表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『忘れがたし』

作者: 三千




『忘れがたし』







別れが、


近づいている。


じわり、じわりと、


突然ではないだけで。




寂しいな。


ほろと、言の葉。


何度も落ちては、


何度も、

何度も、

何度も。




慌てて手を伸ばし、


それらを拾い、


それらを胸にして、


ただ立ち尽くすだけ。





月を仰ぎ見、


過ぎゆく春夏秋冬、


特別ではない時間の流れのなか、


思い出されるものは、


ゆらゆらと浮いては沈み、


浮いては、


沈み。





もうねえ。


息もできないほどに、


うちひしがれているけどね。


その引き際の良さには、


感服するしかないけどね。





だから、




どこかで迷い迷って、


いつまで経っても、


届かないのかもしれないけれど、


ありがとうをただひとつ、


この地より、


ぶんと、放るよ。





ありがとうを、


ただひとつ。











『別れがたし』










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ありがとうございます
[一言] もうすぐあの方と三千さんの心暖まる交流がみられなくなっちゃうんですね…… 引き際の良さに感服、たしかにそうだけど、寂しいなあ……
[良い点] 胸に迫りました! 良い詩です!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ