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しるし(詩集)

Finish

作者: さゆみ


カレイの煮付けが食べたいわけじゃない

でもカレイが寂しく佇むとき

それを実行に移そうとしただけ

もう、彼は切り身なのだから

華麗なダンスは終演している



あなたはカレイになりたいの?それとも

(僕は子持ちになれないから

それでも許せるならなるかもしれない)

別に子持ちカレイが食べたいわけじゃない

白身のみで光栄と言った



琥珀色した甘露に満たされ

幾千の泡沫が時空を沸かす

羊水ほろりんと心を寝かす

想うこと、想われることに

たくさんの天秤が一瞬に傾く

釣り合わない残念そんなこと当然


くつくつしながら弾けたときめき

熱い大海原に駆け抜けるきらめき

銀色に凪いだヴェールのゆらめき

ただ、見つめていればいい

もう、裏返すことはしない

今感じる奇跡が漏らした二つの吐息


煮詰まるアビス

今なら間に合う

かえるんだーー!!

私は飛び込んだ

Fish♡Finish




別にカレイの煮付けが食べたいわけじゃない










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― 新着の感想 ―
[一言] 拝見いたしました。 リズムがとてもいい詩ですね。 童話的な雰囲気もいいです。 こういう言葉遊び的な詩は、歌詞にも合うんですよねぇ。 ありがとうございました^^
2014/01/27 23:26 退会済み
管理
[一言] 面白かったです。段々盛り上がっていく感じでしたね。最後ストンと落とす。そこに作為的なのがなさそうなのが逆に良かった。ただ色彩とか映像が中々想起しづらく若干退屈。だから書き方が上手くて読めたと…
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