千年前の争い
千年前、平和に満ちた世界をたった一人の人間の手により争いの世界になった。
その人間は自らのことを魔女と名乗り、一つの大魔法を使った。
空が裂けそこから大量の魔族の尖兵が降り注いだ。
それはこの世界を終わらす悲劇の雨のように。
この状況を打開しようとそれぞれの国は魔族と戦い続けた。魔族の個の力は強くかなりの苦戦を強いられたが神器を扱う四人の英雄により争いを終わらすことができると思われていた。
だが無情にも魔女は前よりも大きな空に亀裂を作る。そこから出てくるのは万を越える高位魔族の軍勢とそれを指揮する五人の幹部魔族とその親玉マーラ。疲弊した人類軍にとってこれほどまでに絶望的な物はない。だがそんな絶望的状況でも四人の英雄は諦めなかった。
まずこれ以上の魔族の追撃を封じるべく魔女を倒すがその戦いで魔法使いの英雄が死ぬ。
魔族の力を削ぎ落とすため五人の幹部魔族と戦い神速の英雄と四人の幹部魔族が相討ちとなりたった一人となった幹部魔族は逃げ、神速の英雄は死んだ。
二人だけになった豪腕の英雄と精霊使いの英雄はそれでも世界を救うために戦い続けた死んでいった者のためにも。その勇姿に奮い立たされた人類軍は二人の英雄に続くように高位魔族と戦った。
幹部魔族のいない今、高位魔族を倒すのは難しくなく人類軍の勝利だと思われていたが魔族の親玉マーラはたった一人でこの状況を覆した。
マーラの出す灼熱の炎は戦場ごと魔族と人類を焼き付くした。
仲間すら必要としないマーラは次々と世界中を焼き付くす。マーラの猛攻に二人の英雄はなすすべもなく最後の賭けにでた。
それは精霊の力と召喚士の命を使ってマーラを封印することだ。
封印のための準備が長く、マーラがそれを待つはずがない。マーラは封印されまいと攻撃を仕掛けてきたが豪腕の英雄がそれを防ぎ、封印の準備が整うまで一人でマーラと戦った。
数時間に及ぶ激闘の末ついに豪腕の英雄も倒れたが既に封印の準備は完了していた。
八体の精霊がマーラを囲みそこから紡がれる魔方陣はどんどん広がっていきマーラを閉じ込める形にした。
魔方陣の完成とともにマーラは地中の奥底に封じられ最後の英雄も力尽きその場に倒れた。
こうして魔族と人間による争いは終わり再建の時代を向かえていく。