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魔女が哭く、賢者はスープを飲む  作者: リンゴとタルト
第1章 魔女、街に棲む
18/44

11.夫婦の喧嘩

 誰もが羨ましがるとても仲の良い夫婦がいたとして、喧嘩をするとすれば一体どんなことで、どんなふうに喧嘩をするものなのか。それも長年連れ添い、周囲からもとても親密だと認知されているとしたら。


 リーリヤにはまったく想像できない。

 仲睦まじい夫婦自体はわかる。

 本や物語の中でたくさん見てきたから。


 師の屋敷には様々な書物があった。記憶を遡ってみれば人間関係を描く物語が多かったように思える。英雄譚、日常譚、そして恋愛のお話。温かくも冷酷で酸いも甘いもごちゃ混ぜとなった愛執渦巻く数々の本が揃っていた理由も今なら察することができる。きっと長く寂しい魔女の孤独を慰めるためだ。仮初であれど人の感情に触れることは生を実感させ、哀れな心の慰みになる。


 もちろん読めない書物も少なくなかった。リーリヤが知る言語―――アルマスから現在は使われていない古代語だったと聞いた―――とは別のもっと古くて複雑な言語だってある。師も読めないと言っていたので既に失われた言語だったのかもしれない。


 だが、作り話と現実はやはり違うのだと思う。


「で、どう?聞こえる?」


 リーリヤが尋ねるとヘレナは人差し指を唇に当てて見せた。


「しっ。静かにしてください。ただでさえ聞こえづらいんですから」


 リーリヤの前ではヘレナが厨房に続く扉にぴったりと張り付き、聞き耳を立てていた。

 厨房にいるであろうセルマの両親の会話を盗み聞きするためだ。


『いい加減にしろ』


 昼時の店内に響き渡った大声は男性のものだった。店の奥から響いてきたことからもセルマの父親が発したのは確実だ。普段は寡黙で落ち着いた父親なのだと震えながらセルマが言っていた。


 次いで何か金属が床に打ち付けられるような激しい音が鳴り響いた。それも一つや二つではない、けたたましいほどに金属の掻き立てる悲鳴が重なった。


 無論、何事かと気になったのはリーリヤ達だけではない。常連と思わしき客の何人かは心配そうに様子を確認しようとしていた。しかし、身内の不仲をおいそれと他人の目に触れさせるわけにもいかなかった。厨房のかまどの中にいる妖精のことも考えると尚更だ。

 セルマは心配する客達を宥める対応に追われている。


 その間にリーリヤとヘレナがセルマの代わりに状況を探っている最中だ。多分、大切な家族が口汚く罵りあう様子を見たくないという気持ちもセルマにはあるのだと思う。もちろん、喧嘩ではなくてただ単に料理の出来に不満があって叫んだとか、偶然体がぶつかって鍋などの調理器具が散乱してしまった可能性もなくはない。


 扉越しにも微かに漏れる男女の声の切迫さを聞く限りはそんなことはなさそうであるが。


「ううん。聞こえるには聞こえるんですけど、何を言っているかまではわからないですね」


 ヘレナはいつもの仏頂面に加えて険しく眉根を寄せる。

 深く考えることもなくただセルマに言われたとおりに厨房の状況を確認しようとしたリーリヤを引き留め、喧嘩の原因を探るいい機会だと言ったのはヘレナだった。


 セルマの家族のために真剣に考えるヘレナに対し、リーリヤは『ふうん』としか思わなかった。

 碌に話したこともない他人の喧嘩に特に思うことはない。魔女として常に人から疎まれてきたリーリヤにとっては喧嘩程度の細やかな悪意なんて気になるものではないし、自分に向けられているわけでもないのだから尚更だ。


 気になるとすればヘレナの方だ。

 ヘレナだって親であるトビアス達とは上手くいっていない。自身の家族との関係が拗れてしまっていることくらいヘレナも自覚しているだろうに。

 なのに自分の問題はそっちのけで、セルマのためにこんなにも必死になっている。


 だから単純に興味が湧いたのだ。セルマだけではなく、他人であるヘレナさえ悩ませる家族の喧嘩というのはどういうものか。


「ねぇ。ちょっと変わってよ」


 扉に耳を当てていたヘレナは迷惑そうにリーリヤを見やる。

 その目は邪魔をするなと語っている。

 しかし、リーリヤは引き下がらなかった。ヘレナの気持ちはわからなくもないが単純に興味が勝った。それにどうせ聞こえないと言っているのだからリーリヤに場所を譲ってくれても問題ないだろう。


「いいから。私にも聞かせて」


 そう言うとリーリヤは扉の前に張り付いていたヘレナを肩で押しのけるように無理やりどかす。

 年齢に見合わない大人ぶった振る舞いや生意気なほど丁寧な口調をしていても体格はまだ子どものそれ。リーリヤがその気になればヘレナが敵うはずもない。


「ああっ、もうっ。押さないでくださってば」


 ヘレナの不満を聞かなかったことにして、リーリヤは扉の向こうに意識を集中する。


『か・・・く・いいかげん・・・・・さい。こん・こども・・・・まねを・・』


『おま・・そどう・・わかっ・・・ない・だ』


 ヘレナの言っていたように扉越しではかなり聞き取りづらかった。

 セルマの両親がなにやら揉めている程度には聞こえる。けれども、途切れ途切れ過ぎて内容がわかるほどではない。


 もっとよく聞こうとリーリヤが扉に耳を押し付けようとしたところでリーリヤの身体があらぬ方向に弾き飛ばされた。

 犯人はヘレナだ。


「邪魔しないでください。セルマさんのご両親の喧嘩の理由を突き止める貴重な機会なんです。あなたはあっちにでも行っててください」


 小声なのに不機嫌さをたっぷり含めた声色だ。

 さらにはしっしっと手で追い払う仕草までしてくる。

 これにはリーリヤも癇に障るに決まっていた。


「あんたね・・・!」


 もとはリーリヤの興味本位だったのでちょっと聞き耳を立てたらそれで引き下がるつもりでいたのだ。

 だが、そんな気は失せてしまった。


 やられて黙っているリーリヤではない。当然、やり返す。こうなったらヘレナよりも先に喧嘩の原因を突き止めてやる。そして、悔しがるヘレナを焦らしに焦らしてから慈悲深いリーリヤは教えてやるとしよう。それが仕返しだ。


「あうっ」


 リーリヤが勢いをつけて身体ごとヘレナにぶつかれば、小柄なヘレナは簡単に体勢を崩して地面に尻をついた。


「ふんっ」


 床に転がるヘレナに対して鼻を鳴らしてから、リーリヤは再度扉に耳をくっつけた。


『たの・・・・・ゆび・をはず・・・れ。き・・・・くなりそ・・』


『・・どもいうけ・・・げさがす・・わ。ゆび・・みにつけ・・・わた・・かっ・・・ょう』


 やはり今度もはっきりとは聞き取れない。それでも引っ掛かる単語があった。


「今、『指』って言った?」


 二人とも『指』がなんたらと言っていた気がする。しかし、指が一体どうしたというのか。

 もっと詳しいことを、と思ったところでリーリヤはまたも突き飛ばされそうになる。


「よくもやってくれましたね!お返しです!」


「ぐむっ」


 なんとか倒れこむのを耐えた代わりに口から奇妙な悲鳴がこぼれた。

 恥ずかしさを隠すようにリーリヤは今も体重をかけて押しのけようとしてくるヘレナに文句を言う。


「何すんのよっ。というか、喧嘩を売ってきたのあんたでしょ」


「はい?何を言っているんですか?やっぱりおバカさんなんですね。あなたから嫌がらせしてきたんでしょうが。今、わたしはとっても大事な調査をしているのに。あなたこそ大して関係ないんだから余計な手出ししないでください」


 リーリヤとヘレナは扉に顔を押し付けて耳をそばだてながらも器用に押し合っていがみ合う。


 そこでリーリヤは気付く。そういえば厨房の方から聞こえていた声が聞こえなくなっている。


「へ?」


 次の瞬間に身体の支えにしていた扉が急になくなって、リーリヤとヘレナは崩れるように倒れこむ。


「あいたっ」


「うぅ。痛いです・・・」


 二人揃って受け身すら取れずに間抜けにも床に転がってしまう。


「あら?」


 リーリヤ達が呻きながら打ち付けたところを摩っていると頭上から声が降ってきた。

 そこで扉が開けられたのだとやっとリーリヤは状況を把握する。

 なにせ、その声はさっきお茶会の最中にも聞いたばかりだ。その上、今の今まで扉越しにも耳にしていた。


「セルマのお友達の・・・?」


 首を傾げるセルマの母に対して、リーリヤは下手糞な愛想笑いを浮かべるしかなかった。

 こっそり喧嘩の原因を探る作戦は残念ながら失敗に終わった。






 はて、どうしたものか。

 目の前では盗み聞きがバレて慌てているヘレナと困った顔をしているセルマの母がいる。


 やってしまったという顔をして言い訳にならない言い訳をわたわたと口早に並べ立てるヘレナを見ているとリーリヤは逆に冷静になってくる。

 最初こそリーリヤも失敗したと思ったがよくよく考えれば盗み聞きがバレたところで、だからなんだという話だ。堂々と開き直ってしまえばいい。


 そう考えれば周囲の様子も俯瞰的に見ることができた。

 扉の先は確かに厨房だった。火の入ったかまどが二つあり、部屋の中央には大きな机が鎮座している。机の上には魚や野菜などの食材がたくさん置いてある。そこまではいいのだが、床の上にも食材やら調理器具やらが結構散乱している。セルマの父親はといえば、入り口から離れた場所でガチャガチャと鉄製のフライパンや鍋を床から拾い上げていた。


 なんというか、まさに大喧嘩の跡という感じだ。


 リーリヤが厨房の悲惨な有様を観察していることに気付いたセルマの母は立つ位置を変えてリーリヤの視線を身体で遮ってきた。


「それで二人はどうかしたの?何か用?」


 それはあまりにも白々しかった。

 彼女達の喧嘩にリーリヤ達が気付いていることも、それを盗み聞きしていたこともわかっているのだろうにセルマの母も父も何もなかったかのように振る舞っている。


 セルマも言っていたことである。セルマの両親は自分達の揉め事を周囲に、とりわけ娘のセルマには話したがらない。

 なんとなくリーリヤはそれが無性に腹立たしく思えた。


「え、え~と。セルマさんが精霊様を見せてくれると言いまして。それで、それで。そう。ここまで来たら扉が閉まってたんです。なので、勝手に入っていいのかわからなくて悩んでて・・・」


「ああ、精霊様。そうだったの。あら?セルマは?」


「あっ、セルマさんがここにいないのは―――」


 あーでもない、こーでもないと下手な言い訳をひねり出そうとしているヘレナの言葉をぶった切るようにリーリヤが一歩前に出る。


「ここから」


 言葉を句切ったリーリヤは続きを言う前に今一度考える。このまま言ってしまっても良いのか。


 リーリヤは人との距離感がまだよくわからない。だけど、知り合って間もなく、大した関係性も構築できていない人達の家族の問題に口を出すのは他人であるリーリヤが踏み込むべき話ではないことくらいは察せる。リーリヤの立場はヘレナとは違うのだ。ヘレナはセルマと以前から交友がある。多少なりとも情が湧くこともあるのだろう。


 だから、これはセルマのためではない。紛う事なき自分のためだ。

 リーリヤにとって『家族』というものは忌むべきものだ。なぜなら自分にはいないから。一人ぼっちのリーリヤはいつも他人のそれを眺めているしかなかった。けれどもそれは同時に羨望も意味する。


 『家族』とは愛情と思いやりに満ち溢れ、何よりかけがえのないもの。それこそイレネが娘のヘレナに向ける温かな眼差しのように。そうであるからこそ明白な嘘で塗り固め、表面を取り繕っただけの関係を認めたくなかった。本当のセルマ達一家は互いに親愛を向け合う関係なのかもしれない。たかだか事情を少し聞きかじっただけのリーリヤは彼女達のほんの一面だけしか知らない。


 それでも、鼻についた。言ってしまえばそれだけなのだ。リーリヤの思い描く理想の家族の姿を貶されるのが不快だった。そんな自分勝手な想いのためにリーリヤは少しだけ踏み込むことにした。


 急に会話に割って入ってきたリーリヤにセルマの母は訝しんでいる。

 ヘレナはリーリヤが何をやろうとしているかに気付いたように息を飲んだがもう遅い。ヘレナの制止が入る前にリーリヤは口を開いた。


「この部屋から凄い音が聞こえたのよ。とっても大きくて、それこそ耳を塞ぎたくなるような」


 その言葉で厨房に緊張が走る。

 セルマの母の目が泳ぐ。セルマの父も片付けをしていた手を止めた。

 二人が返答する前にリーリヤの腕を引っ張ったのはヘレナだった。


「ちょっと!喧嘩のことは触れないで欲しいってセルマさんが言ってたじゃないですか」


「私は音が聞こえたって言っただけよ」


 喧嘩については触れていない。

 ただ物が落ちる大きな音が聞こえたから確認しに来たと言っただけ。


 さぁ、どういう反応するのか。

 リーリヤがその青灰色の瞳を細める先で、セルマの母は取り繕ったような笑顔を浮かべた。


「そうだったの。心配させちゃったわね。ただ、何もないのよ。お父さんとは来月のメニューの相談をしていただけなのよ。夏も近いから今年はどうしようかって。そうしたら熱くなっちゃって、私が誤ってお鍋をひっくり返して落としてしまったの。ねぇ、お父さん」


 セルマの母は机の上に拾い上げられた鍋やフライパンを右手で指差す。


「・・・ああ」


 一拍おいてからセルマの父も頷いた。


 そう、とリーリヤは面白くなさそうに顔を俯かせた。ちょっとだけ踏み込んだつもりだったが結局は煙に巻かれた。なんだろう。もともとはただの興味本位だったのに今はひどく残念な気分だった。


 だがしかし、彼女達は言葉にしなくてもわかったこともある。セルマの母が調理器具を指差したとき、セルマの父は調理器具ではなくてその手を見ているように思えたのだ。


 リーリヤも改めて視線を向けるとセルマの母の右手には指輪が嵌まっていることに気付いた。宝石や鉱石も付いていない、金属らしき真っ青な物質を捻ってリング状にしただけの簡素な指輪だ。


 指輪、指、ゆび―――。


 もしかしたら喧嘩の原因はあの指輪なんだろうか。見た目はただの指輪と変わらないが、こうして意識してみるとなんだか異様な雰囲気を感じる。例えるならばアルマスの持っていた魔具と呼ばれる腕輪と似ている。


 しかし、あれとは違ってきらきら光る結晶なんか付いてない。

 リーリヤには指輪が魔具なのかそうでない別の何かなのか判別が付かなかった。錬金術師であるアルマスに聞けばもっと詳しくわかるかもしれない。


 それにしてもあんな禍々しい気配を放つ指輪をよくしているものだと思う。セルマの母はちょっと趣味が悪いな、などとリーリヤが考えているうちに話は進んでいた。


「それでセルマはどうしたの?」


「あの、お客さんが心配してしまってセルマさんが対応しているんです」


「まぁ、それは大変!」


 そういえばセルマは夫妻を心配している客達が勝手に厨房を覗かないように抑え役をしているのだった。


「なら、俺が行こう」


 セルマの父はそれだけ言うと厨房を出て行った。

 その後ろ姿をじっと見つめているセルマの母にリーリヤは指輪について尋ねようとする。


「その指輪って―――」


 リーリヤが言い切る前にセルマの母は右手を左手で隠した。そして、リーリヤが更に何か言う時間を与えなかった。


「あら、やだ。お父さんだけだとちょっと心配だから私も言ってくるわね」


 あの指輪が怪しいと睨んだリーリヤの考えはどうやら勘違いではなさそうだった。

 なぜなら手を隠す直前、一瞬だがあの女性はリーリヤのことを睨み付けた。すぐに柔和な表情に戻ったけれども、リーリヤが見逃すはずはない。あれは紛う事なき敵意だった。


 セルマの母もまた厨房を出ていくと残されたのはリーリヤとヘレナだけになる。


「はぁ。びっくりしました。結局、喧嘩の原因もわかりませんでしたし」


「そうでもないわよ。目星は付いたわ」


「見栄張らなくてもいいですよ。どうせ嘘でしょう?」


 ヘレナはリーリヤのことをまったく相手にするつもりもなさそうだった。こんな神経を逆撫でする言い方をされればいつもなら言い返していただろう。しかし、今のリーリヤには余裕があった。


「ふぅん。そう思いたければそう思えば?」


 リーリヤが勝ち誇った顔をするとヘレナは目を瞬かせた。


「え?本当に?本当にわかったんですか?いや、そんなはずは・・・。だいたいセルマさんのご両親とあなたは今日あったばかりですよね。会話するときだってわたしも一緒にいましたし。ならなんでこんな人にわかってわたしにわからないんですか・・・?」


 頭を抱えて本気で衝撃を受けているヘレナの反応には正直むかつくが今日は許してやるとしよう。なにせ、この大人振るくせにやたら小生意気な少女にやり返す絶好の情報おもちゃを手に入れたのだから。

 あの健気で純粋なセルマに関係することなので後で教えてやるとしても、もう少し仕返しするくらいはいいはずだ。


「ふふん。あんたとは感性が違うのよ」


「なっ!・・・わかったというなら言ってみてくださいよ」


「嫌よ。教えてあげなーい」


 悔しげなヘレナをリーリヤはにまにまと笑う。

 自分よりも年下の子ども相手に調子に乗るリーリヤをアルマスが見ればきっと呆れただろう。

 このくだらないやりとりはセルマが戻ってくるまで続いた。

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