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異世界で始まる英雄伝説  作者: 松原太陽
魔女の爪痕
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年上?

 「えぇ! ミカって今年で十九歳なの!?」

 「う、うん」

 宿屋の広間で早朝ランニングに出た星華の帰りをまつ彩姫とミカはお互いの仲を深めるために身内話をしておりミカの姉の話で年齢を知ってしまった彩姫はつい驚いてしまった。

 「まさか年上だとは思わなかった」

 「でも一つ違いだよ。それに私よく子供っぽいって言われるし」

 「そんなことないよ。ミカは今のままでも十分大人ぽっいから」

 「そう言ってくれてありがとう」

 お互いの仲が深まっていくのを感じている中、やっと翔天が起きてきた。

 「おふぁよ~」

 欠伸をする翔天はまだ眠そうだった。

 「おはようショウ」

 「おはようございます、ショウ」

 「あれ? さっきの声は星華か?」

 「違うよ今のはミカの声でホノちゃんはランニングで外にいるよ」

 普段翔天のことをあだ名で呼ぶのは龍太、星華、彩姫の三人だけなためミカが言ったとは気づかなかった。

 「勝手に呼んでごめんね。嫌ならやめるから」

 「別にいいよ。彩姫達以外に呼ばれるのも新鮮だし」

 ミカはニイッと笑う翔天によかったと安堵していた。

 「でも何でまたそんな呼び方に?」

 「二人がそう呼んでたから私もって」

 「へぇーそんなんだ」

 そんな会話をしているうちに星華がランニングから帰ってきた。

 「ただいまー! 無事にもどってきたよー!」

 「おかえり」

 「おかえりなさい」

 「おかえり、ってか朝からテンション高いし無事にもどってきたよーって」

 たしかに方に星華はいつもより落ち着きが無さそうに見える。

 「ランニングって何処まで走ったんだ?」

 「ふふん、それはね・・・・・・研究所まで」

 最後の言葉は他の人に聞かれないためか小声で言っていたが間違いなく研究所と言っていた。

 「っ! ホノちゃんなんで一人で行ったのよ! 何かあったらどうするつもりだったの!」

 「ごめんね。少しでも研究所のことがわかればいいなと思ってね。でも遠くから見ただけだから大丈夫だよ」

 「まぁそれなら良いけど」

 星華の無茶な行動に心配したが怪我もなく大丈夫そうなのでとりあえず安心した。

 「あっそうだ、アルナールからショウに伝言があるんだけど」

 「アルナールから伝言ってなんなんだろー・・・・・・ってアルナールから!?」

 「えっ今驚くの」

 まさかアルナールから伝言がくるとは思っておらず完全に目が覚めた翔天は急いで星華から内容を聞いた。

 「えっとね『今日の昼頃に街外れの湖に一人でこい』だって」

 「一人でって絶対罠だと思うんだけど」

 彩姫の言っていることはたしかにそうだが一つ星華に確かめなければならないことがある。

 「その伝言ってアルナールから直接聞いたんだろ」

 「うんそうだよ。アルナールがいきなり現れてそれだけ言うとどっかに行ったのよ」

 「何もされなかったのか?」

 「うん特に何も。普通に話しただけだよ」

 それを聞いて翔天は答えを決めた。

 「分かった行くよ」

 「ホントにいいの?」

 不安そうに聞いてくる彩姫だったがもう決めたことだ。

 「大丈夫。今のアルナールならきっと問題ないよ」

 「まぁそう言うと分かってたけど」

 「フフフ、私も」

 「あのーアルナールって誰ですか?」

 会話についてこれないミカはキョトンとしている。

 「星華と彩姫に聞いてくれ僕は今から湖に行くから」

 「えっもう。まだ朝よさすがに早すぎない?」

 「湖まで結構遠いからな。それじゃあ行ってくる」

 軽く支度を整えた翔天は勢いよく宿屋から出て行った。

 「大丈夫だと思う? こっそりついてったほうが」

 やはり心配で後をついていこうと言う彩姫だったが星華は心配ないよと笑っている。

 「私、アルナールとあって思ったの今のアルナールは前の時とは違うってだから大丈夫」

 「そこまで言うなら信じるしかないよね」

 「あのー、一体なんの話をしてるんですかー?」

 完全においてけぼりにされたミカは目に涙を浮かべていた。

 「ご、ごめんねミカ。今からちゃんと話すから、ね」

 本当に自分より年上なのかなーと疑問を抱きながらミカにアルナールのことを話した。


 

 

 

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