表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

そんなあなたに、ポケットティッシュを。

作者: 松永 沙緒美

女子高生仲良し二人の、友情(?)物語。




 「Mちゃーん、トイレ行こ」



「うん、行く行く」


二人の女子生徒が教室を出て行った。



よくある学校の、休憩時間の光景である。



 「アイツ等、また一緒にトイレへ行ったぜ、怪しくない?」



「ああ、いつも二人で行動してるよな」


「あれはぜってー、出来てるって!」



男子生徒二人が、小声でこそこそ話し合う。



 そんな彼等もまた、連れ立ってトイレに行く程仲がいい。


 「あの二人、絶対出来てるよね」



「ねぇ、どっちが、どっちだと思う?」


などと、一部の腐女子と呼ばれる者共から、そう妄想され、勝手に萌え萌えな噂になっている事は……



知らない方が身の為だろう。




 その頃、トイレに向かった彼女達は、用を済ませ、洗面所で手を洗っているところだった。



「しまった…」



「ひょっとしてKりん」



「うん、ハンカチを鞄の中に入れたまんまだった~」



「あたしのでよければ、使う?」



「おー、さすがMちゃん。ありがとー」


 ところが、



当に手を拭き終えたのに、KはMにハンカチを返そうとしない。



「何、どうしたの?」



「あのさ、借りたハンカチをそのまま返すと、‘友情が壊れる’って聞いた事ない?」



「は?初耳だけど、て言うかそれ、どこの情報よ」



「と言う事はぁ、普通に返さないといいんでしょ」



(人の話し聞いてないし!)



「えっと、こうして…」



Kは畳まれたハンカチを、徐に広げ始めると、



「こうして、こう?」



Mのハンカチは、彼女の手でクシャクシャに丸められ、更に片手で握り潰されて返された。



(そりゃ、大したハンカチじゃないけど、それはあたしの!)



「はい、ハンカチサンキュー!こんな感じ?」



「………」




 この後、二人の友情がどうなったのか、誰も知らない。





ほぼノンフィクション、私の体験談だったりします(笑)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ