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もう一度
「それじゃあ一時間程で帰ると思うから留守番よろしくね」
「あぁ分かったよ」
「お気をつけて」
次の日の朝、心結は僕の剣を直すための材料を取りに森の奥にへと出掛けていった。
「それでショウは今日も特訓?」
「もちろんそのつもりだよ」
片手に持つ借りた剣を掲げニィと笑う。
「じゃ、じゃあ今日も側で見ていていい?」
両手を合わせもじもじしながら尋ねるミカの頭を軽く撫で「いいよ」と言う。
「頑張ってね」
「おう」
昨日と同じような所で見守ってくれるミカに感謝の気持ちを持ちながらさっそく目を閉じ、ヴェルズムとの交信を試みるがやはり答えが返ってくることはなかった。
「ふぅ~」
答えがないならないで今日はとことん剣の特訓をしようと決めた僕は基礎練習から始めた。