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[第一部完結]サラリーマンが異世界でダンジョンの店長になったワケ  作者: エルリア
第二章

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動き出した歯車

 ふかふかベットでスッキリ寝たはずなのにどうもスッキリできない朝。


 原因はわかっている。


 エミリアだ。


 エミリアがあんなに可愛く無防備な姿でいたのがいけないのだ。


 昨日の湯上りの姿を思い出しては悶々としてしまう始末。


 変態か俺は!


 いやしかし、これが正常な男の反応ではないだろうか。


 あの姿を見て正常でいれるやつがいるのだろうか、否いないに違いない。


 つまり俺は普通だ。


 正常だ。


 よし、頑張ろう。


 リビングルームに向かうと一足早くエミリアが起きていたようだ。


「おはようエミリア。」


「おはようございますシュウイチさん、少しお疲れのようですけどゆっくり寝れませんでしたか。」


「そんなことないですよ。エミリアはよく眠れたようで何よりです。」


 原因は貴女ですよなんて言えるはずもない。


 エミリアはもうなんていうかお肌つやつやで、元気そうで何よりだ。


「朝食はどうしましょうか、外で食べますか。」


「いえ、もうすぐ持ってくると先ほど支配人が・・・。」


「失礼いたします朝食をお持ちいたしました。準備いたしますので少しばかりお待ちください。」


 タイミングを計っていたかのように支配人登場。


 完璧すぎて監視されているのではと思ってしまう。


 これがプロか。


 プロの犯行という奴か。


 準備された朝食はそれはもう豪華で。


 朝からお腹いっぱいになるのだった。


「今日はいかがされますか。」


「今日はネムリの話を聞いて来ようと思います。早ければ動きがあるでしょうから、エミリアはどうしますか。」


「昨日シュウイチさんが仰っておられた火薬と木材についてもう少し調べてみます。輸送業者なども聞いてみようと思っていますのでもしかしたら市でお会いできるかもしれませんね。」


 そこまでわかれば上々だろう。


 しかし現場に出てくるのか、あまり無理はさせない方がいいな。


「あまり無理しないでくださいね、なんでしたら騎士団から護衛を出してもらいますが。」


「大丈夫です、ノアちゃんも一緒ですし。」


 いや、あの子一人じゃ逆に危険だと思うけど。


 女の子二人で歩く場所じゃないだろうし。


「余計に危なくない?」


「幼いように見えてノアちゃんすごく強いんですよ。一人でダンジョンに潜れちゃうぐらいに。」


 まじか。


 この世界の幼女系は見た目よりも凶悪なのか。


 気を付けるとしよう。


「それならいいのですが。危ないと思ったらすぐに逃げてくださいね。」


「それはシュウイチさんもですよ。シュウイチさんの方が危ないことをされているようですから、昨日だって・・・。」


「昨日がどうかしました。」


「何でもありません。」


 プイっとエミリアは膨れてそっぽを向いてしまった。


 はて、昨日何かしただろうか。


 んー、いっぱいありすぎてどれが原因かわからんな。


 女心と秋の空と言いまして、こんな時はあまり気にしないに越したことはない。


「それでは昼の鐘ぐらいで一度ここに戻ってきます。昼食は3人で情報交換しながらいただきましょう。」


「それではお昼はもう一人分ご用意いたしますね。」


 うぉぁ、ビックリした。


 どこから現れたんだよ。


 マジでこの人は神出鬼没だな。


 忍者か何かだろうか。


 オーゥ、ファンタジーニンジャー。


「ハスラーさん、脅かさないでください。」


「これは大変失礼致しました。お話ししながらということですので、つまみやすいものをご準備するようにいたします。」


「朝ごはんもとてもおいしかったです。お昼も楽しみにしていますね。」


「ありがとうございます。それではご期待に応えられるようにご準備させていただきます。」


 これまた深いお辞儀をして支配人は去って行った。


 昼食の量、お手柔らかにお願いします。


 ネムリの店も南門のほうにあるといっていたのでエミリアと共にした白鷺亭を後にする。


 朝の大通りは休息日2日目の活気に包まれていた。


 朝から威勢の良い声も聞こえてくる。


 明日の朝はこういったところで食べても美味しいかもしれないな。


「朝から活気がありますね。」


「皆さん稼ぎ時ですから今日は特に賑やかかと思います。」


 つまりは今日が一番人手があるということか。


 やつらが動き出すのはおそらく今日か。


 早めにネムリから情報収集しないといけないな。


 すると、人ごみを掻き分けて見覚えのある子供が駆けて来る。


 ちがう、子供じゃなくてネムリだった。


「ちょうどよかった。今呼びに行こうと思っていたんです。」


「おはようございますネムリ様、昨日は大変でしたね。」


「ですが貴重な情報を得ることが出来ました。イナバ様の仰る通りのようですよ。」


 興奮気味に話すネムリ。


「さすがにここじゃまずい、どこか静かなところで詳しく聞かせてもらおう。」


「でしたら商店連合の事務所をお使いください。ノアちゃん以外誰もいませんので。」


 そのほうがいいかもしれない。


 ネムリの店でもいいが、何があるかわからないのでせめてバックがわかっている方の場所のほうが安心だ。


「どうぞご案内します。」


 エミリアの先導で事務所へ入る。


 中は暗く人の気配がない。


「おそらくまだ休んでいるのでしょう。昨日は探し物をお願いしていましたから。」


「でしたらそのお話も聞きたいので、起きているようでしたら呼んできてください。寝ていたらそのまま起こさないでも大丈夫ですから。」


「わかりました、後でお茶もお持ちしますね。」


 エミリアが離れるのを確認してからネムリのほうを向く。


「それで、そっちはどうだった。」


「エミリア様を待たなくてもよろしいので。」


「彼女を危険にさらすわけには行かないからね。」


「それなら私も危険には合いたくないのですが・・・、まぁいいです。」


 呆れたようにため息をつき、ネムリは話し始めた。


「イナバ様の言うように市場のほうでこの時期に販売することの無いものを買い漁っている商人がいるようですね。他の町の商人のようで名前までは皆知らないそうです。木材に火薬、酒、レンガを大量に買っていったときもあったようですが今は建築用の木材を買っているようです。後は種の件ですが定期的にこの市で売りさばいているようですね。」


 やはりか。


 木材はわかる。


 レンガか。


 時期を考えると先にハードを整えて現在はソフト面での建築という感じかな。


「定期的にということは周期があるのか。」


「三日に一度ふらっと現れては他の店よりも1割ほど安く種を売りさばいてなくなるとすぐ立ち去るようです。この市では価格の不均衡をなくす為に協定を結んでいるので皆あまり差が無いようにしているのですが、その商人のせいで売上が上がらないとぼやいていました。次の周期はちょうど今日です。いつも昼ごろに現れて夕方立ち去るようですね。」


 ナイスタイミング。


 昼頃であればまだ時間があるな。


 シルビアに情報を回して、売りさばいた後を追いかけて捕縛しよう。


 売上を途中でやり取りしている商人がいるかもしれないから監視は増やしたほうがいいな。


 どうにかばれないような方法は無いだろうか。


「市で売りさばくときの場所は決まっていますか。」


「いつも中心から一番町のどとに近い南側で商売しているようです。」


「たとえばその横で他人が商売を始めることは。」


「問題ないですね。なるほど、横で監視するんですか。」


 兵士が多いと警戒されてしまう可能性が高い。


 しかし、同業者であれば問題ないだろう。


「その通り。捕縛は騎士団にお任せして遠巻きに見てもらうぐらいにしましょう。後は、誰が店を立てるかですが。」


「それも私の役割なんですね。なんとなくイナバ様のしたいことがわかってきましたよ。」


「察しがいいですね。商品は何でもかまいませんし話しかけられても普通に返事してもらってかまいません。ただし、不必要に監視の兵士のほうを見ないように。」


 情報を収集し、怪しい人物を監視し、最終的に捕縛。


 後は騎士団に任せて情報を任せればいいだろう。


 餅は餅屋。


 荒事はプロにお任せするに限るからね。


「お待たせいたしました。ノアちゃんはまだ寝ているようですが資料がおいてあったのでもって来ました。」


「お帰りエミリア、どんな塩梅ですか。」


 エミリアが書類の束を抱えて帰ってきた。


 さっきの話は聞かれてないみたいだな。


 のけ者にしているみたいで気が引けるが仕方ないだろう。


「木材の急激な出荷増が見られたのでどの店に卸していたのかの確認までは取れました。話によればあまり見かけない商人が買っていったそうです。」


「買っていった商人がどこに運んでくれと頼んだかどうかなどはわかりますか。」


「自前で人手を準備していたらしく、荷馬車に乗せて町の外に運んだということしかわかりませんでした。ただ、普通の人夫というよりもごろつきのような柄の悪い人も多かったそうです。」


 自分の部下を人手によこしたのだろう。


 アジトの場所を特定されるわけには行かないので町の人間を使えなかったんだな。


「なるほど、それは貴重な情報ですね。ノアさんによろしくお伝えください。」


「この後はどうしますか。」


「エミリアはノアさんがおきたら引き続き調査を。出来ればレンガもおかしな動きが無いのか確認してください。ネムリは予定通り監視のほうに。」


「シュウイチ様はどうされますか。」


「私は騎士団のほうに向かいシルビアさんと話をします。」


 人手を貸してもらうのと、不確定ながら考えられる可能性を伝えておかなければならない。


 場合によっては大掛かりなことがおきるかもしれない。


「騎士団ですか。」


「魚がエサにかかりそうなので釣る準備をしに行くんですよ。」


「なるほどわかりました。お昼には一度宿に戻っていますのでお戻りでなければ騎士団のほうに向かいますね。」


 エミリアはゆっくりしていてもいいんだけど。


 なんだかんだ言ってエミリアがいないと安心しないのはエミリアに甘えているからだろうな。


「それでは各自引き続きお願いします。」


「シュウイチさんもお気をつけて。」


 ネムリと共に商店を後にする。


「よかったんですか、エミリア様に説明しないで。」


「お昼にはエミリアのほうから来るでしょうから、そのときに事情を説明しますよ。」


「イナバ様はエミリア様を大事にされているんですね。」


 大事にしている。


 ちょっとニュアンスが違う気もする。


 大切にしている。


 うーん、ちがうな。


 どういう言葉が適切かわからないが、エミリアには無茶をしてほしくないんだろう。


 見栄を張ってあとはやったるけん!


 的なノリで自分を鼓舞したいんだと思う。


 たぶん窮地になったら助けを求めるタイプだ。


 やっぱり一人では無理なのでお願いしますというやつだな。


 それでも男なのでギリギリまでは見栄を張りたいんだ。


 だって気のある女の子にはかっこよく見せたいじゃない。


「まぁ、そういうことにしておきましょうか。」


 ネムリの言葉で自分の気持ちに少し気づいたような気がする。


 気付いていたけど、見ないフリをしていたんだろうなぁ。


 この年になって恋愛とか!とついつい思ってしまう。


 それに、ハーレム願望抱きながらの恋愛ってどうなの。


 この世界って一夫多妻のご都合主義オッケーなのでしょうか。


「ちょっと質問なんですが。」


「なんでしょう、イナバ様。」


「この世界ではどのような婚姻体系が主流なのでしょうか。」


 気になったら聞くべし。


「難しい言い方をされますね。それは結婚するのはどういうことかということでしょうか。」


「んー、夫婦の定義ですね。奥さんが一人でないといけないとか、複数いるのが当たり前とか。」


「そういうことですか。大体の家庭は一夫一妻制ですね。そうしないと家族をもてない男性が出てしまいますから。ただ、モンスターにやられてしまったり冒険者として村や町を出てしまう方が多いのである程度の所得をお持ちの方は一夫多妻の場合もあります。奴隷を抱えてる場合もありますし、よほど女性に対してひどい扱いをしていなければ複数の女性と過ごされても問題ありませんよ。因みに私は奥さん一人ですけど。」


 なるほど。


 ハーレムは別に問題ないのか。


 後は当人同士の心の有り様次第ということだな。


 奥さんが許せば別にかまわないということだろう。


 そんなご都合世界あったんだ。


 ん、まて。


 ちょっと話を戻そう。


 今なんていった。


 え、奥さんいるの。


「ネムリ、結婚されてるんですか。」


 思わず敬語になってしまう。


「はい、子供もいますよ。」


 ジーザス


 もしかしてネムリってかなりの年上だったりするのではないだろうか。


 ネムリさんって呼んだほうがよかったりするのかな。


「因みに今おいくつなんでしょうか。」


「次の秋の節で24になります。」


 年下なのにもう子持ちですか!


 何かもう負けた気がする。


 そうか、そうだよな。


 31で独身なんて・・・。


 いやそんなことは無い。


 ようは気持ちの問題だ。


 お互いが幸せなら年齢なんて関係ない。


 がんばれ俺。


 負けるな俺。


 素敵なハーレムを築くために!


「今度、奥さんとお子さんに挨拶させて頂きますね。」


「是非!妻も喜びます。」


 喜んでもらえるならそれでいい。


 うん、それでいい。


 突然突きつけられた現実にショックを隠せないままネムリは市場へ、自分は騎士団へ向かっていった。


 悲しいけど、これが現実なのよね。


「これはイナバ殿。どうした、元気が無いようだが。」


「シルビア様お気になさらず。少し現実を見つめなおしていたところでして。」


「殊勝な心がけだな。今をしっかりせんとよい未来は作れんからな。それで、何か進展はあったか。」


 よし現実に戻ろう。


 仕事だ仕事。


「ここではなんですので、どこか静かな所でご報告させて頂きます。」


「それもそうだな。カムリ、後で私の部屋まで来い。あと、飲み物を頼む。」


「はい、畏まりました。」


 どこからか現れたイケメン。


 仕事が速いな。


 シルビアを先頭に部屋へ向かう。


 昨日と変わらず分団長室のようだ。


「それで、どのような状況だ。」


「ネムリ、エミリアの二人のおかげで商人の目星がつきました。現在ネムリは該当の商人を監視する為に市場で待機、エミリアには引き続き取引商材の確認を行ってもらっています。」


 目上の者への報告は簡潔かつ正確に。


 これがビジネスの基本だ。


「商人を見つけたのか、さすが仕事が速いな。市場で待機とはどういうことだ。」


「種を売買している商人は定期的に市場へ出てきては種を売りさばき資金を確保しています。今日がその予定日となっておりますので、監視のためにネムリを市場に向かわせました。騎士団には商人の売買終了後にその身柄を捕縛、その後の情報の聞きだしまでをお願いしたく参りました。」


「なるほど兵士が多数いると尻尾を出さぬか。しかしなぜ売買後なのだ、証拠を押さえ次第捕縛すればよかろう。」


「市場で捕縛すれば他に仲間が潜伏していた場合にばれます。それに、売買後に確保すればやつらの資金をこちらで接収することもできますので今後何かの役に立つかと。」


 仲間が種を持ち去ってしまう可能性もある。


 しかし、売りさばいた後ならば後は引き上げて売上を回収するだけだ。


 気が緩むそのタイミングが一番だろう。


 いきなり商人がいなくなったとすればやつらも相当慌てるに違いない。


「そうか、やつらの気の緩みを利用し集合するならば全員捕縛してしまおうというわけか。さすがイナバ殿抜け目が無いな。」


「もったいないお言葉です。あとこれはあくまでも仮定の話ですが、奴らが外に作っているアジトは相当作りこまれている可能性があります。もはや普通の盗賊が作った簡易の物ではなく砦のようになっているかもしれません。」


 砦と聞いた瞬間にシルビアの顔が厳しくなった。


「それはどういうことだ。」


「ネムリの調べによるとこの前までレンガの大量購入が行われていたそうです。それがここ最近になると建築用木材の購入に変わってきている。エミリアの調べではガラの悪い連中が大量の木材を荷馬車に乗せて持って行ったとのことです。通常のアジトぐらいでしたら建築用木材で十分ですが、レンガも買っておりこれが長期にわたる大量購入なのであれば普通の状況ではないことがわかります。どこか籠城しやすい場所に根城を作り上げてる。その可能性については追ってエミリアから報告があるかともいます。」


 建築用木材程度であればいい。


 しかし、レンガを大量にしかも長期間であれば城壁のようなものを作っている可能性がある。


 何もこの町のようにすべて囲んでしまう必要はない。谷の入り口や崖付近など、自然の城壁を利用すればその量はずっと少なくて済む。


 これはあくまでも仮定の話だ。


「その可能性がもし本当であればことはより重大になってくるな。」


「ただの盗賊狩りでは終わらない可能性もあります。」


 ただ、もしそれが本当であればこれはもはや小さい盗賊狩りでは済まない。


 もっと大掛かりな戦のようなものになる可能性もある。


「全ては情報不足であるか。わかった至急市場の方に兵を送り捕縛の準備にあたろう。また最悪の事態に備えこちらはこちらで準備を整えておく。たかが盗賊狩りとなめてかかって痛い目を見ぬようにな。」


 ニヤリと笑いシルビアは手を打った。


「よろしくお願いいたします。」


「また詳しいことがわかり次第報告せよ。カムリ至急兵の準備だ、それと領主殿に報告を。」


「畏まりました。少数精鋭を配置しておきます。報告の件は私が。」


 イケメンが扉を開けて報告するや否やまた去って行った。


 仕事早いな。


 しかし驚いた。


「領主様にですか。」


 意外だった。


 騎士団の不祥事は騎士団内で片づけるとばかり思っていたが、話が少し大きくなっている気がする。


「もちろんだ、大量の火器を使用せねばならん可能性がある。もちろん盗賊狩りに使用するのではなく演習ということにしておくがな。」


 それはそうか、大規模戦闘になれば大量の物資を使うことになる。それも税金で賄われているのだから報告することは至極当然のことか。何に使うかということだけ伏せておけば話の筋は通る。


「そういうことですか。」


「こういう時に身内がいると助かる。もちろん今回のような面倒事も押し付けられるのだがな。」


 シルビアは楽しそうに笑った。


 笑い事で済むような状況ではないと思うのだがこれが騎士団分団長の器ということか。


 自分がビビって慌てているのが小さく見えるな。


「それでは私も準備でき次第市場に向かいます。ネムリ一人では荷が重いでしょうから。」


「そうだな、そうしてやるといい。」


 シルビアに一礼をして部屋を後にする。


 詰所内はカムリの指示のもと慌ただしく兵士が走り回っていた。


 バラバラだった歯車が少しずつ噛み合い、一つの大きな動きを作り出そうとしている。


 ビビったら負けだ。


 今できることを全力でやるだけだな。


 それはなにか。


 今にも不安で押しつぶされそうな人生の先輩を助けに行ってやることだ。


 待ってろネムリ。


 でもマジかぁ・・・。


 結婚して子供もいるのか。


 畜生。


 リア充爆発しろ。

いよいよ物語は本筋へ行く予定です。

のんびりとおつきあいください。

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