花の名前は「メイフラワー」
君は花のように美しい。
君は花のように儚い。
君は花のように鮮やかだ。
君は僕の【希望】だ。
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暖炉の前に座ってソファに座っているおじいさんに小さい女の子が頭をおじいさんの膝にあずけながら、とても可愛らしい声でおじいさんに聞いた。
「おじいちゃん。あの話、とても素敵な話を聞かせて??」
すると、おじいさんはとても嬉しそうに顔を綻ばせた。
「あの話が気に入ったのかい??」
「うん!とっても気に入ったわ!!おじいちゃんが話すお話の中で一番好きよ。」
女の子はおじいさんの膝から頭をあげ、屈託の無い笑顔で言った。
すると、おじいさんは
「そうかい。そう言ってくれてとても嬉しいね。」
おじいさんもとても嬉しそうに笑った。
「じゃあ、始めようかねぇ…。」
「うん。楽しみだわ!」
おじいさんはもう一度嬉しいねぇと言ってゆっくりと、とてもゆっくりと話し始めた。
今の時刻は夜の10時。
おじいさんととても楽しそうに話している少女は11才。もうすぐ寝る時間だ。
おじいさんは少女を寝かせるために物語を話しているのだ。
さぁ、おじいさんの物語が始まった。物語の世界へいってらっしゃいませ。
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「君に初めて贈った花は「メイフラワー」。
この花を贈ったときはどんな顔だったかな?
あぁ…思い出した。
頬を桜のように染めて、恥ずかしそうに微笑んだね。なぜ、恥ずかしそうに微笑んだと思う?」
おじいさんはふと、話を止めて少女に問いかけた。
少女は「えっと、なんだったかしら?…あぁ!花言葉よね?」と言った。
おじいさんはそう。と言い、続きを話し始めた。
「「メイフラワー」の花言葉が【君だけを愛す】という、花言葉でね…。私はあの人に似合うと思って買ってきただけなんだがな。