃から、追随して躯屡聖堕メンバーの女性陣も奮起しだしている。まあ躯屡聖堕メンバーの女性陣は、元から一騎当千の女傑達が多い。燻っていた闘志に火が着いたとも言える。
何にせよ、明るく朗らかに大暴れする女性陣を見つめ、心の底から安堵する。だが、世上にはまだまだ虐げられている女性達が多い。その彼女達を支えてこそ、俺達警護者の存在が役に立つと言うものだから・・・。
ミスT「・・・女性は素晴らしいわな。」
デュリシラ「突然、何ですか。」
ボソッと呟くと、それに反応してくるデュリシラ。俺の方も無意識でその呟きが出たため、実に驚くしかなかった。
ミスT「いや何、女性は何をしても様になるのが羨ましい限りと。」
デュリシラ「確かに。弱点らしい弱点はありませんからね。」
ミスT「野郎とは大違いだわな。」
本当である。改めて思うと、女性の利点は挙げればキリがない。特に衣服の問題が顕著で、何を着用させても問題はない。流石に男性用のフンドシは問題があるが、下着類なども着用してもおかしくはない。逆に男性が女性用の下着を着ようものなら・・・。
また、先にも挙げた流れに近いが、最近は社会での女性の進出率が高まっている。各事変で大活躍したトラガンの女性陣が影響を与えていた。追随して躯屡聖堕メンバーと5大宇宙種族の女性陣が後押しをしているからか、その影響力は男性を押し留めるぐらいの力量である。
ただ、そこは男性陣を立てる事を忘れてはならない。野郎の俺が言うのは烏滸がましいが、やはり現状は男性が立たねばならない部分が多い。だが、何れは女性の時代が来るのは間違いない。
ミスT「・・・各事変を乗り越えられて、本当に良かったと思う。」
デュリシラ「ですね。特に惑星事変と黒いモヤ事変は、一歩間違えば完全消滅は間違いなしの状態でしたし。」
ミスT「5大宇宙種族様々だわ。」
撮影の依頼をこなしつつ、近場で行動している5大宇宙種族の面々を見る。誰もがコスプレをしているが、その存在感は凄まじい感じに思えてくる。彼らがいなかったら、俺達は今をこうして生きる事ができなかったのだから。
と言うか、彼らのヲタク気質への回帰には脅威を感じずにはいられない。常日頃から全てに対しての姿勢は素晴らしいものだが、ことヲタク絡みになると凄まじい熱意を発揮しだす。近しい人物だと、ヘシュナが正にそれである。
まあ5大宇宙種族の中で逸脱したヲタク気質は、ナセリスとデュヴィジェをおいて他にはいない。デュヴィジェはミツキTが生前の頃からの嗜み様で、ナセリスはカラセアと共に重役を担いだしてもなおその気概を忘れていない。
何と言うか、地球人以上に地球人らしい5大宇宙種族の面々。そんな彼らと共闘できる事に心から感謝したい。そして、傍らにいる女傑も・・・。
ミスT「お前さんにも感謝しているよ。」
デュリシラ「何ですか、エラい気持ち悪い。」
ミスT「ふん、言ってろ。」
ふと思った事を声に出す。デュリシラには他方面でお世話になりっ放しだ。その事に関して感謝を述べるのだが、気持ち悪いと返されてしまう。しかし、その表情は実に憎たらしいほどのニヤケ顔だ。その彼女を見つめ、小さく舌打ちをした。
だが、徐に俺の右腕に自分の左腕を絡ませてくる。普段からの厚意の1つだが、コスプレ状態の今はおかしな図式な感じなのだろう。撮影をしている方々が、苦笑いを浮かべだしているのが証拠である。とは言うものの、劇中とは掛け離れた仕草ができるのもまたコスプレの魅力であろう。
そんな俺達の姿を見たミツキとナツミAが、デュリシラと同様に俺に抱き付きだしてきた。何と言うか、最早何でもアリな感じに思えるが、これはこれで撮影する方々の萌え度を掻き立てるには十分なようである・・・。
第12話・9へ続く。
周りあっての自分自身、これは今の世上でも大切な概念だと思います。人間は1人では絶対に生きていけないのですから。しかし、諸々の概念も蔓延っているのも事実。生きる事は死ぬ事よりも難しい、本当にそう思います。だからこそ、今の一瞬一瞬を生き抜く限りなのですから(=∞=)
今回は少々短めでしたが、何とか間に合った次第で><; 前にも挙げましたが、その都度思い付いてのカキカキを繰り返しているので、過去の作品=文面を見直しては創生している流れです><; それでも、この積み重ねが次への一歩となりますからね。今後も頑張らねば(>∞<)




