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21。

心ここに在らず、とはこういうことなのだろう。


嬉しさもあるが、わくわくとした楽しみもある。


そして、鹿島さんがあんまり楽しくなかったらどうしよう、という心配もあるし、こんなことならもうデートはしない、と言われて嫌われるかも知れない。気持ちの矢印がどんどんと下を向いていくのを、私は自らストップをかけた。


「暗いのやめよ」


楽しいことを考える。


「ポテトサラダのサンドイッチ、好きかなあ」


「口に合うといいけど」


「やっぱ、公園だなんて、面白くないかも」


「でも、映画とか水族館はお金が掛かるし……い、行ってみたいけど」


「そうだ、今度の火曜日の夜、メープルもシフト入れてもらおうかな」


「そしたらそのお金で、水族館とか……」


回覧板で回ってきた町内清掃協力金の請求を思い出して、やっぱり無理か、と諦めた。


手にしたカバンの中身を思うと、さらに暗い気持ちになる。


(今日、帰りにこれを返さなきゃ)


一人でぶつぶつ言いながら待っていると、鹿島さんが手を振りながら待ち合わせに来てくれた。


すると途端に、嬉しさがみるみるうちにその量を増していった。


今日、鹿島さんが喜んでくれたら嬉しい。


気持ちが高ぶっていって、私のテンションは上がっていった。


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