第8話 愚者の存在7 己自身を鍛え上げる要因(通常版)
(まだ続くのがな・・・。)
(平和な証拠ですよ。)
それから数日後。作戦実行まで数週間となった時、再び妨害工作の類が発生した。しかも困った事に、それは世界中からのものだった。これには真底呆れ返るしかない。
(あれだけ愚者共を駆逐して回ったのに、結局は完全駆逐ができなかった証拠ですよ。)
(何だ、大凡見当は付いていた感じに聞こえるが。)
(当たり前です。あの南極事変などで、人類が完全覚醒するとは思っていませんし。)
(スミエ様が語句、元品の無明でしたか、そこから涌き出る妨害でしょう。生命体に巣食う魔物とも言えますよ。)
(だから、意に介したものではありません。)
至って平然にカウンターで雑務をするエリシェとラフィナ。今は本店と2号店の売上伝票の纏めをしてくれている。大企業連合の運営は、現地のメンバーが独自で行ってくれているとの事だ。相変わらずだが、トップがいなくても機能する企業も凄いとしか言い様がない。
(呉のデュヴィジェ様からもありましたが、準備は全て整っています。後は決行時刻に合わせて動くのみですよ。)
(宇宙がな・・・。)
(そこはナツミYU様にお任せしてます。必殺の膝枕で貴方を寝かし付かせればOKになりますし。)
(はぁ・・・そうですか。)
まるで自分の様に誇らしく語るデュリシラ。前の彼女なら、ナツミYUの言動などに嫉妬心を露わにしたが、今は同期するかの如く喜びを示している。持ちつ持たれつ投げ飛ばすの概念が発揮されているとも言えるのだろう。
(ただ、問題があるとするなら・・・。)
(現地まで無事辿り着けるか、ですが。)
(5大宇宙種族が技法、転送装置やワープ航法があるじゃないか。)
(ええ、それは分かりますが、宇宙空間は未知の領域です。何が起こるかは全く以て不明になりますし。)
一応の不安はあるとボヤくエリシェとラフィナ。宇宙空間は未知の領域で、そこで何が発生するかは分からない。ただ1つだけ言えるには、5大宇宙種族というプロフェッショナルがいる事だ。
(俺達のみなら問題が出るだろうが、5大宇宙種族がいてくれているし、問題はないと思う。それに、バリアとシールドの概念は、それが消えない限り時間と空間を保てるとの事だ。ぶっちゃけ、生身のままで宇宙空間に放り出されても、バリアとシールドがあれば問題ないと思う。・・・実行するのは嫌だがな。)
(アハハッ、まあ確かに。)
(とにかく、今は当日まで待つしかない。一歩ずつ確実に攻略を、だ。)
(RPGなどの作品も、攻略本などが出揃ってからが本番ですからね。)
(まあねぇ。)
雑学になると目を輝かせるラフィナ。最近はエリシェも感化されたようで、雑学が挙がると即座に自前の知識をフル稼働させてくる。ミツキとナツミAも同じであり、デュリシラや他の女性陣もしかりだ。
(まあ何だ、連中には何もする事ができない。妨害工作の類は、身内に全部任せる。俺達は俺達の生き様を貫くのみだ。)
(ほほ、珍しく自暴自棄に陥らないと。)
(相手の手数は、既に出切ってるじゃないか。他にあるとすれば、直接乗り込んでくるぐらいだろう。まあ、それらに対しての対策は過去に何度も通っているしな。)
実際に直接喫茶店に乗り込んできた愚物共も数多くいた。しかし、そのどれもは全て撃退している。むしろ、直接対決で済ませられるなら、これ程楽な解決策はないわ。
(当時の直接対決は、地元の限定エリアでの戦いでしたからね。対して黒いモヤは、天の川銀河を覆い尽くさんとする規模、直接対決とはいきませんし。)
(確実に消滅はできると思いますが、タイミングがズレるだけで失敗も確実ですし。)
(何かもう、黒いモヤを1つの生命体に凝縮させて、直接対決したいですよ。)
(その場合は、ナツミツキ姉妹に全部委ねるわ。)
俺のボヤきに周りが苦笑いを浮かべる。
単体戦闘力ならギガンテス一族が最強だが、瞬発的に出せる力ならナツミツキ姉妹以外に誰もいない。黒いモヤが正にギガンテス一族と同じ力を持っているなら、それをカウンターで返した方が断然良い。腕相撲で姉妹に勝てない例と同じである。
(んー、その場合だと、私達よりTさんが一番適任なんですけど。)
(後手側カウンター戦法、これが究極の一手わぅ。)
(お前さん達の力の方が強いと思うんだがね。)
難しい事を言ってくれるわ。姉妹が語るは、俺の後手側カウンター戦法が、黒いモヤへの特効薬だと言う事である。確かに一理あるが、相手が相手なだけに難しいかも知れない。
(あら、小父様なら赤子の手を捻るようなものだと思いますよ。規模の問題では超劣勢になりますが、小父様と同じ体躯なら断然有利になりますし。)
(セコンドでミツキ様やナツミA様がいらっしゃれば、全く問題ないと思います。私を軽く捻り倒したあの技なら、お3方の力で完全決着ですよ。)
(完全決着ねぇ・・・。)
本当に難しい事を言ってくれるわ。俺達と同じ体躯になった場合でも、その凝縮される力は超絶的なものだろう。恐らくギガンテス一族の比ではない。触れた瞬間、そこから壊されるのは目に見えている。
(後手側カウンター戦法が効かない場合、後は生命力での勝負しかないわね。)
(その部分なら、ミツキ様が一番適応者だと思います。ミツキT様すら超える存在ですし。)
(瞬発的戦闘力が強いなら、その力を出し切った後は私達の出番でしょうね。)
(はぁ・・・。)
実に難しいものだわ。だが、個々人の力が合わされば、恐らく相手を圧倒する事ができる。スミエが語句、異体同心の理が正にそれだろう。
(推測わぅが、黒いモヤは孤独な戦士だと思うわぅよ。しかし、持つ力は宇宙最強クラスのレベルわぅ。対して、わた達は微々たる力わぅが、同胞のワンコロ軍団が数多いわぅ!)
(そうね、その部分が唯一勝る点よね。生命は1つでは絶対に生きてはいけない。誰かしらの力を借りねば、前に進む事すらできないし。)
(逆説的に考えるなら、妨害工作をしてくる相手は、言わば自分達もいるのだと示してくれているとも思えます。私達生命総意は、決して孤独ではないと。)
(妨害工作すらも、プラスに転じる起爆剤にする、か。)
ミツキでしか考えられない概念だろう。さっきまでの俺は、妨害工作自体がマイナスだと思っていた。しかしそれらは、俺達が単独ではないと示す事にも言い換えられる。連中なりの決意の表れとも取れるとも。
(大いに有り得ますが、それでも行った罪は償って頂きますけどね。)
(おういえい♪ 徹底的に鉄槌を下すわぅね!)
(はぁ・・・先の流れと雲泥の差よね。)
(人生とは、順風満帆に進む事は絶対に有り得ません。紆余曲折あってこそ、そこで色々と考えつつ突き進む。苦難の概念は、己を鍛える最強の修行の場ですよ。)
(・・・そのプランに乗るしかないわな。)
一服しながら痛感した。いや、痛感せざろう得ない。全ては己自身を鍛え上げる要因なのだ。これは過去にスミエやシルフィアからも教えられたものだが、ここに来て再度思い知らされた感じである。ならば、それに乗らねば張り合いがない。
第8話・8へ続く。
今回も雑談が多いという@@; キャラ名版での閲覧をお勧め致します><; ただ、刻一刻と決戦の時は迫っている感じと。相手は天の川銀河に匹敵する黒いモヤですからね、一筋縄ではいかないのが実状でしょう(-∞-)
しかし、警護者も風来坊と同じく、探索者や苦労人と違って古い部類の作品なので、キャラ名版側で創生(執筆の意)していた流れでして。苦労人は最初から詳細描写を意識してのカキカキでしたが、他の作品はまあお察し下さいの感じかと><;
ともあれ、広げた風呂敷はしっかり閉じますので。何とか最後まで突っ走らねば(>∞<) 拙い作品ですが、今後ともお付き合いして頂ければ幸いですm(_ _)m




