第10話 遠い道筋5(キャラ名版)
ミスT「・・・なるほど、同性からの嫉妬心そのものだわ。」
ウエスト「実際に至ってみない限りには何とも言えませんからね。」
女性目線からの同性への嫉妬心、それを性転換ペンダントの恩恵で確認する事ができた。それを確認するとウエストの声が聞こえてくる。そちらを向くと何と彼らも性転換ペンダントで女性化しているではないか。果てはエリミナとトーマスMもである。
ミスT「・・・こりゃ、世も末か。」
エリミナ「まあまあそう仰らずに。マスターが女性目線で物事を見られていた理由を、今ハッキリと痛感しましたよ。確かにこれなら全てにおいての力強さを維持できます。」
トーマスM「強さと言うより優しさが前面に出る感じでしょう。その優しさがあるからこそ、強くなれるとも言い切れます。」
サイバー「強さとは勇気、そして優しさに敬い・労い・慈しみの精神と。ミツキ嬢が常日頃から一念に定めている強さが痛感できましたね。」
巨漢たるウエストとサイバーは3女傑の様な巨女に、長身のナッツとエンルイは長身の女性陣と同じ様な様相である。エリミナとトーマスMは同僚の女性陣に似ているとも言える。実際に地球人単体では絶対に得られない力なだけに、正に未知との遭遇そのものである。
ナッツ「ただこの力に慣れ過ぎると、野郎時に弊害が出てくる怖れが。」
エンルイ「本当にそう思います。直感と洞察力が男性時よりも遥かに高まっているため、元に戻った時は相当な弱体化が懸念されるかと。」
ミスT「いや、俺が元に戻った時はそんなに影響はなかったよ。むしろフィードバックされて今以上の戦闘力が叩き出せる感じだわ。」
女性化時からの影響は、直感と洞察力の鋭敏化だろう。これは性転換時だけかと思ったが、野郎に戻っても全く問題なかったのだ。しかもそれは二乗などといった倍化増加には全く当てはまらない程の力を出すのだとも。言わばネズミ算式的な雰囲気を醸し出している。
ウエスト「アレですよね、俺達の元来の性別が女性であったという部分に帰結するのかと。」
エリミナ「あー、X・XとX・Yのそれですね。」
トーマスM「自分達男性は突然変異で男性となったとも言われますし。元来の基礎となるのは女性が元とも。つまり皆さん方こそが元祖であり、自分達は言わば突然変異から至った生命体と言えますね。」
ミスT「突然変異生命体だわな。」
トーマスMが語る見事な言い当ての様相に納得せざろう得ない。俺達男性陣は突然変異で誕生したとも言い切れる存在だ。その突然変異がなければ、俺達も女性として生まれて来たのかも知れない。案外彼女達は純然的に生まれ出た生命体とも言えるだろう。
ミスT「今後どうするかの。」
ウエスト「全てにおいて見抜かれているのなら、彼女達に同調して暴れるのも一理ありですよ。」
ミスT「暴れる、ねぇ・・・。」
そう言いつつ、近場の海岸でビーチバレーを開始する彼ら。水着は持参しているようだが、男性用とあって今の身形には厳しい。そこでこのビーチバレーである。
ミスT「この安寧を守り通す事こそが、今後の俺達の使命だわな。」
海水浴を楽しむ女性陣も、流石に性転換をした男性陣に気が付く。突然的に現れた彼らに驚愕するも、絶対に見ない様相に興味津々のようだ。常日頃から探究心を失わずに持ち続ける、それが無限大の力を出す淵源であろう。
その後は女性陣も併せると、ビーチバレーからドッジボールに発展していく。大人数でのそれは周辺の目を惹き付けるには打って付けだったようだ。これだけの美女が出揃うのだ、気が行かないのはモグリである。
安らぎの一時を大いに満喫する一同を見つつ、静かに一服しながら見守った。
シューム「ここに来てもタキシードなのね。」
ミスT「この出で立ちの方が性分に合うわな。」
夜は恒例のパーティーとなり、近場のホテルを丸々貸し切っての展開となった。しかも今回のこのパーティーは相当数の人数が集まっているとあり、周りへの注目度は半端じゃない。まあ容姿端麗な女傑達が数多いため、人目を集めるには申し分ない様相である。
エリシェ「マスターはまだしも、他の男性陣も全員性転換状態は・・・。」
ウエスト「相手を知り・己を知り・全てを知る、ミツキ嬢の名言ですよ。至らなければ分からないものもある。ナツミA嬢がどれだけの苦節を経てきたのかも痛感できます。」
ナツミA「あら、その状態で把握できるぐらいじゃ遅い感じよね。逆にポチは男性心を掴んでいるぐらいだし。」
ミツキ「むっふー、わたに死角はないわぅ♪」
俺を含む元男性陣の面々はタキシードを着用しているが、他の女性陣は全員ドレス姿である。ただカラセアとナセリスは俺達と同じタキシードだ。どうやら男性時が長かったため、女性用のスカートなどは苦手だと言っている。
ミスT「外見上では野郎が1人もいないのがね。」
ナセリス「男子禁制のパーティーですよ。まあその中に紛れているのもありますが。」
ミスT「ふん、言ってろ。」
態とらしく茶化してくるナセリスの頭を軽くどついた。それに降参とばかりに小さく悲鳴を挙げる。普段の彼女とは思えない姿である。まあある意味、新鮮さがあって良い感じだ。
そこに後駆け付けでシルフィアとスミエが現れる。雑務を行ってから来ると述べていた。しかも出で立ちは俺達と同じタキシードだ。それを見た他の女性陣は呆気に取られている。
シルフィア「ん? 正直ヒラヒラしたスカートは性分に合わないからねぇ。」
スミエ「私も同じクチですねぇ。昔からずっと正装はタキシードですよ。」
ミスT「ほら見ろ、俺達だけ特別扱いしないで頂きたい。」
ナセリス「へ・・へぃ・・・。」
シルフィアとスミエの様相を知り萎縮しだす女性陣。それは彼女達にとって師匠的存在の両者が、女性姿を苦手としている部分を知ったからだろう。確かに俺自身の意識がある中で、この2人が女性姿でいるのは非常に希である。ただスミエは過去に何度かスカートを穿いていたが、それ以外では全部ズボンの姿が多い。
スミエ「女性は衣服に関しては一切の制約がないですからね。こう見えてもオフ時はステテコを愛用していますけど。」
シルフィア「あの姿を見た時はずっと爆笑しっぱなしでしたけどね。」
スミエの出で立ちに関して知った面々は驚愕していた。淑女を地で行く様な存在なのに、男性のステータスとも言えるステテコを愛用しているのは驚愕ものである。
ミスT「ばあさまは昔の世代からして、本当に効率が良いものを熟知しているからの。」
スミエ「ですねぇ。パンツ・ステテコ・ランニングやTシャツは常ですよ。この出で立ちでも変に見られませんし。」
ミスT「対して野郎がランジェリー着用時は変態極まりないしな。」
シルフィア「今の君はその感じだけどね。」
ミスT「失敬な。何時でもペンダント効果が切れても良いように、下着は野郎時のままだ。」
ウエスト「俺達も同じく・・・。」
地球の技術力云々以前に、宇宙種族のテクノロジーがなければ絶対に有り得ない性転換状態。それらが何時解除されても良いように、元の姿を維持できるようにはしてある。だから以前の襲撃での肌蹴る事変に至った訳だが。
まあ突然的に性転換状態が解除される事はまずない。それだけ宇宙種族がテクノロジーは人知を超えた最高峰の技術力だしな。人類がどう足掻こうが、この領域に届く所か触れる事すらできないわ。
ミスT「それでも、実際に至るのと至らないのとでは雲泥の差だ。お前さん達も良い経験が積めたと思う。」
ウエスト「今の人類以前に、誰もここには至る事はできないかと。」
サイバー「幾分か身体の自由が利かなくなるも、直感と洞察力は男性時以上のものですし。」
ナッツ「力強さよりも切れ味の鋭さに重点を置いた方が良さそうですね。」
エンルイ「ますます今後の武具開発に役立ちますよ。」
今では職人魂が目覚ましい四天王。実際には武闘派なのだが、裏方に回って真価を発揮するとは思いもしなかったようである。数年前までは普通の凡人だったのだがな。人が何処でどう化けるか分からない典型的な例である。
ナツミA「4人は私達以上に女性気質を持っていますからね。トラガンの女性陣に認められている部分が正にそれですよ。」
ミツキ「今だにTさんは素体では認められていませんし。」
ミスT「ふん、言ってろ。」
四天王の女性姿に太鼓判を押すナツミAに、俺の現状は変わらないと茶化してくるミツキ。確かに姉妹が言うそれは正しく、今だに俺はトラガンの女性陣から一歩置かれて接されている状態だ。野郎時の姿が顕著であり、面と向かって接してくれるのはサラとセラぐらいである。頭のエルシェナ達3姉妹ですら一歩置かれているぐらいだ。
シルフィア「はぁ・・・もう少し女性を学ぶべきよね。特に超自然体に至る部分がまだまだ甘い。ただ人類に直ぐに見抜かれるも、4大宇宙種族の面々には見抜かれ難いという不思議さがあるけど。」
ナセリス「十中八九、遥か先を見ている故に足元が見えていない感じですよ。」
カラセア「灯台下暗し、と。」
これは過去に実際に至った例にも思える。ヘシュナが俺が性転換をしているとは思わず、ミスT自身を本人そのものだと思っていたのがそれだ。まあ身内にミッチリ修行をして貰ったのが最大の要因だが。
スミエ「宇宙種族の概念としては、大宇宙自体に目線を向けているのが実状。逆に人類は目の前の足元を窺うばかりと。この差による部分でしょうね。」
ミスT「人類は良い意味で観察力が強く、悪い意味では疑い深いとなるか。宇宙種族の相手を信用するという部分に肖りたいわ。ヘシュナが南極事変で最後まで俺達を信じようとしたのに、あのカス共は利用しようとまでしてた。叩き潰されても文句はいえないわな。」
今の気質だから断言できる。当時を思えば、ヘシュナの心境がどれ程のものだったのかと。それでも彼女は最後まで信じようとしていた。それを踏み躙った相手に明確な怒りを顕にしたのがシュームだったな。
ミスT「・・・シュームは言わば聖母に近いわ。」
シューム「ハハッ、止して頂戴な。そこまで偉々しいものじゃないわ。アレは君も回帰する概念で、人として当然の怒りよ。」
ナツミYU「ですね。むしろこの場合は生命体ならではの怒りとも言えるかと。ヘシュナさんは女性という部分もありますが、それ以外にもあると思いますよ。男性の貴方が怒るぐらいですし。人として何が大切で何が間違っているか、それが現れているとも。」
ミスT「まあ生き様は千差万別だからの。色々な人物がいてもおかしくない。ただし、人として誰が見ても誤っている輩は絶対に許さんがな。」
近場にあった茶菓子を頬張りつつ、ここだけは絶対に譲るべきではないと豪語した。これは常識者では絶対に至れる概念だとも言える。逆を言えばそこに至れない場合は、俺からすれば異常者だと言い切れる。それが該当したのが諸々の事変を引き起こした連中だ。
ミスT「生き様推奨派の手前、相手の生き方は素直に認める。だが間違っている事だけは断固として反論し徹底抗戦をするわ。それが俺の明確な生き様だ。」
スミエ「そうですね。人としての当たり前の行動と帰結先。確かに人それぞれ生き方も帰結先も全く変わり、何が正しく何が間違っているかという概念も変化します。」
ミスT「普通の常識からして明らかに異なる場合は除外せよ、か。ミツキ・スタイルからすれば、それこそ間違った生き方になるがね。」
ミツキ「んー、良いと思いますよ。それこそが自由という事じゃないでしょうか。まあ自由という名の責任が重大ですけど。」
ナツミA「自由故に全部自分が責任を持たねばならない。言わば不自由と言えるわね。逆に諸々に縛られる部分だと、その当事者が責任を持っているとも言える。つまり無責任でいられる自由さとも。」
シルフィア「実に皮肉よね、矛盾極まりないとしか言い様がないし。」
ワインを飲みながら語るシルフィアにスミエ。伺う所、酒はエラい強いとの事だ。対して俺は少量でもベロベロになる事から下戸で通している。こればかりはどうする事もできない。
ミスT「まあ何だ、これらが終わったら再び元ある環境に戻るだな。」
シルフィア「愚問よ。私達が決めた生き様そのものじゃないの。一度決めたからには、最後まで貫き通してこそのものよ。」
近場にあった椅子を持ち出し、2人の傍に座り込む。それを見たミツキとナツミAも椅子を持ち出し、同席して茶菓子などを頬張っている。
ミスT「パーティー雰囲気形無しだわ。」
エリシェ「ハハッ、まあそう仰らずに。これこそが自由という名の行動ですよ。私も正直な所だと、形式的なものは好きではありません。」
ラフィナ「大企業連合の総帥とある故に、諸々の作法を行っている感じですからね。元来なら表で和気藹々とする方が性分に合います。」
俺達の自然体な流れを見たエリシェとラフィナも同席しだしてきた。着用する紫色ドレスのエリシェに赤色ドレスのラフィナ。その2人には似付かわない様相である。確かに2人とも気質的に型にハマる事は合わないのかも知れない。
ミツキ「誰わぅか?! パーティー会場で暴れると言ったのは!」
ナツミA「間違いなくポチじゃないわね。まあ雰囲気的に致し方がなかった感じだけど。」
ミツキ「バルコニーがあるから、夜空を見ながら一服するわぅ!」
有限実行のミツキは茶菓子セットを両手に抱え、そのままバルコニーへと出て行った。それを見て溜め息を付くナツミAも少量の茶菓子を持って追い掛ける。
ミスT「再度、同席するかね。」
シルフィア「みんな出てきそうな感じだけど。」
ミスT「まあそれも一興さ。」
俺も一服しながら姉妹の後を追う。社交辞令的な流れは現実社会的には通さねばならない。しかしこの場は非現実な世界に生きる面々が集う場だ。ある意味、非常識な行動を取っても文句は言われないだろう。
バルコニーに出ると、既に茶菓子を頬張りながら星空を見ているミツキにナツミA。先程のビーチバレー時でも快晴だったため、今は星空が満天下に輝いていた。これは室内にいるより室外での座談会の方が遥かに良い。
ミスT「・・・この星空を見上げる事自体を、守り続けなければいけないわな。」
ミツキ「もぐもぐ、オフコースわぅ。それは全ての人にも帰結するわぅよ。だからこその警護者の生き様わぅね。」
ナツミA「今となっては調停者に裁定者の役割だけど、それで救われる方がいるなら喜んで担うべきものよね。」
ミスT「本当だわな。」
姉妹と共に星空を見上げているのが自然体だったからか、突然的に性転換ペンダント効果が切れた。そのまま元の野郎の姿に戻っていく。しかしタキシードや下着は男性用のを着用していたため全く問題なかったが。
ミツキ「ありゃー、今度は純粋無垢に帰結したら元に戻っちゃったわぅよ。」
ナツミA「大自然の力の前に人間が無力であるように、その純然的な姿に性転換ペンダントも形を潜めた感じかしら。本当に周りや使用者の心を読む獲物というしかないわね。」
ミツキ「うむぬ。嘘偽りの姿は通用しないわぅね。」
ミスターT「本当だわな。」
純然たる力・その理の前には、各種ペンダント効果も自発的に力を抑えるのだろう。この各種ペンダントが道具ではなく、完全に生きているとも言い切れる。
4大宇宙種族が口を揃えて言っていた。各種ペンダント効果は持ち手の精神力と生命力に依存してくるのだと。故に持ち手の力が凄まじければ、二乗などといった倍化には当てはまらない程の力を出すのだとも。
つまり先も挙げたが、このペンダント群は道具ではなく生きている証拠だ。己の生命に呼応して力を増して発揮してくれる。故に悪心を持つ奴には絶対に発揮しないのも肯ける。もはや彼らと言い切って良いだろう。
ミスターT「・・・彼らにどれだけ助けられたか分からないわな。」
ミツキ「本当ですよ。バリアやシールドの力に重力制御の理。性転換の力もそうですが、極め付けは生命自体に呼応する念話の力と。」
ナツミA「私達が各ペンダント効果に肖れるうちは、まだまだ悪道に陥る事はないわね。」
ミツキ「多分、陥ろうとしたら凄まじい電流が流れそうですけど。」
ナツミA「あー、ルビナさんのあの力ね。各宇宙種族の力の象徴を凝縮しているなら、その戒めで止めてくれるかも知れないわね。」
ルビナが十八番の電撃が、これらペンダントから出てもおかしくはない。実際に彼女から託されたペンダントは、超能力が使える代物である。超能力と電撃との節点は分からないが、案外本当に出せるかも知れないわ。
ミスターT「早い段階で電撃が出せると分かっていたら、それなりに別の戦術があったんだがな。」
ミツキ「無限のパワーを知れー!」
ナツミA「“暗黒卿の主”ね。まあ向こうは仮想設定だけど、こちらは実際に飛ばせるから脅威としか言えないけど。」
ミツキ「ワンコとニャンコが手を組めば、世界を我が物にできるわぅ。」
ナツミA「モッフモフのモフモフよね。」
ミスターT「何とも。」
相変わらずの展開だ。ミツキのボケにナツミAのツッコミは、何時如何なる時でも冴え渡る。それに不甲斐無いばかりに笑ってしまうのは、姉妹の術中にハマっている証拠だろうな。
それでも、この瞬間に至れる幸せが大事なのだ。何気ないものでも、それが本当に幸せであると痛感させられる。故に警護者の生き様が必要となってくるのだから。
今後も多種多様な任務があるだろうが、その都度乗り越えていってみせる。これだけ周りに強者達がいるのだ、恐れるに足らずである。
第11話へ続く。
主力メンバーの男性陣の性転換状態、さぞかし華やかでしょうな(-∞-) 宇宙種族設定がなければ、まず実現できなかったかと><;




