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異世界で始まる英雄伝説  作者: 松原太陽
魔女の爪痕
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進み出す計画

 「イヒヒヒ、素晴らしい実に素晴らしいデータだ~」

 研究所の地下に降りたアルナールが真っ先に耳にしたのは気味の悪い男の笑い声だ。

 扉を開けるとそこはたくさんの機械とモニターがあり灰色のローブを纏った男がモニターを見ながら笑ってる。

 「何処に行ってた。あまり勝手な行動はするなと言ったはずだ」

 部屋に入り出迎えたのは感情のない女性だ。

 「うるせーんだよリアンユ! 何処にいこうが俺の自由だろが!」

 その言葉を聞いた瞬間男の笑い声は消え、モニターから視線を外しゆったりとアルナールに歩み寄ってくる。

 「聞き捨てなりませんね~。私の道具である貴方に自由なんてあるはずないでしょーがー!!」

 「グハッ!?」

 不意に腹を殴られたアルナールはその場に蹲る。

 「俺はお前の道具になったつもりは一度もないぞアストロギア!」

 「ん~何度言えば分かるのかな~、私のことはアストロギア様と呼ぶよういつも言ってるだろうがぁ!!」

 「グハッァ」

 必要以上に腹を蹴り続けるアストロギアをリアンユはただ見ていた。

 「アストロギア様。もうその辺にしといたらどうですか」

 止めるよう促すリアンユの表情は仮面のせいで分からないが感情がないということだけは分かる。

 「ん~、まだ反省していないようだが今日は機嫌が良いからここまでにしてあげる」

 そう言うとアストロギアはまたモニターの前まで戻る。

 「ゲホッ! ゲホッ!」

 「学習能力のない奴だな」

 「うるせー! 心のないお前よりかは充分ましだ!」

 リアンユはアストロギアの魔術により洗脳されており感情を無くしている。

 アルナールも翔天達と戦う前はリアンユと同じ様洗脳されていたが翔天のお陰で自我を取り戻すことが出来ている。

 「せっかく洗脳から解放されて自由の体を手にしたのにこれじゃあ・・・・・・」

 元々洗脳されも反抗していたためか洗脳から解放されたことはアストロギアはまだ気づいていない。

 「それにしても新しく来たレイスは実験台としては充分な結果を残しとくれた~」

 恐らく本日行われた龍太の実験データでも見ているのだろう。

 「今回で必要なデータを全て手に入れることができたぁ」

 「では、今捉えているレイスを処分するということですか?」

 「そうだね~、必要なのはあの姉妹だけで他のレイスは計画のためのデータ収集に使っいただけだからもう要らないか~」

 モニターに映るレイスの実験データを見ながらアストロギアは笑っている。

 「アルナール、お前は明日までに不要なレイスを処分しとけよ~。リアンユお前も明日までに逃亡した女を捕まえておけよ~」

 「「分かりました」」

 そう返事したアルナールとリアンユは部屋から出た。

 リアンユは直ぐ様階段をかけあがる。

 「あのスピードだと見つけるのも時間の問題か」

 腹の傷みがまだ続くなかアルナールはどうにかして捕まっている人達をバレずに助け出す方法を考えてた。

 「龍太には悪いが明日無理矢理にでも脱出してもらうからな」

 そう口にしたアルナールは脱出する準備に向かった。

 

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