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覆面の警護者 ~大切な存在を護る者~  作者: バガボンド
第4部・大切なものへ
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第12話 壮大な催し5 娯楽が転じて己の糧となる(通常版)

「・・・はぁ。」

「アハハッ、溜め息が出る様相ですよね。」

「あの戦艦大和と潜水艦伊400を格納ですからね。異常と言うか何と言うかですよ。」


 傍らで格納の様子を見守るエリシェとラフィナ。そのラフィナが言う通り、異常過ぎると言うしかない。近代の原子力空母には劣るが、263mを誇る戦艦大和の格納である。そんな巨大兵装など何処にあるのやら・・・。


 まあ尤もながら、レプリカヴァルキュリアの下部戦闘艦は1315mを誇る巨艦だ。更に上部の飛行戦艦部は3000mを超えている。その様な巨大兵装なのだから、263m程度の大和など楽々と格納できてしまう。


 それに、先の黒いモヤ事変で大活躍した宇宙戦艦群は2630mと、戦艦大和の10倍の規模を誇っている。その彼らですら黒いモヤには到底太刀打ちできる規模ではなかった。正に諸々の奇跡が成せた勝利だったと言える。


「・・・マスターも思ったりするようですが、今のこの場に私はいるのだろうか、と。」

「ああ、そうだな・・・。」

「黒いモヤ事変で私達は消滅しており、描いていた未来を見ているのではという・・・。」

「本当にそう思うわ・・・。」


 俺も何度も思っていたが、エリシェとラフィナの方も同様の思いを抱いていたようだ。今のこの場は俺達が未来を夢見ているに過ぎず、実際には既に黒いモヤにより完全消滅しているという流れだ。


 だが、これも実際には最悪の事態を思っていたに過ぎず、今こうして娯楽群に酔い痴れる様相に至っている。こちらの方が現実なのだ。


「それに・・・一応は彼女を救えた事にはなる。」

「ですね。」

「黒いモヤを脱して覚醒したので、白いモヤこと白い聖女とも言うべきかと。」


 諸悪の根源たる真の黒いモヤを完全消滅させた後、分離した黒いモヤ嬢も消滅していった。しかし、その表情は非常に穏やかであり、成すべき事を成して逝去したともいえる。


 そもそも、何処から何処までが死去や逝去とかの次元ではなくなる感じだ。それだけ、宇宙空間は神秘に満ちており、一介の人間たる俺達には理解が及ばない領域であろう。


 それでも、彼女は使命を全うして逝去した、それだけは間違いない。何処か別の場所にて生まれ変わっているかも知れないが、それを窺う術は俺達にはない。


「・・・“彼ら”の分まで頑張らねばと思うわ。」

「大いに同意します。今後も共に勝ち進んで参りましょう。」

「大丈夫ですよ。皆さんと共にあれば、どんな荒波でも乗り越えられますから。」

「そうだな。」


 徐にエリシェが右手を、ラフィナが左手を掴み、両手で包んで胸に抱いてくれた。そこに込められた思いに、心の底から感謝したい。周りあっての俺自身である事を痛感させられる。


 何度となく回帰する先だが、それで良いのだろうな。この繰り返しが自分達を更なる高みへと突き進ませてくれる。何気ない事であっても、その積み重ねが大事なのだから。まだまだ頑張らねばと思うわな。



 ちなみに、今度のアキバ・コミケへは身内達全員が参加という事になる。諸々の雑用などは全て有志の面々が担ってくれるとの事。彼らの方も参加したいのだろうが、そこは俺達の方を優先してくれると語っていた。


 裏方に徹し続けてくれる面々がいるからこそ、俺達は暴れる事ができる。彼らこそ真の勇者であると断言したい。


 この部分に関しては、デュヴィジェやヘシュナが上手い具合に調整してくれるらしい。念話の応用により、俺達と同期して追体験をするというものだ。現地にいないのに、実際にその場で暴れているかの様な感覚になるのだと。


 これは何度か経験した事があるため、その応用発展という感じである。流石は宇宙種族のリーダー格である。考える事や実行する事がぶっ飛んでいるとしか言い様がない。


 まあでも、この部分は周りを立ててこそと思っての考えなのだろうな。同期による追体験でそれなりに楽しめれば、2人の方も嬉しいに決まっている。その2人はバリバリのコスプレで参加すると豪語しているのが何ともだが・・・。


 宇宙種族達が台頭しだしてからは、その殆どがヲタク気質の面々と化している。その淵源はミツキやナツミA達となるが、その力量が彼らを一騎当千の猛者へと昇格させていくのだから何とも言い難い。


 娯楽が転じて己の糧となる、か。今後の彼らの成長は、否が応でも確実に至るのは言うまでもない。それで良いのかと思ったりもするが、まあそれは無粋な考えなのだろうな・・・。


 彼ら総意と共に戦える事を、俺は心から感謝したい。同時に、膝は折れないとなる訳だな。本当に、周りあっての俺自身だと痛感させられる思いである・・・。


    第12話・6へ続く。

 少し短めですが、何とか間に合った次第で><; 次の分はないので、直ぐに執筆を開始しださねば@@; 今はその都度思い付いた事をカキカキしているので、何処か曖昧な部分があったりしたりしますが(-∞-)


 ともあれ、全ては大きな流れの布石の1つでも。後の探索者へと繋げられるように頑張っていきますにゃU≧∞≦U

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