王都に向かう途中での話し合い
「んー・・・・・・」
馬車に乗り、森の中にある道を進むなか俺はとある考え事をしていた。
「どうしたの龍太? 何か考え事?」
「あぁ、どうやって王様と話そうかなと少し考えていてな」
この国の王様と話すともなればそれなりにかつ説得力のある言葉を並べなければ簡単には信じてはくれないだろう。
「ふ~んそうなんだ。でもあまり気負いすぎないでよ」
「ミエ・・・・・・」
ミエと出会ってからそんなに時間は経っていないはずなのにミエは俺のことを全て分かってくれていると心のどこがで思っている。もちろんその逆もあり俺はミエのことを全てとまでは言わないがほとんど分かっているつもりでいる。
「隣には私がいるんだよ。だから遠慮なく私のことを頼ってもいいんだからね」
そう言いながらミエは太股に置いてある俺の手に重ねるように自分の手を置き、ギュッと握る。
「そうだな。俺にはミエがいるんだ。だから俺は一人じゃない」
「うん。だから一人で頑張ろうとせずに二人で頑張ろうよ」
ミエは俺の手を握ったまま手を目の前まで持ち上げもう片方の手を使い両手で俺の手を握り、真っ直ぐとこちらを見つめる。
「あぁ、わかった。二人で頑張るかこの世界を守るために」
「うん!」
そして俺らは王都に着くまでの間、思い付く限りの案を出しあった。