表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
覆面の警護者 ~大切な存在を護る者~  作者: バガボンド
第2部・激闘と死闘
214/544

第9話 究極の姉妹喧嘩2(キャラ名版)

ミスT「・・・ここは南極ですか。」

ヘシュナ「察しがいいな、その通りだ。寒さは全く問題あるまい。バリアとシールドの効果で何とかなる。」

ミスT「・・・お嬢様方が私達にバリアやシールドが効かない理由を考えていましたが、今ハッキリと分かりましたよ。」

ヘシュナ「ハハッ、貴方もあの男と同じく鋭い観察力だな。」


 苦笑いを浮かべるヘシュナに小さく笑う。どうやらバリアとシールド効果が働かないのは、彼女達に少しでも悪心があるからだ。


 前にミュティナやルビナが言っていたわ。これらの効果は善心でしか絶対に働かないと。ヘシュナ達がその恩恵に与れないのは、間違った道に進んでいる何よりの証である。だから彼女達は無人兵器群を大量に送り込んだという事になるわな。となると、この流れからして聞かれる心配もないという事か。


 目的地に向かう最中、恐る恐る意思の疎通による念話を試みた。相手は目の前のヘシュナにである。しかし伝わっている様子は全くなかった。周りの女性陣にも伝わっていないようだ。


 悪心が少しでもあると使う事すらできない、か。見事なテクノロジーだわ・・・。



ミスT(こちらワンコロ。)

ミツキ(むぬっ?! ニャンコロから通信わぅよ!)

ナツミA(ボケないで、しっかり通話しなさいな。)


 レプリカヴァルキュリアでの戦闘前に、ミツキとナツミAに暗号を述べておいた。某ロボットゲームの初代で登場するミッションでの一コマだ。それを捩ってみた感じである。ワンコロが護衛対象で、ニャンコロが敵側の機体と定めたのだ。即興ながらも見事な暗号である。


エリシェ(良かった、ご無事のようですね。そちらはどんな按配ですか?)

ミスT(至って普通よ、VIP扱いな感じになるわ。それにミュティナやルビナが言っていた事が見事に当てはまっている。)

ミュティナ(あー、悪心の一件ですか。こうしてマスターがお話をされる事自体、正にその結果だと思います。でないとヘシュナ様や周りの方々に伝わるでしょう。)

ミスT(俺の五感から全て伝わっている感じか。)

シルフィア(全部伝わっているわよ。そこまでして曝け出しても、ヘシュナさんには伝わらない部分が見事としか言い様がないけど。)


 意思の疎通こと念話には俺の五感を触媒として、遠方の一同に全て伝わっているようだ。全て見えている感じである。自身の力が増せば増すほど、伝わる内容はより精密さを増し、正確にリアルタイムで送信されるのだ。コンピューターの世界でもこれは無理だわな。


スミエ(なるほど、ヘシュナ様は何らかの考えを抱かれているようですね。)

ミスT(俺も感じたわ。漠然と連中に加担している訳ではなさそうだ。そもそも連中の中にも野郎が多くいるだろう。それを考えれば、加担できる筈がない。その流れから俺への嫌悪感になるのだろうから。)

シルフィア(はぁ、君も苦労人よねぇ。)

ミスT(フッ、違いない。)


 周りの面々の呆れながら溜め息を付く様が伝わってくる。暫くの間は隔離された感じの中にいたため、彼らの存在がこれ程までに有難いのかと痛感させられる。そして同時にヘシュナや周りの女性陣も同じ思いだろう。孤立した中で漂う難破船のようなものだ。


スミエ(Tちゃん、ヘシュナ様をお願いします。あの子は絶対悪の存在ではありません。誰かがその言動を戒め、正しい道に戻すために手を差し伸べるしかないのです。)

ミスT(委細承知。俺の目が黒いうちは、誰1人として不幸になんかさせんよ。力の限り守り通していくわ。それが俺の明確な生き様だ。)

ミツキ(ぬぅーん、やっぱTちゃんは男性の方が合うわぅね! ウッシッシッ♪)

シューム(本当よねぇ。エロ目線で色々と問題ありだけど、君にしかできない存在感がある。そんな君を私達は慕って集い合ったのだから。)


 ふと俺の両手を掴まれ、胸の中に抱かれた錯覚に陥った。現状はヘシュナ達と目的地に進む姿だが、念話を通して遠方の女性陣の慈愛の一念が痛烈に伝わってくる。この一念さえあれば鬼に金棒だ。負ける事などまずない。


ミスT(ますます以て頑張らねばな。俺が俺である実証を示し続ける。まあ何だ、ただ我武者羅に突き進むだけでいい。まあ言うは簡単・行うは難し、だが。)

ミツキ(むむーん、相当ストイックになっているわぅね。よく喋るのが何よりの証拠わぅ♪)

スミエ(あー、そうですねぇ。昔はよく喋りだすと途端に体調を崩していましたし。)

シューム(ほほぉ・・・それはそれは、今後の付き合いで必要な気遣いになりますね。)

ナツミYU(以前ミツキさんが仰っていた、あの概念が当てはまります。)

ミツキ(む? 敵を知り・己を知り・全てを知る、わぅか。これは戦いでの概念わぅけど、まあ実際のTちゃんへの言動には当てはまっているわぅね。)

ミスT(人は1人では絶対に生きていけない証拠だわな。)


 懐から煙草を取り出し、徐に一服しだした。その様相に周りの女性陣は驚愕していた。それに気付いたヘシュナ自身も驚いている。



ヘシュナ「煙草を吸われるとは意外だ。」

ミスT「ん? 女性の中でも喫煙者はしっかりいますよ。まあ貴方達の本音としてはこうでしょう。捕虜に近い存在なのに、その落ち着き度は何処から来るのかと。」


 常日頃からの先読みと、性転換から至る直感と洞察力の強化がフル動員されている俺だ。このぐらい朝飯前と言える。先読み言葉に周りの女性陣は更に驚愕している。そんな彼女達を見つめ、小さく微笑んで見せた。


ミスT「貴方達の執念と信念が並々ならぬものなのは百も承知です。だから断固としてその生き様を崩そうとしなかった。私の仲間達もその点は感嘆していますよ。」

ヘシュナ「・・・貴方には全て見透かされている感じだな。その力があればあるいは・・・。」

ミスT「なるほど・・・。」


 ヘシュナがボヤいた一言に全てを察する事ができた。やはり彼女達は何らかの一念を抱いている。それが悪心ではなく善心である事も痛感できた。もしかしたら相手に察知される事を懸念して、態と悪心で塗り固めているのかも知れない。そう考えれば全て合致する。


シルフィア(なるほどねぇ・・・君が思った通りね。別の意図があって悪役を貫いている。ヘシュアさんや師匠と口論を繰り広げたのも、真の巨悪に要らぬ内情を察知される事を懸念してのものだったのかもね。)

スミエ(はぁ、ヘシュナ様は昔からそうですよ。全部自分で抱え込んでしまう。それに押し潰されて倒れてしまうと。)

デュリシラ(何ですか、ここにいる私達全員も殆ど同じ気質ですけど。)


 デュリシラの言葉で周りから笑いが起こる。確かにスミエが語ったヘシュナの気質、それは俺達にも十分当てはまる。むしろ彼女が悪役を貫いているのは、彼女が地球人に近い気質故のものかも知れない。今になって彼女の心境を見抜けた俺は、灯台下暗しもいい所だわな。


ミスT(・・・もっと女性心を磨かないとダメだわ。何1つとして分かっていない。)

シューム(んー・・・十分過ぎるほど理解していると思うけど。そこまでして男女問わず相手の事を思い遣れるのは、並々ならぬ一念と執念と信念がなければ絶対にできないわ。)

ナツミYU(ですね。マスターが常日頃から抱かれている一念が強い故に、ですよ。その見抜けなかったと思われた部分は、ケースバイケースになってくるでしょう。それこそ全知全能と言われる神とか、そういった類でない限り全てを見抜く事など絶対にできません。)

ミツキ(Tちゃんのエロス目線だけは、誰よりも広く深く強いわぅけどね! ウッシッシッ♪)

シルフィア(はぁ・・・これだから男は・・・。)


 うわぁ・・・四方八方から殺気に満ちた視線が突き刺さってくる。念話を通して現地の女性陣の一念がダイレクトに伝わってきた。と同時に痛感する。今の俺は1人ではないという事だ。これ程までに支えてくれる存在がいるのだ。膝を折ってなるものか。


    第9話・3へ続く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ