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[第一部完結]サラリーマンが異世界でダンジョンの店長になったワケ  作者: エルリア
第一部 第一章

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奇跡は願うのではなく起こすもの

 朝だ。


 重たい体を無理やり起こしベットの横を見る。


 そこにはエミリアの姿はなかった。


 残念。


 誤解しないでほしいのは手を出したわけではない。


 へたれというならそれでもかまわない。


 正しく言えば、ベットにはもともとエミリアは寝ていなかったということだ。


 その証拠に毛布に丸まったエミリアと毛布からはみ出した足がソファーに乗っている。


 細すぎず太すぎず。


 健康的な足をしている。


 触りたい気持ちをぐっと抑え、昨日の感触を思い出す。


 なんてというか、想像以上に大きくて柔らかかった。


 え、何がって。


 皆まで言うでない。


 エミリアは着やせするタイプのようだ。


 よろしい。


 非常によろしい。


 おほん。


 昨日とは逆に、今日はそのまま寝かしておこう。


 昨日の疲れをゆっくりと取ってくれればいい。


 エミリアを起こさぬよう、そっと部屋を抜け出しドアを閉めた。




 ここで時間は昨日の大爆発まで遡る。


 昨日はその後が大変だった。


 エミリアをかばうように抱きしめたまま、どのぐらいたったのだろう。


 ゆっくりと体を起こしてあたりを見渡してみる。


 爆風に巻き上げられた砂埃が視界を遮っている。


 かろうじて見えるのは崩れた櫓と、燻っている炎のオレンジだけだ。


 動くモノの気配はない。


 アリの足音も、体をこすりつける音も聞こえない。


 パチパチという木が燃える音。


 それと、目の前にいるエミリアの呼吸だけ。


 恐らく気を失っているのだろう、起きる気配がない。


「どうなったんだ、他のみんなはどうした。」


 フラフラとした足取りで中央の広場へ向かう。


 風が吹き込み、少しずつ砂埃が晴れていく。


 そして目に飛び込んできたのは、爆風によって広場の方に倒れこんだ塀だった。


 2mあったはずの塀はすべて倒れ、南門も門の形だけが残っている。


 先ほどまで体を張ってアリを誘い込んでいた南門先の広場まで丸見えだ。


 他のみんなはどうした。


 まさか全員死んでしまったのではないか。


 あの爆発に巻き込まれ、声を上げることなく焼け死んでしまったのではないか。


 そんな絶望的なシナリオが頭に浮かんでくる。


 全滅した。


 確かにアリを全滅させることはできた。


 しかし、味方全員を巻き込むはずではなかった。


 自分だけがのうのうと生き残ってしまった。


 絶望に打ちひしがれ、広場に膝をつき頭を垂れる。


 誰に土下座するわけでもなく、前に倒れこみ動けなくなってしまった。


 自分の計画のせいで人が死んだ。


 もちろん、心の中では覚悟していた。


 戦闘の中で誰かが死んでしまうのではないかと。


 そうならないように努力はした。


 しかし、それだけでは守り切れないものが確かにあるのだ。


 そう、守れないものだってある。


 しかしどうだ。


 守るどころか誰一人残っていないではないか。


 無力だった。


 情けなかった。


 完璧だとうぬぼれた、自分を殺してほしいと思った。


 だが、最悪だと思っていたシナリオは違う形で物語を紡ぎ始める。


 塀の下に動く何かを見つけた。


 アリが生きている。


 いや、塀の下はおかしい。


 堀の外からの爆風によって倒れたのであれば、あそこは塀の内側。


 つまり、生き残りがいるということだ。


 全力で近くへ走る。


 たどり着くと同時に、それは大声をあげて立ち上がった。


「かかってこい、アリ共!俺が相手になってやる。」


 フラフラと左右に揺れながら、オッサンはファイティングポーズをとっている。


 どうやら耳と目をやられて状況が呑み込めていないらしい。


「オッサン、おいオッサン!」


 近づいてオッサンの肩をゆする。


「そこか!」


 拳を振り上げてきたので、思いっきり頬をひっぱたいてやった。


「オッサン俺だ、終わったんだよ。他の連中はどうしたんだ。」


 ひっぱたいたことで意識がはっきりしたのか、オッサンはブルブルと犬のように首を振ってこちらを見る。


「兄ちゃん、どうなった。奴らはどうした。」


「大量の油に引火して爆発したらしい、塀が倒れてこの状態だ。動いてるアリは一匹もいないようだ。」


「おいおい、めちゃくちゃじゃないか。他のやつは生きてるやつはいないのか。」


 状況がわかってくると同時にオッサンが絶望したような顔をする。


 オッサンは生きていた。


 でも他のやつは。


「わからない。オッサンのように塀の下敷きになってるかもしれない。もしかしたら・・・。」


 もしかしたらもう、生きていないのかもしれない。


 そう言いかけた。


 しかし、そう言い終わる前に状況は変わっていく。


 少しずつではあるが塀の下からはい出てくる姿が見える。


 まだ死んだと決まったわけではない。


 今できることは絶望する事でも悲観する事でもない。


 彼らを助け出すことだ。


「イナバ殿、ドリス、無事であったか。」


 北に避難していた村長と他の全員が集まってきた。


「みんな、手を貸してくれ。塀の下にまだ生きている奴がいるんだ。」


「動ける者は手を貸せ、女たちは水と怪我人の手当てだ。てこの原理を使え、塀を持ち上げるぞ。」


 村長が指示を出す。


 先ほどまでふらつき、状況を呑み込めないでいた者たちが、水を得た魚のように動き出す。


 助け出す。


 まだ終わったわけではない。


 倒れてしまいそうな体に鞭を入れ、オッサンと共に救助に向かう。


 どうか、みんな生きていてくれ。


 そう願うしかなかった。




 そして、それからどのぐらいの時間がたったのだろう。


 夜の帳が降り、森は静寂に包まれている。


 そんな中、村は松明に照らされて夜の森の中に浮かび上がっていた。


 奇跡だった。


 あれだけの爆発と、塀と櫓の塀の倒壊。


 想定以上のアリの襲来。


 通常であれば生きていることがありえないこの状態で、


 死闘を繰り広げた32人全員が生きて広場に集まっていた。


 もちろん、無事であるはずはない。


 ある者は火傷を負い、ある者は足の骨が折れている。


 ある者は肩が外れ、ある者は立ち上がれず横になっている。


 皆座り込んで疲れ果てていた。


 全員が満身創痍だった。


 五体満足の人間は一人もいなかった。


 だが、命を失ったものも一人もいなかったのだ。


 奇跡だった。


 奇跡が起きたとしか思えなかった。


「みんなとりあえず聞いてくれ。動けないものは耳を向けるだけでもいい。」


 輪の中心にいたドリスが立ち上がり話を始めた。


「とりあえず状況を確認してきた。塀は倒れ門はなくなり南門の橋は焼け落ちている。全員が怪我人だし動けないやつもいる。状況は最悪だったし、正直死ぬんだと俺は思った。だが、俺たちはみんな生きている。戦った32人全員が今ここで同じ空気を吸っている。アリは一匹も残っていない。みんなが、頑張ってくれたおかげだ本当にありがとう。誰か一人でも足りなかったらこの戦いはこうはならなかった。みんなが、死力を尽くしてくれたから俺がこうやってここに立って話をすることができる。今回のこの戦いは、そもそものはじまりは、俺の、俺のバカ息子が・・・。」


 オッサンは皆を激励したのち、事の発端を話し始めた。


 正直に告白したいのだろう。


 そもそもの原因と、それが引き起こしたこの状況と、詫びの言葉を言いたいのだろう。


 しかし、今は違う。


 今はそれを言う時ではない。


 今は、もっと違う言葉を皆に言うべきなんだ。


「オッサン、しみったれた顔で何を話すっていうんだよ。」


「兄ちゃんは黙っててくれ、これは俺のけじめの話なんだ。」


「けじめなんて、今さら聞いたところで何にもかわらないだろ。」


 そうだ。


 この激戦の後、全員がそろっているこの場で話すことはそれではない。


 もちろん、けじめも大事だ。落とし前もつけなければならない。


 ただ、この時間この瞬間はそれに使う時じゃない。


「兄ちゃん、お前何を言って・・・。」


「だから、そんなしみったれた話を聞きたくないって言っているんだよ。みんな満身創痍でフラフラでお腹は減っているし喉は乾いてるし体中痛いしでいっぱいいっぱいなんだ。そんな時にそんなしみったれた顔したオッサンの話なんて、最悪じゃないか。なぁ。」


 そういって皆に賛同を求める。


 笑いが、少し起きた。


 そうだ。今必要なのはしみったれた顔じゃない、笑顔だ。


 生き残ったぞ、やり切ったぞという達成感が必要なんだ。


「作戦を考えて、みんなを危険にさらして巻き込んだ張本人が言うセリフではないけれど、これだけは言わせてください。みんなありがとう、生きていてくれて本当に良かった。」


 本当に良かった。


 誰一人、死んでいなくて本当に良かったと思っている。


 御礼を言ったら、今度は輪の中から別の声が聞こえてきた。


「しみったれた話なんて聞きたくないぞ~。」


「そうだそうだ~。」


 しみったれた話をするなと言っておきながら、自分も同じことをしていた。


 こりゃ失敗失敗。


 気を取り直して話を続ける。


「こんな状態になった原因はおそらくいろんな所でもう聞いていると思うけれど、今はそんなことはどうでもいい。俺たちは、全員で戦い、全員で村を守り切り、全員で生き残り、全員でアリ達を殲滅した!俺たちは勝ち残った!俺たちの勝利だ!」


 拳を上げて高らかに宣言する。


 俺たちは勝った。


 その事実だけで、今は十分だった。


 拳を上げると同時に、他の皆も拳を上げる。


 32本の拳が、天を突きあげた。


「俺たちの勝利だ!」


「俺たちは勝った!」


「私たちは生き残った!」


「やりきったんだ!」


 それぞれの思いが、拳と共に天へと響きわたる。


 この勝利の瞬間を、全員で分かち合いたかったんだ。


 オッサンの話なんて、正直どうでもよかった。


 うん、本当にどうでもよかった。


「なんだよ、俺がせっかくしっかりやろうと思っていたのに全部兄ちゃんが持っていっちまったのかよ。」


「オッサンの話が長いのが悪いんだよ。あんな話聞いてたら体中の疲れがとれやしない。」


「オッサンオッサンっていうけどな、兄ちゃん何歳だよ。」


 オッサンにオッサンと言って何が悪い。


 正しいことを述べたまでだ。


「31だよ。オッサンはいくつなんだ。」


 45ぐらいだろ。


「なんだ、俺とそんなに変わらないじゃないか。秋の節になったら36だ。」


 嘘だろ、俺と5つしか変わらないのかよ。


 むしろアラサーで仲間のじゃないか。


「うそだろ、45.6ぐらいだとおもっていた・・・。」


「お前、俺を何だと思っているんだ。」


「いや、あんなでかい息子いて5つしか離れてないってマジかよ。」


 俺結婚もしてないし子供もいないんですけど。


 ショックだ。


「お前も十分オッサンだな。もう兄ちゃんはやめだ、オッサン。」


「うるさいオッサン、5つも違えば十分オッサンだろ。」


 二人のやり取りを見ていた周りから笑い声が聞こえてくる。


 本当に良かった。


 笑って、こうやってふざけることができる。


 笑い声が、夜の空に響いていった。





「シュウイチ様、本当にお疲れ様でした。」


「エミリアもありがとう、お疲れ様です。」


 皆の輪から離れた場所で広場を眺めているとエミリアが温かい飲み物を持ってきてくれた。


 香りからするに何かのお茶だろう。


 広場では勝利の宴が始まっていた。


 全員が楽しくお酒を呑み、動ける者は踊り、踊りに合わせて手拍子や口笛を吹く。


 オッサンは大酒を飲みながら若い衆と笑いあっている。


 村長は別の場所で難しい話をしている。


 おそらく、村の修繕や今後の対応について協議しているのだろう。


 明日になればまたいつもの日常が戻ってくる。


 非日常は終わり、変わらない日常がまた始まる。


 本当は巣に残ったアリを何とかしなければまた来週来る可能性があるのだが、今その話をするのは野暮というものだろう。


 明日村長に進言して対応を協議すればいい。


 今日は無礼講だ。


 知らなかったことにしても罰は当たらない。


「赴任して、まさかこんな大事件に巻き込まれるとは思っていませんでしたね。」


「本当に、でもシュウイチ様は私が思っていた通りにこの状況を何とかしてしまいました。本当にすごい人です。」


「ほめても何も出ませんよ。私はただ、誰一人死んでほしくなかっただけです。本当は誰も傷ついてほしくなかった、でも現実はそう甘くはなかったようですね。」


 現実はこのざまだ。


 この作戦が成功したと心から思える状態ではない。


「そんなことありません。シュウイチ様は本当に誰一人亡くなる事無く作戦を遂行したじゃありませんか。作戦の始まりも、その途中も、そして終わりも。みんなが思っています、シュウイチ様のおかげで生き残ることができたって。」


「私のおかげではありませんよ。奇跡が起きた、それだけの事です。」


 お茶を一口含み、星を見上げる。


 そう、奇跡だ。


 爆発で倒れた塀のおかげで下にいた者たちは爆風と熱に焼かれずに済んだ。


 櫓の上から飛び降りたおかげで、けがはしたもののアリに食べられることはなかった。


 油が南門に届くのが遅かったら、皆食い殺されていた。


 そもそも油を手配できるとエミリアが言わなければ、この作戦は始まらなかった。


 数々の奇跡が今この瞬間を作り出している。


 けして自分のおかげなどではない。


「それは違います。」


 エミリアが強い口調で言い切った。


 そして、こう続けた。


「奇跡は勝手に起きるものではありません。奇跡を起こそうと行動したから奇跡は起きたんです。その行動を起こしたのは、シュウイチさん貴方なんですよ。」


 エミリアが手を強く握ってきた。


 そこで初めて自分の手が震えていたことに気付く。


 何もかも紙一重だった。


 一歩間違えばすべての答えが変わっていた。


 失敗してしまう可能性だってあった。


 その責任はこの作戦を考えた自分にあった。


 いまさらになってその重圧に怯えてしまっていたのだ。


 そんな自分を、エミリアが優しく包み込んでくれる。


 奇跡は願うから起きるのではない。起こすものなのだとエミリアは言っているのだ。


 そして起こしたのは、まぎれもない自分なのだとエミリアの瞳が教えてくれる。


「本当に私にそんな力があったのでしょうか。」


「何を言っているんですか、あったからこそ私もみんなもこうしていられるんです。シュウイチさんが私を、私たちを救ってくれたんですよ。もっと自信を持ってください。」


 どれだけ否定しても、エミリアは肯定してくる。


 自分のおかげだと。


 自分がやり切ったのだと。


 どこまでも純粋に、媚び諂いなく、本心でそういってくれる。


 どれだけ純粋なのだろう。


 どれだけ自分を認めてくれるのだろう。


 承認欲求がないわけではない。


 人間誰でも認めてほしいものだ。


 しかし、そううまくいくことは少なく認めてもらうための過程は険しく遠い。


 そしてその途中で挫折してしまう。


 自分はできないやつだと自ら枷をはめてしまうのだ。


 しかしエミリアはちがう。


 貴方はすごい人なんだよと教えてくれる。


 貴方はすごい人なのだとほめてくれる。


 こんなにうれしいことはあるだろうか。


「ありがとうエミリア、ありがとう。」


 御礼を言うことしかできなかった。


 胸の底から込み上げてくるものがある。


 涙は、見せたくなかった。


 ぐっと我慢をして、エミリアの手を握り返す。


 お互いに見つめ合い、少しずつ距離が近づいてゆく。


 磁石がお互いを引き寄せ合うように、


 二人の距離が0に近づいていく。


 エミリアが瞳を閉じたその瞬間


「ようお二人さん、何してるんだ。」


 オッサンが全く空気を読まずに参戦してきた。


 このオッサン、絶対に許さない。


 あのときアリに頭をかじられればよかったんだ。


 目を開いたエミリアと視線を合わせ、お互いに笑いあった。


 恥ずかしさをごまかすために。


「あー、俺なんかお邪魔しちゃったかなにかかな。あれだ、そのなんだ、このまま続けてくれてもいいんだぞ。俺は向こう行っとくから。うん、邪魔したな。」


 ばつが悪そうにオッサンが背を向ける。


 自覚してるならもうちょっと早く気づけよ。


 どうやってエミリアと顔合わせればいいんだよ。


 にやけて、顔が緩んでしまうじゃないか。


「シュウイチさん踊りましょう!」


 エミリアも同じだったようで、顔を合わせることなく手を引っ張って輪の中に飛び込んでゆく。


 ステップも振り付けも滅茶苦茶な二人はいつまでも踊り続けた。


 お互いに目を合わせるたびに恥ずかしくてはにかみながら。


 今日という奇跡の日を祝うように。


 奇跡は起きた。


 正確には、奇跡は起こした。


 ここに居る、すべての人たちの力によって。




 という感じで朝を迎えたわけだ。


「イナバ様おはようございます。」


「ニッカさん、おはようございます。昨日はお疲れ様でした。」


「昨日はお礼も言えず申し訳ありません、この度は本当にありがとうございました。」


 そういって深々と頭を下げる。


 そんなに腰曲げたら戻らなくなっちゃうぞ。


「できることをしたまでです。とりあえず無事に終わってよかった。」


「本当にそうですな、ただこれからが大変です。」


「やらなければいけないことが山積みですからね。」


 そうだ。


 やらなければいけないことが山ほどある。


 塀の修繕、廃材の搬出、屍骸の除去、あぁオッサンの息子の処遇とかもあったな。


 怪我人が多く春の作付までに復帰できるかも怪しい。


 やらなければいけなことが山ほどあるときはどうするか。


 それはひどく簡単なことだ。


 今できることを一つずつ終わらせていけばいい。


 そうすればいつかはゴールが見えてくる。


「そのためにもまずは力をつけないといけませんな。もうすぐドリスも参ります、揃いましたら朝食にすることにしましょう。」


 朝からオッサンも来るのかよ。


 できれば朝から見たくない顔だよな。


 むさくるしいというか、暑苦しいというか。


 どうせ見るなら、そうだな


「申し訳ありません、寝坊しました!」


 大慌てで出てきたからか髪の毛ぼさぼさで、


 半分目が開いていなくて、


 服もよれよれで何一つ整っていないけれど、


「おはようエミリア、よく眠れた。」


「おはようございますシュウイチさん、寝坊してしまいました。」


 どうせみるなら、可愛くはにかむこの笑顔。


 この笑顔だったら、毎朝でも見ていたいよねっていう。


 そんな贅沢。

約10万文字。

21話もかかってしまいました。

まだまだ続く予定ですがひとまずここで一区切りです。

続きもゆっくりとおつきあいくだされば幸いです。


お付き合いいただきありがとうございました。

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