第10話 遠い道筋3(キャラ名版)
シューム「烏滸がましいと言ったらおかしいけど、君の殆どの一念は察知し切ったわよ。」
ナツミYU「ですねぇ。まあ面白いと言ったら大変失礼ですけど、カラセアさんが仰る通りの様相でしたし。昏睡状態でも己自身と対峙し続けていました。常に最大の壁は自分だと位置付けていたのでしょう。」
デュリシラ「その部分は素直に脱帽します。どんな状況であっても、己自身との戦いを繰り返していたという。凡人では有り得ないものですよ。」
ミツキ「ぬぅーん、Tちゃんは変人わぅ!」
シューム「アッハッハッ! 本当よね。」
ミツキの断言に周りは爆笑しだした。まあ確かに変態気質の変人でなければ至れないわな。そこまで己自身を追い込み、そこから這い上がる事を繰り返している。昏睡状態ですら同じ戦いを繰り広げていたのだ。これを変人と言わずして何と言うのやら。
ナツミA「Tさんの生き様は半年間、4大宇宙種族の方々から羨望の眼差しで見られてましたよ。皆さんが仰る通り、昏睡状態でも戦われていたと。普通では有り得ないとの事で。」
ミツキ「でも姉ちゃんも病床時は、己自身との対決を繰り返していたと思いますし。」
ナツミA「まあ確かにそうよね。」
ミスターT「ナツミA自身の境遇を考えれば、俺のなんか朝露の如き儚さな感じだがね。」
あの時のナツミAの闘病生活を考えれば、俺の半年間の昏睡状態など話にならない。当時の彼女は本当に生死の境を彷徨っていた。明日がどうなるかも分からない状態である。それを人為的に昏睡状態になった俺では到底比較すらできない。
ナセリス「ただ・・・ナツミA様はご自身が病魔単体との対決、マスターは人為的でも世界中の無明との対決と言えますし。」
ミスターT「深浅はあるのだと言いたいのだろうが、彼女の方が遥かに危険な状態だった。やはり俺如きがナツミAの、本当に生きるか死ぬかの瀬戸際と比較するのは愚の骨頂だわ。」
ナツミA「ありがとうございます。まあその後の愚者の襲来では大変お世話になりましたからね。あの時から私達6人が警護者としての道に進み出したのかも知れません。」
ミツキ「幸か不幸かは紙一重、わぅ。」
まあ譬喩としての意味合いでは今の流れが挙げられるだろう。ただ比較するには格の違いがそこにはある。先も述べたが、俺如きがナツミAの病床時を語るには愚の骨頂だ。それだけ当時の激闘と死闘は筆舌し尽くし難いものだったしな。
エリシェ「私も幼少の頃は病弱で、ナツミA様が辿られた闘病生活を経験した事がありました。今はこの通り元気全開ですが、あの時は筆舌し尽くし難い様相とも。」
ミスターT「そうだったのか。」
ナツミA「昔があってこそ今がある、ですよ。それら苦節すらも今後を突き進む起爆剤になるなら、全て意味があった事になりますし。それで良いと思います。」
ミスターT「俺の人為的昏睡状態なんぞ話にならんわな。」
シュームが用意してくれた軽食を、カウンター前に座り食べだす。半年もの昏睡状態では、胃や小腸大腸にも多大な負担が掛かっている。しかし4大宇宙種族の恩恵により、身体への負担は全くない。だからこうして普通の食事が取れるのだ。本当に感謝に堪えないわ。
シューム「問題なく食べられそうね。」
ミスターT「ありがとさん。まあ何だ、4大宇宙種族には感謝の連続だわ。」
ナセリス「ハハッ、大丈夫ですよ。貴方が生命を削ってまで総意に生きる意味を示された。生命体としての本当の姿勢を披露されたとも。善人や凡人はおろか、悪人にすら手を差し伸べる姿勢には脱帽です。」
ナツミYU「本当にお節介焼きの世話焼きですよね。でもその生き様で私達は巡り逢った。今はただそれに感謝するしかありません。」
ナツミYUの発言で周りの女性陣がウンウン頷いている。しかし俺からすれば周りあっての俺自身なのだがな。この姿勢は今後も全く変わらずに貫きたいものだ。
ミスターT「まあ諸々の様相は把握した。結局は前三後一の感じになっているという訳だがの。」
ミツキ「大局的に見れば大きく進展しましたが、実際は根底の燻りは続いていますからね。それでも私達が示してきた生き様は、確実に効果があったと確信してます。」
エリシェ「今後も様子見でしょう。まあ超大国や大国が愚行に走らない限り、世上は安寧に進んでいるとも言えます。紛争などはその地域の政治的な部分なので、本音だと現地の方々で解決して行くしかありません。下手に介入したら余計に悪化する可能性もありますし。」
ミスターT「調停者に裁定者か・・・烏滸がましい限りだわ。」
軽食を取り終えて、徐に一服をする。半年振りの喫煙だが、非常に落ち着いてくる。やはりこのスタイルが一番良いようだ。
ミスターT「はぁ・・・漸くノホホンができそうだわ。」
エリシェ「上辺だけですけどね。根底の警護者としての戦いは、今後も続いて行きますよ。」
ミスターT「委細承知よ、膝など絶対に折らん。」
ミツキ「それにハワイでのバカンスがあるわぅし、ウッシッシッ♪」
ミスターT「あー、アレか。と言うか、まだ赴いていなかったのか。」
ミツキ「Tちゃんだけ放置プレイは罪悪感が出るわぅ。」
シューム「ハハッ、本当よね。」
なるほど、まだ実行には移していなかったようである。以前ミツキが挙げた、総出でのハワイでのバカンスを行うというもの。だが俺が昏睡状態に陥っていたため、気を利かせてくれていたようである。本当に申し訳ない事をしたわ。
カラセア「大丈夫ですよ。むしろ準備期間に半年も使えたのは好都合でしたから。皆様が何時でも1ヶ月ほど長期休暇を取れるようにしています。何時でも赴けますよ。」
ミスターT「はぁ、そうですか・・・。」
どうやら何時でも長期休暇を取れるようにしていたようである。確かにあの再南極事変後に動き出そうとしたら無理があった。逆に俺が半年間眠っていたため、その間に何時でも動けるようにしていたらしい。
ミツキ「そうと決まったら早速準備開始わぅ! みんなで飲んで食っちゃ寝をするわぅよ!」
ナツミA「あまりお勧めしないけど。」
ミツキ「劣勢わぅか?! ふんっ、わたがいればワンコに骨付き肉わぅ! やったるわぅー!」
ミスターT「程々にお願いします・・・。」
一際張り切るミツキに呼応されてか、周りの女性陣もやる気になりだしてきた。まあ半年間も我慢させてきたのだ、一気に爆発してもおかしくはない。ここは便乗するしかないわな。
バカンスの打ち出しを告知した直後から、日本中のメンバーから反応があった。ただ赴ける人物は限られているため、言わば身内に近い面々となる。かつては世界中のメンバーと語っていたが、流石に現実問題は厳しいようだ。
それでも国内の大多数のメンバーは赴くと語っているため、移動に関して超大型豪華客船を使う事にしたという。ちなみに同船の規模をやっと把握したが、あの宇宙戦艦と同じ3kmの巨大さとの事。流石に宇宙戦艦やレプリカヴァルキュリアで赴く事は厳しいようだ。
ミスターT「はぁ・・・相変わらず規格外のデカさだわ・・・。」
ナツミA「大暴れした時が懐かしいですね。」
実質は3km以上の巨船を誇るため、東京湾には絶対に寄港できない。宇宙戦艦と同じく小笠原諸島近海で待機している。逆に宇宙戦艦の方は宇宙船団の護衛に回っている。今現在は宇宙空間で運用中との事だ。
以前と同様、超大型豪華客船への上船は小型船舶で赴く事になる。ただこの小型船舶でもレプリカ伊400と同サイズなのが何とも。それが複数搭載されているのだから驚きだわ。
ミスターT「レプリカ連合艦隊は解体した感じか?」
エリシェ「はい、もう必要ありませんので。ただ初代のレプリカ大和とレプリカ伊400は、広島の大和ミュージアムに寄贈させて頂きました。」
ラフィナ「ちなみに艦底の増設フロート郡はそのままです。武骨な様相ですが、実際のオリジナルの巨体とは異なるアレンジタイプですし。」
エリシェ「まあ実際に稼動可能な状態にしてあるので、有事には何時でも出撃可能ですけど。」
ラフィナ「超レプリカ大和と超レプリカ伊400は日本の守備に回っています。前者は沖縄、後者は函館です。日本の防衛としては申し分ない戦闘力ですよ。」
ミスターT「あれだけの大艦隊も、実際に本腰入れて実働する事なく終わった感じだな。」
一応の活躍としては、無人兵器郡の迎撃程度に終わった感じとの事。被害は一切なく、役目を終えた後はレプリカながらもオリジナル以外全部解体したという。超レプリカシリーズは今後も見据えて残すとの事だ。
ミツキ「レプリカヴァルキュリアはわたが貰っちゃったわぅ♪」
ミスターT「あー、以前言ってたな。ワンコクルーズを展開するとか。」
ナツミA「ただ実際には大企業連合と躯屡聖堕フリーランスが運営するのですがね。言わばポチの一念を汲んだ船となる訳で。」
ミツキ「幸せと幸運を運んでやんよ!」
何ともまあ。有限実行を行った感じだわ。ただ同艦の非武装化は行わなかったようである。何時また有事に至るか分からないため、何時でも戦闘艦として活用できるようにしてあるとの事だ。まあ規格外の超大型飛行戦艦なため、それだけで十分な注目を浴びるのは間違いない。
ミュセナ「私達への宇宙戦艦の寄贈は本当に感謝しています。宇宙船団は幾らバリアやシールドがあっても、それ自体が戦闘を目的とした船ではありません。対して宇宙戦艦は創生時から戦闘艦として作られていましたし。」
ルビナ「特に宇宙空間だと各武装の火力がより一層増します。レールガンやスーパーレールガンを除けば、同艦だけで私達の宇宙船団は全滅しますよ。」
ミスターT「全滅ねぇ・・・。」
宇宙戦艦への評価は過大的に聞こえるが、十分な裏付けが存在している。確かに宇宙船団は最初から戦闘用に作られていない。レールガン・スーパーレールガンの各武装、そしてバリアとシールドがなければ非常に脆弱な様相らしい。対して宇宙戦艦は最初から戦闘用に作られているため、バリアとシールドがあれば正に無双そのものだ。
ヘシュナ「以前述べましたよね。各武装やバリアとシールドを除けば、レプリカ大和と対峙しただけで倒されると。」
ミスターT「ああ、言ってたな。お前さんが駆っていた宇宙船の方がデカさは上だが、火力の部分ではレプリカ大和に及ばないと。」
ルビナ「46cm主砲の直撃を受けただけで大穴が開きますよ。それに宇宙空間なら火力は倍化以上の規模に拡大しますし。」
ミュセナ「よって、レプリカ大和以上の宇宙戦艦なら補って余りあると言い切れます。同艦だけで私達の船団を全て守り切れますし。」
直径約3kmの宇宙戦艦が4大宇宙種族のガンシップとなったのは、本当に幸運な例だろう。エリシェはそれらを見越して創生したようだが、先見性ある目がなければ不可能だわ。
ミツキ「ぬぅーん、あの“宇宙の彼方の銀河系”へ赴くのは何時になるわぅか?」
ナツミA「“宇宙の彼方の銀河系”を救世主と取るのなら、4大宇宙種族そのものが“宇宙の彼方の銀河系”よね。」
ミツキ「にゃんと! わた達は既に“宇宙の彼方の銀河系”にいるわぅね♪」
ミスターT「何とも。」
ミツキのボケとナツミAの見事なツッコミに周りは笑っている。アニメやマンガで有名で、宇宙戦艦の元ネタとなった某“宇宙戦艦”。同劇中では遥か宇宙の彼方に存在するという“宇宙の彼方の銀河系”。そこが地球を救う唯一の希望となっていた。
確かに4大宇宙種族が数多くの災厄を退けてくれた。この事を踏まえると、彼らこそが本当の“宇宙の彼方の銀河系”とも言い切れるわな。何も遠い場所に存在するものではなく、近場の大切な存在がそれなのだ。
スミエが命懸けで彼らを守り続けた結果がこれだろう。各種事変と惑星事変で真価を発揮したと言い切れる。本当に感謝に堪えない。だからこそ、彼ら総意の一念を無碍にするような事は絶対にできない。今後も己が生き様を通して、総意を守り通してみせる。
エリシェ「毎度ながらの原点回帰と。」
ミスターT「何だ、自己嫌悪じゃないから良いじゃないか。」
エリシェ「まあそうですが、私が述べたいのは貴方が全部背負い込んでしまうという事ですよ。」
ラフィナ「本当ですよね。その結果が自己嫌悪に至ると思いますし。」
ミスターT「はぁ、そうですか・・・。」
呆れ顔で見つめてくるエリシェとラフィナ。ただこの流れは毎度ながらの様相であり、帰結先があるだけマシなのだ。ここに至る事すらなくなったら、正に愚痴だらけの様相となる。
ヘシュナ「大丈夫ですよ。私達の目が黒いうちは誰1人として悲惨や不幸にはさせません。これは私達が定めた新たな誓願ですから。」
ナセリス「ですね。皆様方のような超常的な力はないにせよ、貴方と共に歩んで行く事はできます。今後も降り掛かる火の粉は全部喰らい尽くして行きますよ。」
ミツキ「おういえい! 払い除けるじゃなく喰らい尽くすわぅね!」
ナセリス「やったりますぜ!」
ミツキの別解釈言葉に男気溢れる声を挙げるナセリス。元来から彼女はこの様な気質だった。娘のティエラとその盟友エシェムLも、今では男気溢れる気質になっている。まあカラセアも同じ気質なので仕方がないが。
第10話・4へ続く。
宇宙戦艦ヤマトで有名な、「宇宙の彼方イスカンダル」。それを「宇宙の彼方の銀河系」に言い換えるのは、無理があったですかね(>∞<)




