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覆面の警護者 ~大切な存在を護る者~  作者: バガボンド
第4部・大切なものへ
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第9話 宇宙への旅路7 マイナス面への免疫力(通常版)

(まあともあれ、今回からの作戦は、天の川銀河外でのものになります。以前は天の川銀河内でのものだったので、爆弾を抱えたまま挑むようなものでしたし。)

(今度は打って出る感じなので、幾分か気は楽ですよ。)

(それに、私とヘシュナ様のみの増幅役が、デュヴィジェ様とミツキT様も加算されるので、貴方の力を確実に超大化させられますし。)

(カルテット・キャノン、か。皮肉にすら聞こえないわ。)


 ルビナとヘシュナの力ですら、地球人からすれば逸脱したものだった。そこに更に力を持つデュヴィジェとミツキTの加入により、ネズミ算式では現せられない力に至ると言う。最早人知を超えた様相そのものだ。


(人知を超えた最強難度・プロフェッショナルわぅ。)

(ん? 某生物災害5ですか。)

(ワンコクレ!)

(アイム・ハライテー・オーバーヒアとか。)

(チャガシクレ!)

(はぁ・・・。)


 完全に真面目会話に飽きだして来ているのが分かる。ミツキのボケの頻度が各段に増えだしているのが理由だろう。それに、この話の内容自体が、地球人には理解不能の領域に至るため、俺の方も半ば呆れ気味になっているのが実状だが。


(全部片付いたら、1日でも良いから何も考えずに過ごしたいわ。)

(そこは激しく同意します。私も大企業連合の総帥の役を、一時忘れてみたいもので。)

(普通の女性として過ごしたいですよね。)

(そこは、ヘシュアさん達が担ってくれるから問題はないが。)


 重役を担う面々は、普通に過ごせる事を心から願っている様子だ。しかし、結局は元の流れが恋しくなり、自然と戦いに身を投じだすのが通例ではあるが。


(皆様方の代理は、一切合切お任せを。私達は実質的に疲労が出難い体質なので、全ての役割を担えますよ。)

(小母様と同じく、全てお任せ下さいな。その為に、諸々の力を付けて来ましたし。)

(・・・お前さん達は、警護者の鑑だわ。)


 俺達が叶わぬ願いをボヤくと、それが実現可能だと語るヘシュナとデュヴィジェ。彼女達の体質や力を以てすれば、意図も簡単に実現が可能である。そして、それが警護者の理に通じている部分に、彼女達こそが警護者と言える存在だと思えた。


(自然と原点に回帰するも、そこに胡座を掻かず、更なる高みを目指しだすと。)

(胡座を掻こうにも、掻けないのが実状よね。常に精進あるのみ、それが警護者魂だし。)

(本当にそう思います。眼前に鎮座する黒いモヤが、それを再認識させてくれていると確信できますし。)

(相手を知り・己を知り・全てを知る、か。)


 一服しながら、艦橋に表示される作戦内容を再度見入った。


 先にも挙げたが、当初の作戦は天の川銀河をバリアとシールドで覆い尽くし、殺気と闘気の心当てを駆使した波動で消滅させるものだった。しかし、今回は先手を打って、黒いモヤ自体をバリアとシールドで覆い尽くし、そこに目掛けて殺気と闘気の心当てを放つという。


 俺達が放てる波動はプラスの力を有するため、バリアとシールドの波動と見事にマッチするとの事だ。つまり、ネズミ算式に効果が増加し、マイナスの力の極とも言える黒いモヤを完全消滅させる流れになる。


 この実験は過去に、ミツキとナツミAが喫茶店で実演してくれた。簡単な黒いモヤを作り、そこにレールガンの応用でプラスの力を放ち、相殺消滅させた流れである。それを銀河系以上に拡大させるのが、今回の作戦の流れとなる。



(負の感情の集合体となるなら・・・俺の予測だと、黒いモヤに接近した時、何らかの嫌な気持ちになりそうな気がする。)

(でしょうね。小さいものなら微々たるものですが、銀河系以上のものとなると、常人では廃人になりかねない威力を誇りますし。)

(・・・だからなのね。T君が放つ殺気と闘気の心当てに曝された意味があると。)

(あの時のマスターは、それを意図的に行ったとは思えませんけどね。しかし、それが今回の不測の事態への免疫力になるのは間違いありません。)

(本来なら、即死級の波動を持つ力。それに慣れさせる、恐ろしい事をするものよね。)


 その場に座り込み、一服をしだすシューム。どうやら、作戦自体の様相を把握したようで、現状での安心感からの行動のようだ。彼女自身は、鋭い直感と洞察力で、戦いの場を見切る術を学んでいる。この作戦と今までの流れを考えた事による、結論とも言えるのだろう。


(まあでも、最後は君に全て委ねるしかなくなるからね。私達は見守るしかないけど。)

(その見守りが、どれだけの力を持つのかを把握して欲しいものだが。)

(まあ・・そうだけどさ・・・。)


 俺のボヤきに不貞腐れ気味に呟くシューム。その彼女の頭を優しく叩いた。ミツキ達とは全く異なる解釈での戦況の把握、それがシュームが持つ実力の1つである。そう言えば、彼女と姉妹の属性は、両者とも局地戦仕様だったわ。


(・・・Tさんが、ここまで成長されている姿に、本当に安堵しています。私が健在時の姿は、まるで死に急ぐかのような様相でしたから。)

(そうだったわね。対話しても何処か上の空で、そこに意思が感じられなかったし。)

(今考えると、当時の様相は全てを見越していたのかも知れませんね。まあ、タラレバ論理になりますけど。)

(記憶を失って、初めて真の力を得る、か。実に皮肉過ぎるわな。)


 記憶を失う前の俺は、相当厄介者であったとの事だ。ただ、その意味合いは、取っ付き難いという意味合いではある。いや、恐らく相当取っ付き難い存在だったのだろう。それが真逆の属性に変わったのは、航空機事変での記憶の失いだったのだろうな。


(ぬぅーん! 更にTちゃんをどついたら、より一層温和になるわぅか?!)

(良いわねそれ、実行しようかしら。)

(是非とも加勢しますよ。)

(ふん、言ってろ、じゃじゃ馬娘達め。)


 物凄く嫌味的に言われ、舌打ちしながらボヤく。それを聞いた周りの面々は、堪え切れずに笑っていた。まあでも、3人が言う言葉には一理あるが・・・。


    第9話・8へ続く。

 「アイ・アム・レジェンド!(ジョッシュさん挑発)」→「アー!(マジニの悲鳴)」、バイオ5AEのコンボですね@@; アレを初見した時は数分間爆笑しっ放しでした><; 何ともまあ(>∞<)


 ともあれ、マイナス面への免疫力が今回のミソになるのかと。相手は負の感情の極地的な感じなので、同様の力があれば相殺されると思われます、多分・・・(-∞-)


 と言うか、明後日の探索者の更新分がまた未完成です><; 何とか約2500字まではカキカキせねば・・・。前にも挙げましたが、今後の自分の方針としては毎話2500字前後を目標としていきます。ストックがあればあるほど良いのですが、なかなか上手くいかないものですね><; 悩ましい(-∞-)

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