龍太版三日月流受け流し
何度同じ事を繰り返してるのだろうか。
ガイラル王の攻撃を捌き続けるだけの繰り返し作業。反撃したいのだが攻撃と攻撃の間に隙がないせいで思うように反撃ができず押されてばかりだ。
「フッ、しぶとさだけは認めてやる。だがこれでは貴様を英雄とは認めることができないがな」
そんなこと言われなくても分かっていることだ。俺が英雄と認めてもらいニャルトとカールの提案を呑んでくれなければ俺がここにいる意味が無いのだ。
右、左とくる攻撃にも対応するも上に大きく弾かれてしまい上半身が無防備になってしまう。
「ここまでだな」
この戦いを終わらせるつもりなのか太刀を横に構え凪ぎ払おうとするがこうなるのは想定ないだ。
「やっと隙を見せたな」
「何?」
俺は弾かれてた反動を利用し体を一回転し槍でガイラルの横腹を殴打する。
「ぐぅ・・・・・・」
「あぁ!」
「王様!」
ガードの間に合わなかったガイラルは殴られた部分を抑え数歩後ずさる。
「面白い戦い型だな」
「まぁな」
俺もショウと一緒にフレデリカの三日月流を何回かは教えてもらってるからこの程度の簡単な受け流しはできる。
「さぁまだやるか?」
「無論だ。これしきのことで貴様を英雄と認めるわけにはいかないからな」
「だろうな。じゃあいくぜ!」
俺の踏み込みと同時にガイラルも踏み込んでくる。
だがこの戦いに夢中になっている俺らは密かに近づいてくる邪悪な気配にまだ気付けていない。