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うれしさのおすそわけ

作者: 夜朝

ぽふん


空気を挟んだ音を立てて

分厚い本を両手で閉じた


しおりは

ちょうど真ん中あたり


小さい手には余る本

長い時間は支えきれずに

膝の上で開いて読み込む


淡々とした面持ちを

意識的にキープして

結構な重量の本を机の上に置く


…………にま


にま

にまにま


徐々にしまりが

なくなっていく頬を

両方から押さえて

身をよじる


とうとう

押さえきれなくなって


にこー


と満面の笑み


ほっこりと

うっとりが

均等に混ざりあった

ゆるみきったお顔は

人には見せられないと


誰もいない部屋で

壁に額をつけて

へへへのへ

と笑う


一番大切なものを

お返しにもらったんだよ


それさえも

君のおかげかも


ふふふ


うれしさのおすそわけ

届くといいな


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