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覆面の警護者 ~大切な存在を護る者~  作者: バガボンド
第1部・生き様の理
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第1話 闇の風来坊2(通常版)

「向こうへは単独で構わないか?」

「その方がいいわぅね。隠密行動が必要な時もあるわぅし。」


 事務所に戻ると、今の依頼を纏めた資料を手渡してくるミツキ。その口調が普段のものに変わっていた。本来は語末に“わぅ”を付けるのが彼女流だ。しかし、それは表向きであり、真面目会話は清楚なお嬢様そのものである。


「向こうは銃社会が常ですから、防弾ベストは着用した方がいいかと。」

「例の特殊スーツを使うわぅ?」

「ああ、その方がいいかもな。」


 今後の行動を見越して動き出すミツキ。ナツミAの方はオフィスワークがあるため、デスクから動けずにいる。ここはミツキに任せよう。


 で、ミツキが指摘した特殊スーツ。これは、頭と両手以外を被う全身タイツの様なもので、特殊な素材で作られている。裏方で活躍しているナツミツキ四天王が開発した代物だ。


 これ、くさりかたびらよりも超軽量で、通気性も抜群に良い。それでいて、達人クラスが扱う日本刀の斬撃すら通さない防御力を誇っている。当然ながら、銃弾を受けても絶対に貫通はしない。ただ、衝撃はそれなりにあるようなので、喰らったという事は分かる事になるが。


 念のため、追加で複数着ほど用意して貰うとするか。ナツミYUにも必要になりそうだ。ただ、この超絶的なテクノロジーは部外秘なので、護衛対象に装備させるのは危険を伴うが。


 それでも、依頼を確実に達成させるには必須装備でもある。そのためならば、どんなものでも利用していくべきだろう。




「これがあれば完璧わぅね。」

「ええっ・・・。」


 下準備を終えて店舗に戻ると、ミツキがとんでもないものを持ってきた。マンガでも有名な某作で登場する、最強の個人兵装超重火器たる武装、それに似た十字架を表面にあしらった大盾火器兵器である。


「お前さん・・・よく持てるな・・・。」

「大して重くないわぅよ。それに外見こそアレに見えるわぅが、実際はこうなってるわぅ。」


 そう言いながら、大盾を展開していく彼女。その構成を見て驚愕してしまう。


 原作の獲物の機構は、機関砲とロケットランチャーを内蔵している。しかし、目の前にあるレプリカは、大盾の背面の左右に拳銃が合計10挺ずつ配置されていた。


 更には、スナイパーライフルにショットガン、日本刀が数本格納してあり、携帯式になっているが見慣れない獲物が入っている。しかも2つである。


 確かアニメ版の同作では、カーゴ式の獲物タイプになっている。手前で挙げた重武装仕様も出てくるが、どちらも実際に出てきたものだ。


「俺達の運営体制からして、特例的な合法で重火器の使用を認められているのがね。」

「実際にウインドちゃんとダークHちゃんを助けた事があるわぅし。」

「まあな。」


 過去の護衛では、壮絶な戦いになった事があった。ミツキが述べた、ウインドとダークHを守った時の戦いだ。簡単な打撃武器のみで挑んだのだが、相手がマフィアクラスの相手という状態である。重火器や無論、戦闘兵器すら登場させてきた。それなのに、死者を1人も出さずに終えられたのは見事なものだったわ。当然それは敵味方共に、である。


「あの時以来、彼女達から特例的に重火器の使用を認められたしな。」

「お2人が警察庁長官だから、尚更説得力があるわぅね。それに決定的な要因は、Tちゃんがそれらを殺人に絶対に使わないと理解してくれている。だから認められたと思うわぅよ。」

「普通じゃ絶対在り得んからねぇ。」


 地元を普通に過ごしていれば、重火器を使用する事はまず在り得ない。だが、任務が任務なだけ使う機会は激増している。当然、スペシャリストからミッチリ訓練を受けさせて貰った。


 ちなみに、そのスペシャリストはウインドとダークH。警察庁長官であると同時に、卓越した戦闘技術を持つ武闘家でもある。格闘術は元より、重火器を使った戦闘訓練も彼女達から施しを受けている。


 あの2人は俺の事を命の恩人と言っている。しかし、俺からすればスキル獲得の師匠的存在なのだが。まあ何だ、今の警護者としての運営に多大な影響を及ぼしているのは間違いない。


「この黒いコートも着用わぅよ。」

「う~む・・・まるで墓堀人だな。」

「Tちゃんの行動はハッタリ勝負でもあるわぅからね。このぐらいの強烈なインパクトは必須わぅよ。相手に恐怖を植え付けて抑え付け、その間に撃破とかするとグッドわぅ。」


 下着に特殊スーツ、そして普段の衣服に黒コートの着用と。極め付けは、巨大な大盾火器兵器か。正に異端児そのものだわ。だが、ミツキが言うように、ハッタリとしては上出来だろうか。この姿を俺の基本にすべきだな。


「粗方の準備は完璧わぅね。後は当日に向けて待機わぅ。」

「ここを任せても大丈夫か?」

「大丈夫わぅ。姉ちゃんや4人がいるわぅし。それに、ウインドちゃんとダークHちゃんの仲間が近場にいるわぅから、全く問題ないわぅよ。」

「そうか、諸々了解した。」


 秘書は常に頭と一緒に動くのだろうが、俺からすれば姉妹の方が頭に近い。むしろ、俺の方が秘書だわな。秘書が最前線で暴れる、か。何とも釈然としないわ・・・。


 とりあえず、当日の準備はできた。大盾火器兵器が輸送できるかどうか分からないが、当日は持参してみるとしよう。




 数日後。事務所で待機していると、ナツミYU本人が来訪してくる。以前とは異なり、上下黒スーツという更にワイルドウーマンそのものだ。ちなみに、大盾火器兵器の事を聞いてみたのだが、問題なく輸送できるという。


 ただ、移動が空なんだよな・・・。この事ばかりが数日間脳裏にあり、それだけで怖ろしい夢を見る始末である。高所から落下した夢が大多数だったが・・・。


 まあともあれ、請け負った依頼は確実に完遂させてみせる。移動手段のみ何とかなれば、後は現地で暴れるのみだからな。



 ナツミYUが手配してくれた、超高級リムジンに共に乗車。ミツキに見送られつつ、一路羽田空港へと向かう。例の大盾火器兵器も一緒だ。


 しかし、彼女の職業は何なのだろうか。これだけのVIP待遇だとすると、相当の大富豪でなければ不可能だ。後でドエライ請求をされないか心配になってくる・・・。


    第1話・3へ続く。

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