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宿屋での朝
「ミエ準備は出来たか」
「う~んもう少し待って」
朝、宿屋で起きた俺らは本日この国の王様に会いに行くのだがまだミエの着替えが終わらず俺は部屋の前で待たされている。
「まだかー」
「もうちょっと・・・・・・よしっ!」
どうやら着替えの方が完了したようで部屋の中からこちらに近づく足音が聞こえる。
「ごめんね待たせて。まだこの服に慣れてないから」
「そうかそれなら仕方ないのかな?」
ミエの着る服は昨日買った物だから着なれていないといえばたしかにそう思う。
「じゃあとっとと王様に会いにいって」
「話をつけなきゃ、だね」
今日の話し合いの結果次第では魔族との戦いに有利になったり不利になったりする。だからなんとしても魔族との戦いを有利にするためにもへまは許されない。
「ミエ、俺はお前のことを頼っているからもし俺が冷静さを欠いたときは・・・・・・」
「分かってる。そのときは私がしっかりと龍太をサポートするからね」
ニコッと微笑むミエに心安らぐ安心感を得た俺は宿主に軽くお礼を言い、王様のいる城に向かった。