星華の過去~二十年後~
あれから二十年の年月が経った。
私の身長も伸び、髪もショートヘアーからロングヘアーになった。自分で言うのもなんだがかなりスタイルが良くなった気がする。・・・・・・胸は全然成長はしなかったけど。
リアお姉ちゃんの方は少し胸が大きくなっただけで他は特に変わっていなかった。・・・・・・リアお姉ちゃんだけずるい。
そんなことよりも今日も私とリアお姉ちゃんは外で作業をするつもりだったの。
「リアお姉ちゃん、速く行くよー!」
「ちょ、ちょっと待って! もう少しで鎌を磨ぎ終わるから」
リアお姉ちゃんは狩りに死神みたいな鎌を使っていつも狩りをしているのだ。でも案外、刃こぼれしやすくこうして毎日刃を磨いでいるのだ。
「もうだから昨日のうちにしとけば良かったんだって」
この生活にもすっかりなれ今ではリアお姉ちゃんのことを本当のお姉ちゃんのように接し、またリアお姉ちゃんも私のことを本当の妹のように接してくれた。
「ごめんね待たせて」
「もーホントにそうだよ。さっ速く行こッ!」
私とリアお姉ちゃんはいつも一緒に家を出てある程度まで森の中を進むとそこから二手に分かれるのだ。
何故なら私もかなりこの森にも詳しくなり今では作業を分担してリアお姉ちゃんと別行動も出来るようになっていたからなのだ。私は木の苗を植えたり丁度良い大きさの木を切り倒したりし、リアお姉ちゃんは主に狩りなどをしていた。
だからその日も私とリアお姉ちゃんはお互い自分の作業をしていた。今思えば私達は一緒に暮らしすぎて忘れていたのかもしれない。私達がこの森では異端者だということ、一人で行動するのは危険だということを。
私はいつものようにレガースを装着して木を切り倒していた。その日はなんだかテンションが高く何本でも木を切り倒せるような気がしていた。
「今日は気分も良いしもう少し頑張っちゃおうかな」
その慢心的な気持ちだったから私は背後から近づいてくる人物に気づくことができなかった。
「ウッ!」
背後から近づいてきた人物に後頭部を殴られた私は気絶してしまい拐われてしまったのだ。
リアお姉ちゃんの知らないとこで。