その言葉を信じて
「星華・・・・・・」
どうしてこんなことになったんだ。
何故アストロギアは星華を連れ去って行ったんだと疑問が次々と浮かんでくる。
「ごめん。ホノちゃんが捕まったのは私のせいだわ」
「それってどういう・・・・・・」
「ショウ、彩姫話は後だ。今はここにいる兵士達を連れて外に出るのが先だ」
「そうだね。まずはみんなを外に出さないとね。ここがいつまで持つかも分からないし」
半崩壊しかけたこの部屋でかなり激しい戦いをしたからあちこちミシミシいっておりいつ崩壊してもおかしくない。
「そういえばアルナールは。あいつ確かかなり深い傷をおってたよな」
あのアストロギアの触手が腹部を貫いていたのだ。速く治療しないと死ぬ可能性がある。
「俺の心配をする必要はないぜ」
こちらに歩いてくるアルナールは何故かピンピンしている。まるで貫かれたのが嘘かのように。
「おいホントに大丈夫なのかよ」
「あぁ大丈夫だ。ほら見てみ」
服をめくると貫かれた場所は綺麗に塞がっていた。
「ホントだ。でもどうやって傷を?」
「あいつが助けてくれたんだよ」
後ろを指差すので見てみるとミカとミエが倒れている兵士達の救助活動をしていた。
「なるほどミエの回復術か」
「あぁ凄かったぜ。みるみるうちに傷が塞がっていくんだからよ」
「そうかそれはよかった。なら速く僕達もミカとミエの手伝いをしないとな」
ミエの回復術の凄さに感謝しながら僕達も兵士達の救助活動を行った。彩姫を筆頭に瓦礫の下敷きになった人達を助けだし先に外に逃げた兵士達も呼んでみんなを外に出していく。
「よしこれで最後だ」
アルナールが二人担ぎ横にして並べている兵士達の隣にそっと降ろすとそのまま翔天達に頭を下げているセバスの元まで行った。
「すまなかった。私が弱かったばかりに迷惑をかけてしまった」
セバスは運びよる途中に目を覚ましたため今まで何があったか説明すると顔を青ざめ今に至るわけだ。
「セバスは悪くねえよ。俺が洗脳されていることに気づかなかったのがいけねーんだから」
「いや、元々は私の精神が未熟だったのが原因なんだ。私がしっかりしていればこんなことには・・・・・・」
「お前が洗脳されようがされまいがこの結果は変わらなかったはずだ」
アルナールの言う通りなのかもしれない。アストロギアの様子を見るに魔女の復活は恐らくプランBの作戦でプランAの作戦が星華を使ったなにかなら、ミカとミエを助け魔女を倒した瞬間に星華を連れ去られたかもしれない。
「星華が連れ去られたのは俺達の責任だ。だからお前は今自分に出来ることだけを考えろ」
「私に出来ることか・・・・・・」
俯いていた顔を上げセバスは動ける兵士達に動けない兵士を連れて城に帰還するよう指示していく。
「とりあえず俺らも戻るぞ」
「・・・・・・分かった」
本当なら今すぐ星華を助けにいきたい。だがアストロギアがどこに行ったか分からないうえ剣も折れてしまった以上助けようがない。
「そう落ち込むな。俺に考えがあるから安心してくれ」
「・・・・・・えっ?」
アルナールはそれだけ言うと帰還する兵士達と一緒に動けない兵士を担いで城に戻る。
アルナールにどのような考えがあるか分からないが今はその言葉を信じるしか道はない。
「よし僕も何人か担いで城に戻ろう」
兵士を担ごうとしたとき既に彩姫が十人近く担いでいたため自分は誰一人担がずみんなと一緒に城に戻った。




