心結の技術は?
「それで心結直りそうか?」
心結と一緒に工房に入って一時間ぐらいたった今、心結は無心に俺の剣の修理をしていた。
「・・・・・・ダメ」
「えっ? 今なんて」
「ダメだわ。思っていたよりも折れかたが酷くてもう繋ぐことも出来ないし無事な部分で剣にすることも出来ない」
「そんな・・・・・・」
まるで俺の心を表すようにミカが落ち込む。
心結ならきっと直してくれると百パーセント信じていたため直せないと知るとやはりショックもでかい。
「仕方ないからこの折れた剣を使って新しく神器を打つわ」
「・・・・・・えっ?」
「何よそんな間抜けな声を出して。何? もしかしてもう直らないとか思ってた?」
「いやいやいや全然そんなこと思ってないよ!」
正直に言えば思っていたが心結がぐちぐちと何か言い出す恐れがあるためここはあからさまだが否定しておくべきだ。
「まぁいいわ。それでこの折れた剣を使って新しく剣を打ち直すんだけど・・・・・・」
「何か問題があるのか?」
「えぇ。材料がないから取りに行かないといけないんだけど、今から行けば夜になってしまうから剣を作るのは明日からになるの」
「・・・・・・もしかして問題ってそれだけ?」
「えぇそうだけど・・・・・・」
心配して損した。言い方が言い方だったからてっきり材料とかがかなり入手困難な物とか、もう神器ではない別物になってしまうとか思っていたからな。
「はぁ~、別にその程度大丈夫だって。僕らはいつまででも待てるから」
「そう? なら剣が直るまでの間、ショウとミカは私の家に泊まっていいから」
「ありがとう心結」
「ありがとうございます」
僕は軽くお礼をするもミカは深々と礼儀正しくお礼をする。
「なら心結、さっそくで悪いんだが・・・・・・使わない剣ってない?」
「えっ? 有るけど・・・・・・どうするの?」
「ちょっと特訓をしたくてね」
そう言うと心結は快く剣を貸してくれ、僕は外に出て特訓を始めた。