浮気?
「あぁっ…そこ、そこぉ…好きれすぅ…!」
「うりうり、ここかな?」
「きゃうんっ!」
新しく仲間に加わったアルベルトの尻尾や耳をモフモフしながら遊んでいた。
私のモフり力が高いのか、膝の上のアルベルトの表情がとろとろに蕩けてしまった。
「ちょっと…2人ともなんて顔してるのよ」
「ひゃあんっ!だ、だってぇ…!シトラス様、上手、すぎますぅ!」
「うぇへへ…可愛いわん娘め…」
すると、アンナが読んでいた本を閉じ、私の肩に寄りかかってきた。
「…私にも構いなさいよ」
「えっ、かわよ…」
少し頬をふくらませたアンナがこちらを見つめている。
こんなの、我慢出来るはずがない…!
「んんっ!?」
私の唇をアンナの唇に重ねた。
「もうっ!なんであんたは毎回いきなりこういう事するのよ!」
「誘ってきたのそっちじゃん♪︎」
アルベルトの方を見ると顔を覆った手の隙間からその様子を眺めて真っ赤になっていた。
「ひゃああ…す、凄い…」
「んふふ、どう?アルトちゃんもしてみる?」
「へ?わ、私もですか!?」
「あんた、私の恋人って自分で言った癖に目の前で浮気するの、どうなのよ…まぁアルトになら別にいいけど…」
半分呆れ顔のアンナの視線が痛い…
しかし、別に怒ってはいないらしい。
それだけアルベルトへの信頼が厚いのだろう。
まぁ、私への信頼は落ちてそうだけど。
さて、許可は降りたことだし…
「んむぅ…!」
「んー、ちゅ、ちゅっ…」
「…私もキスされてる時、そんな顔してるのかしら…」
ええ、今のアルベルトみたいに、トロットロに蕩けてますとも。
唇を離すと、アルベルトは口を半開きにして、ぼーっと私の顔を見つめた。
「これが…キス…なんか、頭がボーっとしますぅ…」
「でしょ?キスって気持ちいいんだよ?」
「アルト可愛い…シトラスずるいわ、私にもさせなさい」
「んみゅうっ!?」
そう言って、アルベルトに飛びついたアンナ。
あああああっ!
美少女たちがあんなに濃厚なキスを…!
アンナが攻めるように唇を吸い、アルベルトは少し涙目になりながらも、ブンブンと尻尾を振っている。
はああああっ!尊いっ!!
あ、鼻血、まずいまずい…
「お嬢ひゃまぁ…!」
「アルト…可愛いわアルト…」
私はこんな2人に出会えて、心の底から幸せを実感しています…




