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覆面の警護者 ~大切な存在を護る者~  作者: バガボンド
第4部・大切なものへ
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第12話 壮大な催し3 打ち合わせと雑談と(通常版)

 その後もアーダコーダと雑談をしつつ、今後の流れを話し合う。エリシェとラフィナも、ここ喫茶店が一番息抜きができると語っている。2人の両肩には、とてつもない重圧が圧し掛かっているしな。


 そんな2人を支えられる現状に、俺の存在が役立っている事を痛感する。本当に些細な事になるのだろうが、その些細な事がどれだけ有難いか。各事変を通して痛感せざろう得ない。


 人間は1人では絶対に生きていけない。論理的に掘り下げるなら、それこそ空気などの生命活動まで帰結する。まあその場合は生命体となるが、殆ど同じ様なものなのである。


 回りあっての俺自身である事を、何度も痛感させられる思いになる。同時に、何が何でも総意を守らねばと帰結してくる。まだまだ膝は折れんわな。




 アキバ・コミケまでの時間は、残り1週間程度となった。今回は大規模な催しとなるため、とにかく事前の打ち合わせや下準備が重要になる。2大ガンシップの展示が顕著だ。それ以外にもコスプレでの催しもあるが、こちらより2大ガンシップの方が大変である。


 最終的な流れは身内達に委ねる事になるが、それまでは色々と行動をしなくてはならない。俺にできる事なら可能な限り担わせて貰いたい。


 ちなみに、今回は喫茶店ブースも出すとの事である。本店レミセンの出張サービス的な感じになるようだ。こちらはサラとセラが取り仕切り、躯屡聖堕チームとトラガンの面々が補佐をするとの事。


 今となっては大多数の身内達が調理師免許を取得しているため、自前の手料理を遺憾なく発揮する事ができている。これが高評でもあるので、今回の出展に踏み切ったようである。


 まあ殆どが趣味が転じて実用と至ったため、儲けに関しては殆ど度外視で動いてる感じだ。実際には食事の費用は材料費が大半を占めているしな。


 それでも、彼らが手作りの料理に魅入られる方々は多い。今も喫茶店には多くの来訪者がいるのが何よりの証拠である。本当に不思議な流れとしか言い様がない。



「これが今回の催しの全容です。」


 そう語りつつ、纏められた企画書を手渡してくるデュリシラ。今は喫茶店本店の2階、本家のサーバーブースにいる。分家という感じのサーバーブースは、1階の喫茶店奥に鎮座している。その近くがラジオブースとなる。


 何だか喫茶店とは言えない感じだが、これはこれで良いと周りから太鼓判を押されている。何ともまあな感じである。


「・・・壮大な催しとしか言い様がないわな。」


 手渡された企画書を見つめつつ、溜め息を付きながらボヤいた。それに苦笑いを浮かべている彼女。ここまで発展するとは思っていなかったようである。しかし、だからこそ実行する意義が出てくる。


 簡易コミケ的な感じの催しなら、何処でも開催は可能だ。だが今回は2大ガンシップを展示するとあって、相当な集客となるだろう。絶対無事故での運営は無論であるが、どうせ開催するのなら大盛り上がりにしたい所である。


「既にレプリカ大和とレプリカ伊400の準備はできています。今は最終調整と、内部に一般の方々を入れても大丈夫なように区画分けもしています。」

「うーむ・・・大丈夫かと心配になるが・・・。」


 本当である。俺達なら警護者という概念から、2大ガンシップを用いる事は問題ない。実際に数多くの事変で用いてきたのだから。しかし今回は一般人を艦内に招くとあり、不測の事態に至らないかと心配にはなる。


 まあ監視の目として、躯屡聖堕メンバーの筋骨隆々な男性陣を配置するようで、一種の威圧にもなるようだ。当然彼らはコスプレを行っての参加である。


「それに、重要区画への進入はほぼ不可能ですから。」

「ああ、そこは実体験しているから分かる。普通に見えている箇所が、実はカモフラで別の区画に見えているのが何ともだったしな。」

「私達ですら迷わされるのですから、一般の方々はまず無理でしょう。」


 レプリカ大和とレプリカ伊400の艦内は、スマートに見えるも実際には相当な複雑さを醸し出している。だがそれを気にする事がないのは、5大宇宙種族がテクノロジーを駆使したものだ。カモフラージュ作戦を具現化させた感じである。


 各種ペンダントを持つ俺達ですら大いに迷うのだから、それらの恩恵がない一般人には絶対に迷わされるのは言うまでもない。


 ただこれ、その迷いという概念も、スマートに見せるという部分でしかない。重要区画に意識を向かせないようにもするのもある。まあ俺達の場合は必要で進入する事があるが、その時はすんなりと進めるのだから不思議である。



「それですが、意識を変化させる感じですよ。」


 同室内で衣装と格闘中のヘシュナが語る。コスプレを何にするかで悩んでいた。彼女自身が巨女であるのも影響してか、着用できる衣装は数が限られている。


 そんな彼女が語るのは、意識を変化させる手法らしい。カモフラージュ作戦も同様の概念であるため、それを一般的に応用させた形となるようだ。流石は宇宙種族のテクノロジーとしか言い様がない。


「私達宇宙種族は、他の種族の意識を別の意識に変化させる事など簡単な事です。ただし、それを悪用する事は絶対にしませんけど。」

「一種のタブー事に位置付けられていますからね。」

「そうですね。それに、この概念にも善心や悪心のオンオフ機構が含まれるので。」

「悪人には絶対に使えない代物、だな。」


 最早通例事となる善心と悪心によるオンオフ機構。念話は無論、バリアとシールドの概念などがそれに当たる。過去には悪役中のヘシュナが、同技を使えなかったのだから。


 この概念は、全生命に当てはまると言ってもいい。実際にこの概念を開発し、運用している種族の1人たるヘシュナがそうだったのだ。身を以てその威力を思い知っているからこそ、有事には思う存分使えるのである。


「それに、展示中の2隻は一種の塊的な感じにさせますからね。稼動させる事は皆無になりますので。」


 衣装と悪戦苦闘中のヘシュナを補佐しているミツキT。彼女が挙げるのは、2隻自体の概念の変化である。これは広島は呉に停泊させる際の概念でも。こちらでも一般的に展示するとあり、悪用を避けるための手法となる。


 まあそれをアキバ・コミケに応用するだけの話なので、実際は特に問題となる事はない。場所が場所なだけとなる感じであろう。


 それに流石にないと思うが、今後も使う可能性も十分ある。ならば、何時でも稼動可能な状態に維持し続けたい。不測の事態には大いに活躍して貰わねばな。


「パールハーバーのミズーリ号もこんな感じなのかね。」

「あちらは、ほぼモニュメントに近いので動かす事が困難との事ですよ。まあ動かそうと思えば動かせるようですし。」

「戦艦が簡単に沈むか!」


 俺の挙げた懸念点に対する答えに、真面目に答えてくれるミツキT。対してデュリシラは、ミズーリ号に関してのネタを返してきた。それを伺った俺達は、否が応でもニヤリとするしかなかったが・・・。


 と言うか、劇中のミズーリ号は襲来してきた宇宙船群にも申し分ない威力を発揮していた。流石は天下の戦艦である。しかも今も現存とあるため、歴史の生き証人の様な存在だ。


 日本の大和に関しては、既に海底に沈んでいるため該当外になる。しかもミズーリ号とは異なり、艦体が分断されている悲惨な状態だ。間違いなく動かす事はできない。ただ・・・。


「大和、発進っ!」

「ちゃ~ちゃ~ちゃら~ちゃちゃちゃっちゃちゃ~♪」

「・・・そうなるわな・・・。」

「ぶっ! アッハッハッ!」


 これである・・・。今し方思った事を、見事なまでのネタとして返してくれたヘシュナとデュリシラ。そして、その様相に爆笑するミツキT。彼女も元ネタを知る存在だ。そんな2人の様相に、今は別件で活動中のナツミAとミツキを思い浮かべるのは何とも言い難い。


 いや、もし姉妹がこの場にいたら、真っ先に今のネタを挙げてくるだろう。それだけ強烈なネタなのだから・・・。


    第12話・4へ続く。

 「戦艦は~」の流れは映画バトルシップ、「大和~」の流れは宇宙戦艦ヤマトのネタと@@; 前者はリアリティに富んでおり、架空ながらも第2次大戦の戦艦が宇宙種族に対して有効である事を叩き付けた感じです。あの描写は良かったですね><; 後者は言わずともなが、宇宙戦艦の代名詞とも@@; そう言えば、初代デスラーさんの声優さんはクモジイさんなんですよね@@; 2代目は山寺さんですし@@b


 ともあれ、アキバ・コミケと題した場所に2大ガンシップを展示とか、普通では考えられません><; まああの歩行者天国の区画に置く事は可能でしょうけど、相当な圧迫感を醸し出しそうです@@; それでも、もしそうなったら見に行ってみたいですね(>∞<)


 そして、同話で挙がっている、「もう使う事はないだろう」と言う言葉に反して、後の探索者では2大ガンシップが猛威を振るうのですが@@; 何ともまあな感じです(-∞-)

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