第2話 深海調査依頼5(キャラ名版)
ミスターT「はぁ・・・完全にハリボテ化してる・・・。」
レプリカ大和もレプリカ伊400も外見は全く変わらない。しかし良く見るとオリジナルとは明らかに異なる武装が目を光らせている。何でもかんでも搭載すれば良いという訳ではないんだが・・・。
エリシェ「いえ、本来なら従来の武装の同型艦を複数用意する計画でした。しかしそれでは軍事物云々の部分で要らぬ挑発をしかねません。そこで見た目据え置きで、徹底的に武装を強化する事にした訳で。」
ラフィナ「当然それら獲物に耐えられるよう、船体も超強化しました。細々とした部分以外では、多分現行兵器の直撃を受けても破損しないと思いますよ。」
ミスターT「バリアやシールドなしでもやれるという事か。」
ここまで来ると、究極的な戦艦と潜水艦になるだろう。現行兵器を超越している時点で、両艦誕生時の世界最強の軍艦という異名を再び得たに違いない。しかし、あくまで警護者専用のガンシップの位置付けだが。
ミスターT「レプリカ大和の方は海上で真価を発揮するからいいが、レプリカ伊400の方は海中で真価を発揮するんだよな。これだけゴテゴテと搭載して、深海の圧力に耐えられるのか怖いんだが。」
エリシェ「そこで、アンオブタニウムですよ。実質的に今回の深海調査で実戦も兼ねた運用ですが、ほぼ間違いなく安全と言い切れます。それはレプリカ大和の装甲にも通じますし。」
ミスターT「片方が問題なければ、もう片方も問題ない訳か。」
ラフィナ「レプリカ伊400は深海での戦闘も視野に入れた改修強化なので。」
ミツキ「化け物わぅ~。」
茶菓子を頬張りつつ、2隻を眺めるミツキ。以前東京湾で初披露した時とは異なり、今は完全に戦う艦と化している。それでいて外見はオリジナルに近いのには驚くしかない。
ミスターT「で、現地で不穏物質を見つけたらどうするんだ?」
エリシェ「時と場合によりますが、海中でも火力が落ちないスーパーレールガンで破壊と。」
ミスターT「はぁ・・・巻き込まれなきゃいいが・・・。」
とんでもない事になりそうだわ・・・。1万mの深海でスーパーレールガンを放った場合、どうなるかは全く以て未知数である。下手したら爆発に巻き込まれて破損しかねない。バリアやシールドの恩恵が何処まで得られるか、非常に気掛かりでもある。
ミスターT「・・・先のケルマディック海溝からして、沈んでるのは“赤い円盤”だったりな。」
ミツキ「神聖大要塞ゲフンゲフンわぅ!」
ナツミA「架空の産物だしねぇ。」
俺達のネタによる雑談をするも、何時になく表情が重いエリシェ達。特にルビナとミュティナが一番表情を強張らせている。もしかしたら・・・。
ミスターT「・・・つまり、沈んでいるのは宇宙船の可能性がある訳だな。」
ルビナ「・・・十中八九、そう考えるしかないかと。」
ミュティナ「・・・しかも私達の技術力を超える代物の可能性も。」
ここまで不安がる彼女達を見た事がない。それだけ深海に鎮座している不穏物質が、未知の産物である可能性が否めない事になる。早期調査に乗り出した理由はここだろう。
ミツキ「劣勢わぅか?! ふんっ、わたがいれば恐れるに足らずわぅ!」
ナツミA「そうね。悪は結託するのが世の常だし。そこに超越した力があるなら、使おうとするのもまた事実。だからと言って野放しにはしないわよ。」
ミツキ「ありとあらゆる力で駆逐してやるわぅ!」
周りを叱咤激励したのだろう、ナツミツキ姉妹の言葉が飛び交う。しかし同時に殺気と闘気も混ざっている事から、周りの女性陣は顔を青褪めだしている。特にナツミAの本気はミツキをも超越する恐怖度だ。恐怖に慄くのは言うまでもない。
ミスターT「とんでもない大仕事に巻き込まれたもんだぜ。」
ミツキ「おういえい! 某浪漫作品3は大剣使いわぅ♪」
ナツミA「冗談言ってないで、出発準備をしましょうかね。」
何とか周りを奮起させて行こうとするも、立て続けによる恐怖度でタジタジの女性陣。重い足取りでそれぞれの行動を開始しだした。
今回は深海とあり、レプリカ伊400の外に出る事はできない。全て艦内で動く事になる。特殊マニュピレーターが艦外にあれば、簡単な作業はできそうだが。残念ながらこの潜水艦には搭載されていない。
ただ前方と左右後方の合計3つのフロートユニット、ここに何らかの装備がなされている感じだが。ここに何があるのかは、まだ伺っていない。もしかしたら有り得ない装備が搭載されているかも知れないな・・・。
まあともあれ、今は行動あるのみだ。動かない事には意味がない。この先に何が待ち構えていようが、とにかく突き進むだけである。
広島は呉を出発した、レプリカ大和とレプリカ伊400。今では警護者専用ガンシップと同時に、歴史的モニュメントとも化している。多くの見物客に見守られながらの出航は、過去に実際にオリジナルの同艦が出航した時を彷彿とさせるようだ。
ただ当時は軍国主義という愚行を突き進む、日本軍の言わば配下の産物。今は世界の安寧を勝ち取るために進む、調停者としての警護者の懐刀。これはもう雲泥の差である。それだけ暗黙の了解的な感じで、大いに期待が掛かっている何よりの証拠であろう。
そして同時に、敵対勢力はこちら以上の力を持っているに他ならない。ありとあらゆる事態を想定せねば、勝てる戦いも勝てないだろう。
港を出港した時は2隻での進軍だったが、ある程度沖合いに出てからフォーメーションを変更。レプリカ伊400は一度海中に潜水し、レプリカ大和の船底へとドッキングをした。
出港する際に最大限の補給を施したが、次の流れはお互い独自の流れになる。念入りに最終確認を行う面々。それだけ今回の依頼は非常に厳しいものになるだろう。
ミスターT「・・・・・。」
レプリカ大和は第1砲塔の先端、超長距離弾道ミサイルのハッチ近くに座る。腕を組み瞳を閉じつつ、これまでの流れを色々と考えてみた。
先の軍服連中事変では、ギガンテス一族のテクノロジーに酷使した力を連中は使っていた。事変が終わっても、その出所は全く掴めていない。ドラゴンハート一族も参戦してくれた事により変わると思ったが、2大宇宙種族をしても掴めなかった。
そこで恩師シルフィアは秘密兵器として、伝説の警護者のスミエを召集。全盛期は2大宇宙種族の地球上永続権を勝ち取るために、ありとあらゆる手立てを講じて来たとの事だ。その彼女なら、今後の流れに対応できると踏んだようである。
世界各国も表向きには不穏勢力に対して敏感になっている。それぞれが最高峰の軍事物を投入し、色々と試行錯誤を繰り返していた。先の高々度実験もそれであろう。しかし裏では警護者界や大企業連合・躯屡聖堕チームのみが、2大宇宙種族の恩恵に預かっている現状。これに苛立ちを募らせているのは想像に難しくない。
そして今回の深海調査である。しかも人類が未踏の地には、2大宇宙種族の技術力を以てしても勝てない様な代物があると推測される。先手を切って伝説の2艦を派遣した訳だが、水面下では他の勢力も動いているに違いない。
結局の所、最後は地球人同士の戦いになるだろう。私利私欲に溺れた愚者が、それ以上の力を欲してのものだ。それらにNOを突き付けるのが俺達である。それに根底は世界在住の人々の安寧を勝ち取る戦いでもある。彼らの生活を脅かす存在を野放しにしてはならない。そのための警護者であろう。
何だかとんでもない所まで至ってしまった感じがするわ。しかし今は俺達の存在が、愚者の行動を抑制ないし阻止するに必要不可欠にもなっている。総意を踏まえて、今後も突き進む決意だ。今はそれしかできないわな。
ミツキ「幸か不幸かは紙一重、ですよ。」
ミスターT「・・・そうだな。」
瞳を開けると、二対の爪銃を両腰に完全武装のミツキがいた。茶菓子を頬張っているのだが、その表情はかなり険しい。傍らにはエリシェがおり、背中に不格好なブローニングM2重機関銃を背負っていた。
ミスターT「はぁ・・・拳銃じゃなくマデュースを使うのか。」
エリシェ「先の高々度では武装の面で舐め切っていましたからね。それに従来の拳銃程度では、飛行兵器を狙撃できても撃墜はできません。かといってガトリングガンでは不格好なので、このマデュースを使う次第です。」
ミツキ「以前エリシェさんと戦闘訓練を行った時、それらを見越してマデュースを使った戦術も考案していました。確かにこの重機関銃なら、イージス艦以下の小物なら撃破できますし。」
エリシェ「それに重力制御のペンダントの恩恵で、獲物の重さも反動も拳銃並ですよ。」
確かにそうだろう。華奢なエリシェには不格好過ぎる得物だ。しかし先を見越した戦略は、今後重要視されていく。彼女の様な先見性ある千里眼が必要になってくる。
ミスターT「・・・今度はヘマはしない。誰1人として傷付けたりはさせるものか。」
エリシェ「ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。あの時は私の方も油断していましたし。」
ミツキ「今度は手抜きは一切無しで進みましょうかね。」
サッと二対の爪銃を両手に取り、艦首の方角を見つめるミツキ。その先には夥しい飛行兵器が待ち構えていた。そう、完全に待ち構えている様相である。
ミスターT「はぁ・・・何ともまあ。」
ミツキ「それだけ、深海にある物体が欲しいのですよ。」
警護者の戦闘スタイルとしては、相手からの明確な攻撃がない限りは動かない。専守防衛に近い形だが、攻撃を受ければ反撃はする。しかも冷徹無慈悲な一撃を、だ。ただミツキが得物を構えて待つのは、その初動がレプリカ大和の総武装とリンクしているからだろう。
しかしこちらの待ち構えに反して、相手は徹底抗戦の構えの様だ。停滞していた飛行兵器が即座に展開し、攻撃を加えてきたのだ。ただこちらも無防備ではない。バリア以外にシールドの二重防壁を施してあるため、全く以て無害である。
右手に構える二対の爪銃を空にかざすミツキ。直後、レプリカ大和の武装が火を噴き始めた。だが十八番の46cm主砲や超長距離弾道ミサイルは成りを潜めている。副砲や各種砲座が展開しているだけだ。
また艦尾に搭載されているハリアーⅡ改が発進したようで、飛行兵器を各個撃破しだしている。恐らくエリミナ達であろう。
ミスターT「生体センサーで調査・・・は、するまでもないか。」
エリシェ「先の軍服連中事変で懲りたと思いますよ。要らぬ思考が出る人間を駒にするのは不利であると。そうなれば、後は全て無人兵器群による駒の配置しかありません。」
ミツキ「ここまで来ると、本当に愚かですよね。」
艦首に迫る飛行兵器群を二対の爪銃やマデュースで撃墜していくミツキとエリシェ。レプリカ大和の艦首に各種銃座は配置されていない。艦橋前面と側面、そして艦尾の方に集中している。そこで彼女達が迎撃役を買って出たのだろう。
そこに颯爽と現れ暴れ出す女性陣。エルシェナ・フィオヌ・レーティスを筆頭に、トラガンの精鋭中の精鋭である。それぞれの得物で飛行兵器を迎撃していた。その間にミュティラとミュティヌが一緒にいた。どうやら彼女達の守り役を担っているようだ。
エルシェナ「お3方、ここは私達にお任せを。そろそろ準備を開始して下さい。」
フィオヌ「海中だと、こうして暴れられませんからね。」
レーティス「大いに敵を引き付けておきますよ。」
アサルトライフルで無人飛行兵器を狙撃していく3姉妹。この三つ子の戦いは今回初めて見るが、非常に冷静無比な一撃を放っている。特にフィオヌとレーティスは躯屡聖堕チームで薫陶を受けていたからか、エルシェナよりも非常に上手い。まあだからと言って、長女の方が劣っている訳ではないが。
ともあれ、ここは彼女達に任せてレプリカ伊400へと向かおう。今回の本命は深海に鎮座している未確認物体だからな。
一度レプリカ大和の艦内に戻り、船底にドッキング中のレプリカ伊400に乗り込む。内部は準備万端のようで、後は俺達を待つだけのようだった。
ちなみにレプリカ大和の指揮はラフィナが執るという。レプリカ伊400はビアリナが執ると言うが、追加参戦したエリシェも行うという。ミツキは三つ子と一緒にレプリカ大和の甲板で暴れるとの事だ。
俺達を収容すると、レプリカ伊400はレプリカ大和の船底から離脱。一路、深海に鎮座する未確認物体へと向かって行った。
この様相を例えるなら、なさがら海底2万マイルか。何とも・・・。
第3話へ続く。




