悲劇の始まり
街中でそれぞれ聞き込みした翔天達は待ち合わせにしてたカフェに集合していた。
「あのー君達は今まで何をしてたの?」
「えっ何してたって魔女について調べてたけど」
「じゃあその手に持ってるのは何?」
彩姫と星華の手には何処かで買い物でもしたのだろうか大きな紙袋を持っている。
「いやーさすが商業国家ね。地球の食べ物とかがあってついね」
「そうだよ。それにちゃんと聞き込みもしてたから」
「まぁそれならいいけど」
彩姫と星華の買ってきた食べ物を食べながらお互いに集めた情報を交換しあった。
「どうやら彩姫達も魔女について詳しい話は聞けなかったんだな」
「うん。この国では魔女の話はタブーみたいだからでも一つだけ分かったことがあるの」
ホットドッグを食べ終えた星華はまた新たなホットドッグを取りだしまた食べ出す。
「・・・・・・でそれって?」
「ゴクッ、研究所にいる魔女の呪いにかかった人達はみんなこの国の外からの人達でまだ誰一人研究所から出てきてないらしいよ」
「ねぇ何か怪しいでしょ」
確かに怪しい。龍太よりも先に研究所に連れていかれた人がどのくらいの時間過ごしておるのかが分からない。
「こうなれば研究所に直接調べに行った方がいいかな」
「それは止めた方がいいと思う」
「なんで?」
他に調べる方法がない以上、直接調べるしかないと思っていたのに即座に星華に否定された。
「だって研究所には龍太がいるんだか研究所は龍太に調べてもらった方がいいじゃない」
「仮に龍太が調べているとして僕達はどうするんだ、たぶんこの国の人はこれ以上のことは話さないと思うよ」
「うーん、じゃあこの国の外にある村に行ってみない? そこの人達なら何か知ってそうだし」
それが一番良さそうなので翔天達は買ってきた食べ物を全部食べ終えてカフェを後にした。
「それで何処に村があるかわかるか」
「・・・・・・ごめん。まだこの大陸の地図を見てないから何処に村があるか分からないや」
思わずずっこけそうになったが何とか踏みとどまる。
「なんで分からないのにあんなこと言ったんだよ!」
「ごめんって、でも今から地図を買えばいいんだし、ね」
ため息を吐き出し歩き出した翔天に誰かがぶつかってきた。
「おっと、大丈夫ですか?」
「あ、あの・・・・・・その・・・・・・」
ぶつかってきた女性は急に泣きそうな表情をした。
「えっ!? ちょなんで!?」
「ちょっとショウ! なに泣かしてるのよ!」
「いや僕はなにもそれにまだ泣いてないみたいし」
なんでそんなに泣きそうなのか聞こうと時だか女性の左手の甲を見た瞬間、驚きのあまり声がでない。
「ねぇ君のその左手の痣って・・・・・・」
そうその女性の左手の甲には龍太と同じ痣があった。