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異世界で始まる英雄伝説  作者: 松原太陽
魔女の爪痕
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捕まる龍太?

 「おーいみんなー、街が見えてきたぞー」

 「えっほんと!?」

 甲板でゆっくりしていた彩姫達三人は翔天の見る方角を見ると確かに街が見えてきた。

 「おー確かに大きな街だな」

 「じゃあ早速降りる準備しようよ」

 翔天達が荷物をまとめて数分後に船はライナー王国の港に着いた。

 船から降りた翔天達はそこら辺を行き交う人達に目が行って仕方がない。

 星華の話通り、様々な獣人族が歩いており犬見たいのもいれば、猫や兎、熊など本当にたくさんの種類の獣人族がいた。

 「なんだろう今更だけど僕は異世界にいるんだなーって思うなー」

 「本当に今更だけどな」

 「まぁ私達のいた大陸には獣人族がいないから仕方ないよ」

 取り合えず次の中央大陸行きの船が一週間後に来るため翔天達はどこか泊まるために宿を探そうと歩いたとき急に鎧を纏った兵士みたいな二人組に話しかけられた。

 「君達は他の大陸から来たものだな」

 「えっ、あっはいそうですけど・・・・・・」

 「すまんがこの検問として外部から来た者の両手の甲を見せてもらわなければならないんだ。」

 よくわからない検問の内容だったが反対する意味がないので翔天、彩姫、星華の順で両手の甲を見せていく。

 「よし問題ないな」

 何とか検問を無事に終えてふぅーと息を吐いた翔天だったが検問の兵士が龍太の手の甲を見て声を上げていた。

 「おい、この痣、魔女の爪痕に似ていないか」

 「確かにそうだな」

 隣にいた兵士は懐から白いリトマス紙みたいなのを取りだし龍太にかざすと白かった紙はどんどん赤くなっていく。

 「間違いないこいつは魔女に呪われている!」

 「どうしたんだ龍太、何があったんだ?」

 「わかんね。急に俺が魔女に呪われているって言ってるんだが」

 辺りを見ると歩いていた獣人族は何処かに消え二人だった兵士が六人になっていた。

 「なんだなんだ」

 「すみませんが貴方をこの国の研究所に連れていきます」

 「はぁ!?」

 いきなりの連行発言に龍太は怒った。

 「なんで俺が連れていかれなきゃならないんだよ!」

 「この国では貴方と同じように魔女に呪われた者を研究所に隔離し呪いを解く術を研究しているのです」

 そもそも翔天達は魔女の呪いが何なのかを知らない。呪いが何なのかを聞こうとしたが兵士達は頑なに口を開かなかった。

 「龍太、これは何かおかしい。連れていかれる前に逃げよう」

 兵士達には聞こえない声で龍太に話しかけたが聞こえないのか返事が無かった。

 「おーい聞こえてるのか」

 「悪いショウ。俺はこいつらの言う通り研究所にいこうと思う」

 信じられなかった。あの龍太が素直に連れていかれることに賛同するなんて。

 「何を考えているんだ」

 「悪いな。純粋に呪いが何なのかが気になってな。もしこの呪いがお前達に迷惑をかけるものならさっさと解呪した方がいいしな」

 「けど・・・・・・」

 兵士達の所に行く龍太は最後に一言だけ言った。

 「もし一週間たっても俺が戻らなかったら中央大陸にはお前達三人で行け」

 「はぁ!? なにいってんだよ龍太!」

 翔天の声を無視して龍太は兵士達と一緒に馬車へと向かった。

 「おいその武器は一応私たちが預かっておこう」

 「いや大丈夫だ。それにお前達にはこの武器には触れられないし」

 「いいから渡せ」

 無理矢理取ろうとした兵士は何かに弾かれたように転んだ。

 「なぁだから言ったろ?」

 「・・・・・・わかった。その武器はお前が持っとけ」

 「最初からそう言ってたんだけどなー」

 そのまま兵士につられ龍太が馬車に乗るとそのまま研究所に向けて走り出した。

 「ねぇ龍太行っちゃったけど私たちはどうする?」

 「私は調べた方がいいと思う。さっきの兵士も怪しかったし」

 彩姫の発言で一つ分かったことがあった。

 「彩姫の言う通り調べた方がいいな。多分だけど龍太が行ったのは研究所を調べるためだと思うし」

 二人は異論がないようなので手分けして魔女の呪いについて街の人に聞くことにした。

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