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異世界で始まる英雄伝説  作者: 松原太陽
魔女の爪痕
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研究所に連れていかれて

 研究所に連れてこられた龍太は中に入るやいきなり手枷をつけられた。

 「手枷って・・・・・・これは一体どういうことなんだ?」

 「これはお前が万が一にも暴走したときのための物だ」

 「なるほどねー。ご丁寧に魔法を使えなくする術式まで使って」

 「いいからとっとと進め」

 急かされるように歩かされる様は囚人のようだった。

 「なぁこの研究所に来てから態度悪くないかー」

 「うるさい! 喋ってないで歩け!」

 「はいはい」

 先程の礼儀正しい態度は消え、とても嫌な性格になった兵士と共に研究所の奥まで歩いてたら一人の兵士が近づいてくる。

 「そいつが今日捕まえたレイス人か?」

 「ああそうだ」

 「それで昨夜逃げたしたレイス人は?」

 「まだ見つかってないらしい。街に逃げたと報告があったから人混みに紛れているのだろう」

 何の話をしているかサッパリだが聞いた内容はとても良い話では無さそうだ。

 「まぁあんだけ目立つ格好してるんだすぐ見つかるだろう」

 「それもそうだな。ではここからは俺がこいつを運ぶからお前は捜索の方に戻れ」

 「あぁ分かったがお前も二度と逃がさないようしっかり見張っとけよ」

 そう言って兵士はもと来た道を引き返した。

 「ん? なんであいつはこいつの武器を取り上げてないんだ?」

 「あぁこの武器を取り上げようとしても無駄だと思うぞ」

 「何言ってんだお前はこんなの簡単に・・・・・・」

 武器を取ろうと手を伸ばした瞬間バチッと弾かれる音ともに兵士は手を引っ込めた。

 「な、何なんだ今のは!?」

 「だから言ったろ無駄だって」

 「ふん! まぁ良いだろどうせ手枷のせいでろくに扱えないだろうし」

 新たな兵士も諦めたようでさらに奥に進んでいく。

 「追い付いたぞ」

 やっとたどり着いた場所は目の前に大きなガラスがあり一つだけ小さなドアがついてるという不思議なガラスだった。

 「おいぼさっと突っ立てないでとっと入れ!」

 「えっ、あっ、おい押すな!」

 無理矢理ドアをくぐらされたと思ったらいきなりドアを閉められさらに鍵をかける音がした。

 「なるほど鍵を閉めたということはここは牢屋みたいなものか」

 「どうやらまた捕まった人が来たようだな」

 後ろから声をかけられ振り向くと肌が黒くかなりの大男がいた。

 「ん? あんたは誰だ」

 「おぉなかなか威勢の良い若者が来たもんだな。おっとまずは自己紹介だな俺の名前はマリオクだ」

 マリオクと名乗る大男は見た目と違いかなり優しい性格のようだ。

 「俺の名前は龍太だ。それで何で俺達は閉じ込められているんだ? それに後ろの奴らも様子がおかしいし」

 マリオクの後ろを見ると思ったより広かった牢屋に自分とマリオクの他に何人かの人がいたが何故かみんなぐったりしていた。

 「そうだなお前は何も知らないから教えてやるよこの研究所で起こってることを」

 そして約三十分ぐらいの時間をかけてマリオクから魔女の呪いについてとこの研究所について詳しく教えてもらった。

 「なるほどそういうことか」

 話を聞いて気づいたがマリオクや後ろの奴らは自分と同じで右手か左手のどちらかに痣があった。

 「賢いやつで助かるよ」

 あまり誉められても今は嬉しくないが龍太は今後自分がどうするべきか考えた。

 魔法や両手が使えない今、すぐに行動するのは無理だからここで自分に人体実験が来るのを待つしかないだろう。

 「おっ戻ってきたか」

 後ろからドアの開く音が聞こえたのでそっちを見るとピンクの髪色をしたショートヘアーの女性がいた。

 歳は自分よりか上だろうか大人びた雰囲気はどことなくフレデリカに似ていた。

 「あれ新しく捕まった人が来たの?」

 「おう。どうやらそうみたいだぜ」

 「龍太だよろしく」

 「龍太って言うのね。私の名前はミエよろしくね」

 優しい笑顔で握手を求めてきたが手枷が邪魔でうまくはできなかった。

 「それじゃあマリオクまた計画でも立てましょう。龍太もいることだし」

 「おう」

 「お、おい計画ってなんの」

 少し大きな声を出してしまいシーっと静かにするよう示してきた。

 「す、すまん」

 笑顔で頷くミエに小声でもう一度聞くと薄々気づいてた答えが返ってきた。

 「これからたてる計画わね・・・・・・この研究所からどうやって脱出するかよ」

 



 

 

 

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