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異世界で始まる英雄伝説  作者: 松原太陽
魔女の爪痕
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秘密

 リアンユと自分の関係を話そしてリアンユがどのような最期を迎えたのかを星華は話した。

 「その話だとあのとき現れた人は別人なのではないですか」

 セバスの言う通りあの場所にはリアンユの姿どころか亜人達もいなかったため爆発に巻き込まれて死んだのは確実だ。

 「でもあれは私の知っているリアお姉ちゃんのはずなの」

 「ただ顔が似ていて名前が同じだけじゃないのか」

 龍太の言うことの方が可能性も高いかもしれないがあれがリアンユだっていう確証がある。

 「あの時、兵士達の攻撃を避ける時の動きあれはリアお姉ちゃんの動きなの」

 「えっ!?」

 「私のこの足技の殆どはリアお姉ちゃんが教えてくれたものなの。あの避けかたはリアお姉ちゃんが私に教えてくれた動きと一緒だったの」

 それを見ていた翔天と彩姫はそのシーンを思い出している。

 「確かにあの動きは星華がよくやる動きだった」

 「私もそう思うわ。それにあの時の動きかなり熟練された動きだったし」

 二人が肯定してくれたおかげであのリアンユが星華の知ってるリアンユの可能性が高まってきたがそれだと爆発に巻き込まれたはずのリアンユがどう生きていたのかが分からない。

 「なぁ星華。一つ聞くがリアンユと別れたのは何時なんだ」

 「えっ・・・・・・たぶん三年前ぐらいだと思うけど」

 「そうかそういうことか」

 アルナールが何故そんなことを聞いてきたのか分からないがアルナールは一人納得したような顔をしていた。

 「おい一人だけ納得してないで俺達にも教えてくれよ」

 「そうニャそうニャ」

 アルナールと龍太の間に何があったのかというぐらい仲良くなっている。

 「すまん俺の勘違いのようだ」

 「はあっ!?」

 みんながアルナールに文句を言うなかアルナールはそれに言い返すことなくただ黙っていた。

 「結局リアンユが何者かはわからないってことか・・・・・・まぁ分からないことを考えても仕方ないしこれからどうするか話し合おうか」

 話が変わりこれからのことわ話す雰囲気になってきたが、その前にと翔天がアルナールの所まで行った。

 「アルナールはこれからどうするんだ」

 「・・・・・・ここまできたらお前らに着いてくしかないだろ」

 「ってことは」

 「あぁお前らが良ければ俺を仲間にしてくれないか」

 そう言いながら手を差し出すアルナール。翔天は私達の顔を見渡していったが誰も反対するものはいなく翔天は差し出すアルナールの手を握った。

 「これからよろしくなアルナール」

 「あぁ」

 これほど頼れる仲間ができるとは思わなかった。アルナールと私達の関係を知っているのだろうかニャルトとセバスも喜んでいた。

 「これからお前らに俺の知っていることを全部話すつもりなんだがいいか?」

 「頼む」

 「よし王様、何処か話し合える場所はねぇか」

 王様に対して生意気な態度を取るアルナールを見るとやっぱりアルナールはアルナールなんだなと思う。

 「うーん何処かあったっけニャ?」

 「ニャルトあの部屋なら」

 「そうニャ! あの部屋がいいニャ。ささっみんな着いてくるニャ」

 兵士を使わず自分から部屋を案内するニャルトとセバスの後を翔天達も続く。

 「おいお前が来ないと話ができないだろ」

 「悪いが先に行っていてくれ。俺は星華を連れていくから」

 たしかにそうだなと龍太は納得し私とアルナールだけを残してみんな部屋を出ていった。

 「それでみんなを先に出して私に話すことって何?」

 「さすがに気づくか。まぁ他の奴等を出したのはお前に聞きたいことがあってな」

 「聞きたいこと?」

 何故、わざわざ二人きりになる必要があるのか分からず首をかしげる。

 「お前もしかしてあの施設に入れられていた餓鬼どもの一人か?」

 「どうしてそれを!?」

 このことは誰にも言ってないし口にすら出していないのにどうしてアルナールが知っているのか分からない。

 「あの時、実験が成功したと言って見せられた物がお前に似ていてな。それに三年前と言ったらその実験台が逃亡した年なんだよ」

 「・・・・・・それを聞いてどうするの。もしかしてみんなに言うつもり」

 「いや仮に事実だとしても俺は誰にも言わねーよ。ただ個人的に気になってな」

 一瞬信じていいか分からなかったがあの時アルナールのことを信じてると言っている以上、信じるしかないだろう。

 「お願い誰にも言わないでよ」

 「あぁ分かってる。それに俺も何の実験をしてたか知らねーしな」

 私自身もどのような実験をされていなかは分からないが唯一分かるのはこの左目がその実験の時に出来たというものだけ。

 「まぁ話はそれだけだ。あいつらも待ってるだろうしさっさといくぞ」

 差し出される手を握り立ち上がると少しクラッとした。

 「おい大丈夫か」

 「うん軽い立ちくらみだから心配しないで。それよりも速くみんなの所に行こ」

 アルナールのリードのもと兵士に聞きながらみんなの向かった部屋に行った。

 

 

 

 

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