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覆面の警護者 ~大切な存在を護る者~  作者: バガボンド
第2部・激闘と死闘
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第10話 直接対決1(キャラ名版)

 ヘシュナの采配で黒服連中と軍服連中の頭を燻り出した。場所は南極と人類が赴くには非常に厳しい環境である。だからこそ、のさばらせ続けた感じだったのだ。諸悪の根源を捕縛した形に終わったが、これで終わるとは到底思えん。それだけ地球人の欲深さは果てしないしな。


 しかしヘシュナがこちらに集った事により、現状は更に変化していくだろう。3大宇宙種族が集い合った事により、もはや敵側は全勢力を次ぎ込んで来るに違いない。俺達があまりにも強大な力を持っているため、それらに因縁を付けて軍勢を送ってくるのは明白だ。


 結局は草の根の対話とミツキ流の一念が必要不可欠になる。敬い・労い・慈しみの精神がそれだ。この一念は全ての人間に内在する力の1つなのが唯一の救いだろう。開花さえ可能であれば、同じ一念に帰結していく事ができるからだ。


 まあ実際には難しいもので、そこに至るまでは相当な紆余曲折が待ち構えている。反発も色々と起こるだろう。それがこの黒服軍服事変となるのだから。


 それでもこの道は曲げん。己が定めた生き様は、貪欲なまでに貫き通す。そこにこそ本当の姿がある。今後も俺はこの姿勢を貫き続けてやるわ。




 南極事変から数ヵ月後。世上は一定の落ち着きを取り戻しつつある。しかし世界各地では紛争は続いているのだ。これらの根絶ないし抑制が、今後の俺達の最終課題になるだろう。


 警護者が調停者と裁定者の役割とは烏滸がましい。だが誰かが担わなければならないのだ。それが偶々俺達だったという事。ならば徹底的にその大役を演じ切るしかない。



ミスターT「本当に実現しやがったのか・・・。」

ミツキ「ウッシッシッ♪」


 喫茶店でノホホンとしていると、ミツキに裏手にある駐車場に呼び出された。そこで見たものは、先日の報酬で得た彼女の愛車デロリアンが改造デロリアンと化していたのだ。某映画はのパート2のラスト、落雷でウェスタン時代に行く前の最終形態である。


ナツミYU「本当に苦労しましたよ。ムルシエラゴやウアイラの分解調整ならまだしも、デロリアンを劇中の状態に細部に渡って再現するのは。」

ミツキ「車を知り尽くしているナツミYUちゃんだからできたわぅよ?」

ナツミYU「ハハッ、まあ確かに。」


 一服しながら芸術品を見入る彼女。この場合は速度の増加などの抜本的な強化ではない。映画に登場の同車の姿を寸分狂いなく再現する事が本題だったと。見事なまでの改造デロリアンに変貌していた。


ナツミYU「ちなみに秘密兵器も搭載していますよ。」

ミスターT「・・・反重力機構か。」

ミツキ「ウッシッシッ♪ タイムマシンは無理でも、実際に空を飛ぶ事は可能わぅね!」

ミスターT「大問題にならんかね・・・。」


 そう、改造デロリアンの最終形態は空を飛ぶ事ができる。だがそれは地球上の科学力では実現するのは不可能だ。ギガンテス一族・ドラゴンハート一族・カルダオス一族があってこそとなる。この改造デロリアンで街中を走ったら、相当目立つだろうな・・・。


ミツキ「おーしっ! 今からアキバに突撃訪問してくるわぅ! ナツミYUちゃんもご足労わぅ!」

ナツミYU「はぁ・・・大丈夫ですかね・・・。」


 うーむ・・・予想していた流れになったわ。改造デロリアンを駆って、アニメなどの聖地、秋葉原へと向かうと言い出した。大丈夫かね・・・。


 一応の最低限の武装を持ちつつ、2人して改造デロリアンに乗り込み出発していく。最低限の武装は、ミツキは二対の爪銃にナツミYUは隠し銃となる。まだ全て解決した訳ではないため、何時何処で襲撃されるか分からない。まあこの2人なら大丈夫だろう。


 飛んで向かうのかと思ったが、普通の地上走行でアキバへ向かって行った。まあ奥の手としての能力だろうから、実際に使うのは希だろうな。運用方法なら大体分かるが・・・。




シューム「はぁ・・・本当にアキバに行ったのね。」

ミスターT「相当目立つと思うわ。」


 2人を見送り、喫茶店に戻る。厨房ではシュームが孤軍奮闘中、右端のサーバーブースではデュリシラが情報収集に明け暮れていた。DJブースはナツミA・ビアリナ・サラ・セラが4人体制でラジオを展開。最近参加したサラとセラの双子姉妹も絶大な人気を誇っている。


ミスターT「あれから数ヶ月が経ったが、“外面的”には音沙汰無しな感じだな。」

シューム「そうねぇ。でもミュセナちゃん達は探索を続けているみたいだから、恐らく真の黒幕が鎮座していると思うわ。」

ミスターT「だな。アレで終わるとは到底思えん。」


 戦々恐々とした日々を送るが、それは戦いを恐れてのものではない。日常生活に支障を来たす事に対しての恐怖だ。横槍などをしてくるなら望む所、徹底的に駆逐してやる。


シューム「・・・君は何時もその姿勢なのよね。」

ミスターT「ん? あー、愚物へ対してか。当然だわな。そもそも相手から火の粉をばら撒いて来たんじゃないか。その火消しを各国ができず、俺達がほぼ全て担っている。それなのにアーダコーダ言ってくるなら容赦はせんよ。」

シューム「まあねぇ・・・。」


 呆れ顔で俺を見つめるシューム。最近は喫茶店の常駐が多いため、こうしてタッグを組む事が定石となっている。また地元などの相談所としても働いているため、今では相談事務所な感じになっていた。


ミスターT「まあでも、人殺しに至らないなら万々歳よ。誰であろうが死者など絶対に出さん。」

シューム「フフッ、そうね。悪人すら手を差し伸べて助ける姿勢、ミツキちゃん縁の慈愛の精神と。まあその後に戒める行動はするけど。」

ミスターT「悪人も更生し、総じて丸く収まるなら全て良しだと思う。烏滸がましい感じだが、誰かがその役を担わなければならない。それが俺達だったという事よ。」


 一服しながら思う。この名代の部分は毎度ながら思う一念になる。調停者や裁定者という役割は烏滸がましいもの。そこまで俺達は偉くはない。しかし誰かが担わねばならないのだ。その部分が据わるのなら恐れるものなど何もない。後は只管突き進むのみだ。


ミスターT「各国がそれぞれの役割を担い、警護者に依存しない世界になって欲しいわ。だからこそ膝は折れない訳だがね。」

シューム「私達の役割は、警護者の枠を超えた形になっているし。」


 気苦労が堪えないと溜め息を付くと、同時にシュームも溜め息を付いていた。お互いそれに気付くと小さく笑ってしまう。それでもこの生き様が好きなのだ。でなければ貫く事など絶対にできはしない。




エリシェ「戻りました。」

ミスターT「おけーり。」


 雑談をしていると、エリシェが入店してくる。傍らには世上に揉まれ慣れる事を繰り返しているヘシュナがいた。ただ毎度ながら俺を見ると怪訝そうな表情を浮かべるのがな・・・。


ミスターT「はぁ・・・その顔どうにかならんか。」

ヘシュナ「え・・・ああ、すみません・・・。どうも無意識で出てしまう感じで・・・。」

エリシェ「フフッ、まあまあ。それでもここで過ごされる前よりは断然良い表情ですよ。」

シューム「本当よね。」


 ヘシュナの凝り固まった表情や心を溶かすのは並大抵のものではなかった。それだけ気苦労が堪えなかった証拠である。しかしスミエが言っていた通り、彼女を温和にするには世上に何度も揉まれるしかない。エリシェの直近の護衛に抜擢したのは正解だった。


ミスターT「まあ今じゃ一端の女性だからの。それに諸々がない場合は何も背負う必要もない。人としての生活を満喫しなよ。」

ヘシュナ「はい・・・すみません。」


 言葉や行動は温和なのに、表情は固いままというのが何とも。しかも俺の時だけエラい殺気が混じっているのも何ともいえない。表情さえ何とかなれば、身内の中でトップクラスの外交に適した逸材になるんだが・・・。


 そもそもヘシュナはあの黒服連中や軍服連中を一時的に纏め上げていた。連中の方も彼女を利用しようと画策していたが、その手腕に操られていたのは確かである。それだけヘシュナの外交能力は非常に高いのだ。


 妹のヘシュアは一族を纏めるのに適任と言っているが、その彼女達を陰で支えるのが姉のヘシュナだろうな。とてつもなく凄い人物と初対面時に真っ向勝負した俺は、何だか末恐ろしい事をしたと恐怖を覚える。


エリシェ「んー、その経緯があったから今がある。そうだと思いますけど?」

ミスターT「はぁ・・・そんなに俺は内情を曝け出しているのか。」


 独り言のように思っていたのを、エリシェに見事に見透かされた。またそれはシュームやヘシュナも同じく感じ取っている様子である。以前ミュティナが言っていた。意思の疎通と念話は、その人の一念の強さで大いに変わってくると。それだけ俺の一念が以前よりも増して力強くなっている証拠だろうな。


ヘシュナ「私達一族の精神操作という特殊能力からしても、貴方の一念の強さは常識を逸した力強さですよ。不用意に触れようものなら、逆に支配されてしまう感じでも。」

シューム「なるほどねぇ。ヘシュナちゃんの能力がない私でも、T君には避けようにも避けられない魅力があるし。今の状態で貴方の能力があったら、恐らく私は抜け出せないわね。」

エリシェ「恋心も加算して、ですか。」

シューム「そう、絶対に抜け出せないわ。」


 エラい豪語しているシュームに、不機嫌そうなエリシェを見て小さく笑ってしまう。ヘシュナもそれを感じ取り、普段は見せない笑みを見せていた。女心は本当に複雑だわ・・・。


ミスターT「俺ももっと女性を知るべきだろうな。アレだけ長時間性転換をしても、何一つ学べていない。お前達がどれだけ女性を女性として貫いているかが痛感できるわ。」

エリシェ「それは生粋の女性ですから・・・。」

シューム「逆に私達も男性を知るべきなのかも知れないわね。」

ヘシュナ「生きるとは本当に難しいものです。」


 3者同時に溜め息を付く姿に爆笑してしまう。それに釣られて彼女達も笑っていた。何気ない事でも自然とミツキ・スタイルに回帰できるのは、本当に幸せな事だと痛感せざろう得ない。笑顔でいるから幸せになれる、と。


    第10話・2へ続く。

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