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俺がアイドルVtuberの中の人だと、同級生の怖い女子にバレてしまった!?

作者: 6969




 紅茶系アイドルVtuber綺羅綺羅きらきらちゃちゃむ。

 元々は個人で活動していたが、スカウトされる形でフレフレVズに移籍、現在の登録者数は六十万人。

 ちなみに個人で活動していたときにはティーカップだったヴィジュアルは、移籍後に人型の姿に変わった。

 白髪ロングヘアーに毛先はグリーンのグラデーション、そして、こぼれそうなほどに大きな瞳は赤。

 高校二年生の十七歳。

 ファンマークは葉っぱで、ファンネームはちゃーむず。

「こんちゃむむ~」という挨拶から放送を始め、時折思い出したように語尾に「ちゃむ」をつける。

 紅茶が好きで、アイドルを目指しているVtuber──




 鋭い目つきの女子高生が目の前に・・・・・・というか、俺に壁ドンしている。

 こういうのって、男性が女性にして「キュン」ってさせるものじゃないのか?

 ちなみに俺は全く「キュン」とはしない。

 むしろ、親の仇のように見てくる人相の悪い少女に泣きそうだ。



「綺羅綺羅ちゃちゃむ」

 今にも人を殺しそうな形相で少女はそう言った。



「これって、あなたのことですよね」

 それは完全に確信を持っている声色だった。

 少女の手の中のスマホからは、綺羅綺羅ちゃちゃむがのんきに『こんちゃむむ~。今日はぁ、紅茶日報さんからでた新商品のレビューをしていきたいと思います』と話し始めていた。




 綺羅綺羅ちゃちゃむ。

 紅茶系アイドルVtuber。

 その中の人こそが、俺、神戸敬二こうべ けいじ──極々普通の男子高校生である。







**





 Vtuberというものをご存じだろうか。

 まず、MEtubeという動画共有プラットフォームで、動画投稿やライブ配信を行う事をMEtuberと呼ぶ。

 その中で本人が直接出演するのではなく、2Dや3Dのモデルを使用している配信者がVirtualのMETuber、略してVtuberである。


 俺はVtuberというものが出て、新しい物好きの人間たちが集まってきた頃、自分で描いたティーカップに表情がついたキャラクターで配信をし始めた。

 当時は特に考えてはいなかったが、こういうのは無機物系Vtuberという区分になるらしい。

 性別や雌雄どころか、生き物という属性を捨てたのが無機物系Vtuberである。

 最初は本当にただの顔がついたティーカップで、表情差分(喜怒哀楽や瞬き)も動きもなかった。

 完全なる静止画からのスタートである。

 これは最初の最初の方だと珍しくもないことだったと思う。

 俺も全てのVtuberを網羅していたわけではないのであやふやだし、星のように生まれては星のように消えていったから、誰にも把握などできるはずもない。

 だが、雑談やゲーム配信をしていくうちに、他の上位のVtuberをみて「俺のキャラももっと動いたら人気がでるかも!」という欲にかられた俺は、キャラクター(アバター)を動かすことを決意した。

 といっても、活動当初、四年前の俺は中学生──プロに依頼する金はない──まぁ、高校生になった今もあるわけではないわけだが。

 クリエイターに依頼してキャラクターを作って貰うことも、既存のキャラクターを購入するのも難しかった。

 そもそも、キャラクターのデザインとアバターの制作、そして、そのアバターが動くように設定するのにそれぞれお金がかかる。

 2Dはもちろんだが、3Dなど、本当にとんでもない値段がする──とても、ただの一般学生に出せる値段ではない。

 何度か匿名でキャラクター差し上げますというものも探してみたが、規約が細かかったり、活動の指定があったり、そもそもどのキャラクターも応募者多数すぎて全く当選する気はしなかった。

 そして、無料モデルや、専用ソフトでつくったキャラクターは人とかぶりすぎた。

 個性が出し辛いし、多数コラボに誘われていくと「あ、この人とこの人はあのソフトの人だな」というのがよく分かってしまうのだ。

 静止画でも最初から自作のティーカップという個性を丸出しにした俺にとってみれば「逆に俺が今個性を捨てたら、今の視聴者にも捨てられるのでは?」という恐怖にとらわれてしまったわけである。

 本当にあの個性が出し辛いアバターで視聴者を獲得できるというのは、凄まじいことだと思う。

 俺にそれができるかどうか分からないし、試してみようとは思わない。


 結局、試行錯誤し、俺は自分で作成した表情差分や動きを取り入れていった。

 もちろん、独力だけではなんともできなかったので、パソコンに詳しい姉にも相談して協力してもらいながらである。

 そうして、個人Vtuberとしては、そこそこ中堅の五万人の登録者を獲得した。

敬二けいじ貴方というか、ちゃちゃむをV事務所に所属させてみる気はない?」

 俺の五歳上の姉、神戸一優こうべ いちゆが俺にそう言ってきたのは二年前。

 俺がちょうど高校受験を終了させた日のことだった。

「私と何人かでV事務所を作るんだけど、その第一段のスカウト枠っていうの? どうかなって」

 学校まで俺を迎えに来てくれた姉。

 その車内での誘いだった。


「事務所もいいね」

 俺は正直、ついさっきまでは受験会場にいた緊張感と、ようやく受験から解放されたという万能感で頭が馬鹿になっていた。

 この時の俺のIQとサボテンのIQは結構いい勝負するくらいの状態だったはずである。

 もしも、世界の馬鹿選手権があれば、勢いで世界ランク八位には残れそうなくらいにはキていた。

 勉強のしすぎは頭をおかしくするという、その科学的根拠はこの時の俺のデータを取ってくれれば分かったはずだ。

「個人じゃできないこともできそうだし、楽しそう~」

「そう、じゃあ決まりね! よかった~、何か元々いるVtuberさんへの声かけうまくいってなくてね~。やっぱり、新規で学生が建てた事務所だと、怪しく見えちゃったのかなぁ」

 姉の脳天気な声をBGMに俺はほぼほぼ失神するように眠りについた。

 多分、白目だけはむいていなかったと思いたい。

 しかし、本当にギリギリの寝方だったと思う。




 この一ヶ月後、IQが通常時に戻った俺は、プロのイラストレーターさんがデザインしたのだろう愛らしいVtuberのキャラクターを実の姉から見せられた。

 数点のデザイン、それのコンセプトは同じ様だった。

 自然、というか葉っぱモチーフなのだろう。

 この中から一つ選ばれるのか、何人かのグループが組まれるのかはわからないが、皆愛らしい。


「どう?」

 姉が胸を張って、俺にそのキャラクターデザイン画を見せつけてきた。

「うん?」

 俺は首を傾げる。

「デザイン、デザイン」

 それに、姉が更にずいっと此方によって、紙を押しつけてきた。

 近すぎて見えない。

 だが、先ほど見た感じでは──

「んー、いんでない?」

 可愛らしいとは思う。

 デザインの善し悪しというのはわからないが、かわいかった。

「でしょう~! じゃあ、気に入ってましたって伝えるわね!」

「うん?」

「うん!」

 俺の疑問付に、姉が元気よく頷き返す。

 いや、何か、今おかしな事を言わなかっただろうか。

 気のせいだろうか。


「この子は綺羅綺羅ちゃちゃむちゃんだよ!」

「きらきら、ちゃちゃむ・・・・・・」



 ちゃちゃむ。

 それは俺が使用しているアバターと同じ名前である。

 被っている。

 いや、被ることは珍しくない。

 だが、姉は俺のアバターも名前も知っているはずだ。

 実際に手伝いもして貰ったし。

 ということで、少しむっとしてしまう。



「じゃあ、動かせるようになったら、敬二にはこの子になって貰うからね!」

「・・・・・・うん?」

「綺羅綺羅ちゃちゃむちゃんはねぇ、十五歳、紅茶が大好きって設定はそのままなんだけど、アイドルを目指してうちの事務所に所属することになったVtuberなの!!」

「・・・・・・・・・・・・うん?」

「じゃあ、準備できたら事務所のVtuberとしてよろしくね! お姉ちゃんもマネージャーとしてがんばるから!!」

 一切の理解ができないまま、姉の言葉のマシンガンによって、俺のさして優秀でもない頭脳がズタボロにされていく。

 いや、ズタボロどころではない、オーバーキルだ。

 防戦一方、いや、防戦すらままならないほどの完敗だ。

 いや、うん。

 つまりどういうことだ?

 姉はいったい何をいっている?

 何か、何か、スゴいことを言っていないだろうか。

 そう、なんか、スゴいことを・・・・・・言っている、ような。



 綺羅綺羅ちゃちゃむ──名前が俺のアバターと同じキャラクター。

 十五歳──年齢も俺と同じ。

 いや姉は今『『紅茶が大好き』って設定はそのまま』と言わなかったか?

『紅茶が大好き』というのは俺であり、ちゃちゃむである。

 そして──

 そして?

 いや、つまりは──



「・・・・・・俺が・・・・・・・・・・・・紅茶が大好きでアイドルを目指しているVtuberに・・・・・・?」

「そうよ、敬二には女の子になって貰います!!」



 俺が姉の会社の所属Vtuberの一人になる。

 そう言うことなのか?

 そして、そして、俺は──



「・・・・・・俺が・・・・・・女の子に?」



「そうよ、敬二、あなた、ティーカップから女の子になるのよ!」

「俺が・・・・・・ティーカップから女の子に・・・・・・?」





 春、俺はティーカップから女の子になった。

 後、男子高校生にもなった。




**




「おはよー」

 教室に入れば幼なじみ、高橋鈴たかはし すずにいの一番に声をかけられた。

 ドア付近の席の友人と話していたらしい。

 席に座っていた女の子(多分、中学は同じ子だと思う)と立っていた一人(こっちは多分知らない)の視線が一気に俺に向き、たじろぐ。

 不意打ちで三対一の勝負をかけられた気分になってしまったのだ。


「・・・・・・はよ」

 とりあえず、返事は返しておく。

 そして、視線を振り切るように、座りなれた俺の席、安全地帯へと足を進めた。


 中学生の時に思春期故の気恥ずかしさで無視したとき、俺の姉と母に言いつけられ、三人に囲まれてグチグチ言われたのはトラウマだ。

 それから、とりあえず無視だけはしないようにしている。

 まぁ、その代わりに随分とクラスメートにからかわれたものだ。

 なにせ、思春期丸出しの我が中学は「男子と女子が話している」だけで蜂の巣をツツいたような騒ぎになっていたから。

 そのせいで、イジられ役みたいにされたし、それが嫌で学校以外の人間関係を構築するためにVtuberを始めた部分もある。

 ネット上は誰もが善人・・・・・・というわけではないが、すくなくとも高橋の事を何としてでもからかおうとする人間はいなかったから、楽だったのだ。

 そういうこともあって、俺は性別なんて面倒なものを全て削ぎ落とした無機物系Vtuberという形を選んだのかもしれない。

 まぁ、人間の──かわいい女の子のアバターを与えられてもう二年になるわけだが。


「ちょっと、何眠そうな顔してるの? 昨日、遅くまでゲームしてたんでしょ?」

 高橋鈴が俺を追いかけて来た。

「・・・・・・かんけーねーじゃん」

 それにうんざりとしながら答える。

「関係ないことないでしょ!」

「・・・・・・」

 俺はそれに砂を噛んだような気分になる。

 姉はまだしもまた母に告げ口されかねない。

 幼なじみというのはこういうのがあるから厄介だ。

「いいだろ別に」

「よくない!」

「・・・・・・あー」

「大体、アンタは!」

 高橋鈴の小言を右から左へと流していく。

 随分と聞き流すのが得意になった気がする。

 嫌な成長だ。



 高橋鈴の予想通り、俺は昨日ゲームをしていて徹夜になってしまった。



 本当は徹夜なんてするつもりはなかったのだが、Vtuber綺羅綺羅ちゃちゃむとして引けなくなってしまったのだ。

 というか、今朝もギリギリまでしていたし「皆ごめん~、ちゃむ、学校があるから、一端ここまでで切るね~」と正直に言ったのに、コメントでは《逃げるなニート》《学校とか絶対嘘だろ、無理すんなよBBA》なんて言われた。

 ニートでもなければ、BBAでもねぇよ、低脳共が──なんて内心ブチギレつつもなんとか配信を終了し、こうやって登校したわけである。

 しかも、コメントでは《はよ、帰って続きしろよ》《絶対に逃げるな》《五十代男性です。つまり、今夜また続きをするって事ですよね》と言われていたので、今夜も続きをしなくてはいけない感じだ。

 ・・・・・・そう、二、三時間程度で終わるだろうと思っていたゲームに、もう少しで十時間を費やそうとしていた。

 いや、あのゲームが怖すぎるのが悪い。

 あんな自然豊かなゲームですって感じのタイトル画像なのに、ホラー。

 視聴者リスナーに勧められるままに買うんじゃなかった。

 ホラーじゃなければ、ここまで時間がかかることは絶対になかったのだ。

 別に俺はゲームが苦手なわけじゃない。

 ゲームの腕前とか中の・・・・・・中くらいだし。

 ちゃちゃむゲーム切り抜きとかとかで草を生やされてるのは、あれ、偏向報道ってやつだし。

 まだ操作になれていないところを切り抜かれてるだけだし。



「ちょっと、聞いてるの!?」

「あ”!? だから、別に、俺はゲームが下手な訳じゃ・・・・・・」

「全ッ然! 聞いてないじゃない!!」

 高橋鈴にチョップされた。

「いって!」



**



 無機物系Vtuberが企業に所属する。

 それは思ったよりも厳しかったらしい。

 だからこその、強制受肉(身体を授かる)いや有機物化だったようだ。

 まぁ、確かに企業が無機物系Vtuberを採用、しかも重要な第一陣に入れるのはかなりリスキーというか、挑戦的すぎる。

 だが、だからといって俺が納得できたわけではない。

 しかし、少し渋ったら、姉の懐から、俺の頭脳がサボテンと同レベルだったときに書いたらしい契約書が出てきた。

 契約不履行は違約金が発生するようだ。

 もちろん、高校生になったばかりだった俺に、払う能力などあるはずはない。


 ──というわけで、一気に俺のアバターの個性は消され、俺は無性別から女の子の姿を得た・・・・・・いや、女の子にされたわけである。

 お金と契約書と大人の力があれば、男子高校生を強制的に女の子にさせられるのだ。

 最悪の《権力》ってやつの使い方である。

 もう少し、男子高校生の人権とかを、考えてくれる大人はいなかったのだろうか。

 誰か一人でも「いや、男子高校生を女の子にするのはやめようよ」って言ってくれれば、最悪の事態は避けられたはずなのに。


 ・・・・・・だが、最後の抵抗として、公式プロフィールに《女の子》という明記だけは避けて貰っている。

 いつか『ちゃむは実は女の子じゃなくて男の子なんだ☆』と言いたいという希望が捨てられないのだ。

 所属企業が言わせてくれないので、卒業時に言い逃げ位しかできないだろうけど。

 だが『これまでお世話になりました! 最後に一言、ちゃむは男の子です!』と言った後の空気感は正直、非常に気になる。

 バチクソに叩かれるだろうか。

 彼氏がいますと言うのと男バレ、どっちが燃えるだろう。


 ・・・・・・まぁ、少なくとも今の状態では、間違っても綺羅綺羅ちゃちゃむは《男の子》ですなどとは、言えない状態である。

 それは《男性Vtuber》よりも《女性Vtuber》の方が人気があるからとか、所属企業であるフレフレVズ社が綺羅綺羅ちゃちゃむを女の子であってほしいから・・・・・・なんてことがないとは言えない。

 ないとは言えないだろうが、少なくともそれだけではない。

 一つ確かに言えるのは、綺羅綺羅ちゃちゃむが《男》だった場合、俺は──というか綺羅綺羅ちゃちゃむは炎上しまくっていたはずだということだ。

 俺が何かしたから、ではない。

 だが、フレフレVズ所属の他の女性Vtuberとコラボはもうしてしまっている。

 こちらにそう言うつもりは一切なくとも《女性Vtuber》に男性が絡むということに激しい忌避感を──いや憤怒を覚える層というのがいるのだ。

 俺はそういう連中に袋叩きにされていただろう。

 恋愛感情やそれに準ずる何かがあったかなどは問題ではない。

 ただただ《女性Vtuber》に《男性》というものの存在が匂うと駄目なのだ。

 それが、同じ会社に所属する《男性Vtuber》でも《男性スタッフ》でも同じである。

 いくら仕事だろうが何だろうが、そういう人間には一切関係ない。

 とにかく《女性Vtuber》の近くに男性がいるのが許せないらしい。


 個人Vtuberの時は(女の子の方が人気が出るんだろうな。まぁ、俺は無性別だから関係ない・・・・・・いや、何か、俺の中身を女の子だと勘違いしてるのも多いな。身バレ防止にもなるし、ちょくちょく女っぽいムーブしとくか)という打算はあった。

 だが、企業に所属してからは《中身が男性だとは決してばれないように》と姉から言われていた。

 そのおかげで、同じ企業のVtuberとですら、綺羅綺羅ちゃちゃむとのオフコラボは一切なしだ。

 まぁ、もしも俺が男だとばれたら、オフコラボした相手も巻き込まれて炎上しかねないので、妥当ではあると思う。

 俺も──というか、綺羅綺羅ちゃちゃむは《女性Vtuber》と判断されているせいで、そういう層に執着されたことがあった。

 生放送LIVE中に男の声が入った為である。

 まぁ、その男の声というのは母の声なのだが。

 その低さから、男だと判断された。

「ママだよー」と言ったのだが、全然信じてもらえず、一時期は彼氏持ちVtuberとか男好きなんて言われて大変だった。

 その中でもヤバかったのはそう言う層の人間だ。

 ブロックしても新しいアカウントで絡んできたし、ブロックしたことに関しても《プロとしての意識が足りない》とか《プロなら自分をヨイショする以外の意見もきちんと聞かないと、成長ができない》とか文句たらたらのうえ、《彼氏じゃないなら、証拠として住所を公開しろ》なんてもう滅茶苦茶だった。

 男の俺でも半端ない恐怖を感じ、Vtuberを引退──いや、卒業しようと思い、マネージャーである姉にも真剣に相談もした。

 だがそこは企業Vtuberの強みである。

 所属企業フレフレVズ社が対応してくれて、何とか表面上は沈静化した。

 弁護士からの警告が効き、直接的な物やあからさまな物はなりを潜めたのである。

 まぁ、伏せ字や遠回しの嫌がらせは消えなかったけど。

 ──だが、企業所属じゃなければ、あのまま卒業していただろう。

 それがよかったのか、悪かったのかはまだ判断できていない。



 まぁ、ともかく今はただ目の前のことに集中しよう。



「神戸」



 そう、目の前というか、クリアをしなくてはいけないあのホラーゲームと、



「神戸」



 好きだと言ってくれる視聴者リスナーと、



「神戸」



 マネージャーとして支えてくれている姉と、そして──



「いい加減にしろ!!」

 そして、頭に衝撃が走った。

「ちゃむ!!???」

 完全な不意打ちである。

 朝までホラーゲームをしていたせいで、絶叫しなれた喉からは、思ったよりもずっと大きな音が出た。

 そして、ホラーゲームを引きづりすぎて、心臓が口から発射されるかと思う程にはビビり散らかした。

 いや、ビビってはない。

 これは、その、生存本能的な・・・・・・いや、何?

 目を開く。


 ──木目だ。


「あ”? ちょーむって何だ? お前、授業中だぞ!!」

 聞き覚えのある男性の低い声。

 どこで聞いたのだったか。

 いや、男の声はまずい。

 配信を切らなければ!!


 慌てて顔を上げると、弁当箱みたいな顔をした男──クラス担任の鬼塚だ。

 怒りながら、呆れを滲ませている。

 周りに座っている人間たちは容赦なく笑い声をあげていた。


 見覚えがある風景。

 当たり前だ。

 今は、学校で、授業中なのだ。

 間違っても配信中ではない。

 だから、男性の声が俺の近くでしても、怒り狂う人間はいないのだ。

 肩の力が抜けて、大きく息を吐く。


「おい!! 何安心してんだ、神戸」

「あ、いえ、すんません・・・・・・」

「立て」

「あ、はい」

 鬼塚の指示に従ってイスから立ち上がる。


 ──そうか、いつの間にか寝ていたらしい。

 ただ物思いに耽っているだけだったはずなのに、両目を閉じて机に突っ伏していたとは。

 やはり、徹夜はいけない。

 眠気にあらがうために軽く頭を降る。


「ぼーっとしてないで、教科書の朗読しろ、朗読」

「ぇえー・・・・・・」

 鬼塚が俺の頭をシバいただろう丸めた教科書で自分の肩をたたく。

 さっさと朗読を始めなければ、二撃目がきかねない。

 俺は慌てて、机の上に重ねていた教科書を手に取る。

 黒板に書かれていた三十四という文字を頼りに、ページをめくり、その一行目を声に出す。


「えー・・・・・・問一・・・・・・」

「今は保健体育の授業だバカタレ」

 抵抗むなしく第二撃が俺の頭頂部をとらえた。

「うえ・・・・・・」

 その衝撃で持っていた教科書を落とす。

 机に落ちたそれは表紙には当然のように数学、と書かれていた。


 嘘だろ、少なくとも丸一時間は記憶がないって事か?

 今、一時間目だと思ったんだけど、そもそも、保健体育って何時間目だっけ?

 というか、俺、数学の授業の記憶もないんだが、もしかしてそこも、寝てたのか?

 いや、流石に寝ぼけすぎてて、出す教科書を間違えたのだと思いたい。


「・・・・・・もう、いい、座ってろ。田村ー! お前、代わりに読め!」

「えー・・・・・・」

「えーじゃねぇ、えーじゃ」

 俺はゆっくりと席に着き、唖然とする。





 ・・・・・・というか、今、俺、ちゃむって言わなかったか?

 やば、綺羅綺羅ちゃちゃむが完全に出てきそうになっていた。

 いや、完全に出てた。

 俺はあの瞬間、完全に綺羅綺羅ちゃちゃむだった。

 まさか、学校でスイッチが切り替わって、綺羅綺羅ちゃちゃむになってしまうとは。

 本当に気を付けないとな。



**



「おいおいおい」

「・・・・・・あ?」

 田村守。

 俺の隣の席に座る男子生徒。

 初対面の人間は彼を見て、なんか野球部っぽいと言ってみるだろう。

 そして、真実、田村守は野球部だ。

 中学でも高校でも野球部の田村守は常に坊主頭である。

 夏休みに「モテを目指したい!!」と言い、なぜか坊主頭なのに金髪に染めようとして全く染まらなかった(というか染めるべき髪がなかった)というクソ馬鹿エピソードの持ち主だ。

「お前、お前、おい」

 そんな田村守が俺を揺さぶる。

 田村守としては小声で話しているつもりだろうが、それでも声がデカい。

 運動部の声出しの弊害というやつだろうか。


「お前、めっちゃ、猪熊いのくまさんに見られてるって!!」

 耳元に口を寄せて内緒話のような体裁をとってはいるが、声がデカいのであまり意味がない。

 というか、耳元でデカい声を出されて耳が痛い。

 思わず、田村守の胸元を押す。

「声がデケェって」

「でもよぁ、お前、あの猪熊さんだぞ! めっちゃ睨んでるって!! こえぇ~」

 田村守が両手で自分の身体を抱きしめる。

「お前、何したんだよ~。猪熊さんって家がヤクザなんだろ? お前、殺されるんじゃね?」

「は~、いや、何もしてねぇし!」

 田村守の言葉を慌てて否定する。

 本当に身に覚えがない。

「いや、絶対何かしただろ、めっちゃ睨んでるもん!」

 田村守の言葉に恐る恐るその視線を辿る。


「ひっ」

 視線の先には──鋭い目つきで真っ直ぐに俺を睨んでいる同級生。

 完全に幻覚だが、どす黒いオーラがでているのが見える。

 長い黒髪が縁取っているその顔は大変に迫力がおありになった。

 もしも、このまま写真の奥の方に写っていれば《この世に恨みを持つ幽霊》として似非霊能力者に解説されかねない。

 そして、猪熊さんを知っている俺でも、その解説を聞いたら「だろうな」と納得するレベルには《この世に恨みを持つ幽霊》そのものの顔をしていた。


 猪熊双葉いのくま ふたば

 クラスメート。

 つまりは俺と同じ高校二年生の女子。

 美人な子ではあるのだが──いかんせん、顔が怖い。

 美人の無表情は怖いと言うが、まさにそれだ。

 いや、無表情というか、異様に目つきが鋭い女子なのである。

 そのためか、なんなのか、彼女はヤクザの娘だとか、中学の時は半グレを纏めていただとかいう噂もある。

 まぁ、そちらは眉唾ものというか・・・・・・、悪乗りって奴だろう。

 だが、そう思わせるほどには彼女の目つきは悪かった。

 その目つきの悪さのせいか、噂のせいか、彼女はいつも一人である。

 それがまた、彼女の噂を加速させ、ついにはどこかのクラブだかなんだかに入るのをみたとか、ヤバい薬を売っているとまで言う人間までいるらしい。



 そして、そんな彼女が真っ直ぐに俺を睨みつけていた。



 脂汗が出る。


「なぁ~、なんかわかんねぇけど、お前、マジで謝っとけって! 洒落んなんねーよ、マジで!!」

「・・・・・・いや、マジで心当たりねぇんだよ」

「お前、あれだけ睨まれといて心当たりないわねぇだろ」

「いや、マジでない・・・・・・何で睨まれてんだ、俺・・・・・・」

「おいおいおい、マジかよ。本当にヤベーじゃん。お前、明日には北極星行きだわ」

「宇宙に放り出すな、宇宙に」

 田村守と会話して、もう一度ソッと猪熊双葉の方をみる。


「ひっ・・・・・・」

 先ほどよりも迫力を増した猪熊双葉が此方を見ていて、勢いよく顔を逸らす。

「・・・・・・まっじで、ヤベーよ。お前、北極星は冗談にしても、さっさと謝らねーと山に埋められるって・・・・・・」

 田村守も流石に心配になったきたのか、口角をヒクつかせている。

「な? 謝っとけって、マジで」

「・・・・・・本当に心当たりがねーんだけど、猪熊さんに「何が悪かったか分からないのに謝ったんですか? 殺します」って言われたらどうしよう・・・・・・」

「・・・・・・痛くないといいな」

「諦めるな、俺の命を」

 田村守にツッコミを入れる。

 だが、うん、どうしよう。

 俺には本当に心当たりがなかった。

 何かしてしまったのだろうか。

 とりあえず、何かしてしまったことを謝って・・・・・・後、心当たりがないことにも謝ったら、何とか許してはもらえないだろうか。

 もしも、猪熊双葉が本当にヤクザの家の娘だったとして、学生同士の喧嘩?ってやつで俺は殺されたりするのだろうか。


 どうしよう。


 最悪、殺された場合、俺ってニュースとかで「MEtubeで女性のフリをして動画を配信していた神戸敬二さんが~」とか言われたりするのだろうか。

 それで、Vtuberが分からない年輩のコメンテーターとかに「女性のフリをして接客しお金を巻き上げる、今、こういう闇バイトが若者の中で流行っていて」とか訳知り顔で説明とかされちゃうのだろうか。

 そして、最後には綺羅綺羅ちゃちゃむ(美少女の姿)と俺の半目の中学卒業アルバムの写真が並べられたりするのだろうか。

 辱めが過ぎるだろ。

 殺してくれ。

 いや、殺さないでくれ。



「神戸くん」

「うおっ!」

 背後から声をかけられ、思わず声が裏返る。

 田村守が俺とその背後を見ながら合掌した。


「・・・・・・ッ」

 ゴクリとつばを飲み込む。

 そして、錆び付いたブリキ人形のように振り返っていく。


 ──この田村守の態度、そして、聞き馴染みのない声。

 もしかして、いや、うん。


「う」

 振り返ると、やはり、俺の背後にいたのは猪熊双葉、その人だった。

 俺よりも少し高い身長──おそらく百七十センチ位の高さから、座っている俺を見下ろす姿にはやはり迫力があった。

 眉の下で切りそろえられた前髪が影を作り、目元はよく見えないのだが、その瞳にはまるで獲物を狙っているかのような爛々とした光が宿っている気がした。

 そして、その獰猛な肉食動物のようなそれは真っ直ぐに俺を見下ろしている。

 再び、つばを飲み込もうとして失敗する。

 喉が異様に乾き、張り付くような違和感となった。


「あ、い、いの・・・・・・」

「話があります」

 俺が震える手を挙げて、笑顔を作ろうとしている間に、猪熊双葉が率直に言いきった。

「昼休みに体育館裏まで来てください」

 そして、そのまま踵を返して行ってしまった。




「・・・・・・成仏しろよな」

「・・・・・・マジでやめて」




**




 そうして、俺は嫌々──本当に嫌々、昼休みに体育館裏にやってきて──そして、鋭い目つきの女子高生、猪熊双葉に壁ドンされているというわけだ。

 いや、どういう訳だ、一体。

 俺は「キュン」などとはせず、心臓を「バクバク」させて固まっていた。

 トキメキは全くない。

 むしろ、親の仇のように見てくる人相の悪い猪熊双葉に泣きそうだ。

 いっそ、命乞いしたいまである。


「えっと~・・・・・・」

 そして、その体勢のまま、自分の体感では数時間が経過した。

「あの・・・・・・い、猪熊、さん?」

 謝罪から入ろうと思ったら、あちらが壁ドンから入ってきた。

 謝罪どころか、情けないことにこれが俺の第一声である。

 そして、どうしてこんなことをするのか詳しく聞くつもりだったのに、猪熊双葉の眼孔が鋭すぎて、二の句が告げられない。



「綺羅綺羅ちゃちゃむ」

 今にも人を殺しそうな形相で猪熊双葉はそう言った。



 きらきらちゃちゃむ。

 綺羅綺羅ちゃちゃむ。

 それは──それはもちろん、聞き覚えがある。

 というか、俺のアバターの名前が綺羅綺羅ちゃちゃむなのだから当然で・・・・・・いや、まて、なぜ、猪熊双葉の口から──おいおいおい。

 猪熊双葉の片手が俺の目線にスマホを掲げる。

 それは、そこには、大変見慣れた画面が表示されている。



「これって、あなたのことですよね」

 それは完全に確信を持っている声色だった。

 猪熊双葉の手の中のスマホからは、綺羅綺羅ちゃちゃむがのんきに『こんちゃむむ~。今日はぁ、紅茶日報さんからでた新商品のレビューをしていきたいと思います』と話し始めていた。

 いや、綺羅綺羅ちゃちゃむではない。

 俺だ。

 女性のアバターを使っている俺が、普段よりも高めの声を絞り出して雑談を始めている。


「これって、あなたのことですよね」

「・・・・・・」

 駄目押しにもう一度聞かれた。

「・・・・・・ち、ちがうかな~」

 それを言うだけで、声が二度ほど裏返った。

 隠し事が下手なのか、恐怖で震えているだけなのか、自分でも分からない。

 もしかしたら、両方かも。


「いいえ、あなたです」

 断言された。

「絶対にあなたです」

 二回も断言された。


「まず貴方の会話のスピード、相槌の仕方、言い回しがそっくりだということで気になってました」

「・・・・・・ん?」

 何が言われたのか全く分からない。

 思考が停止した。

「そして、確認すれば、綺羅綺羅ちゃちゃむのサインと貴方の筆跡も似ていました。その上、貴方は部活にも所属していないし、綺羅綺羅ちゃちゃむのイベントはこの学校の休日と完全に被っているし、イベントの次の日は神戸くんは寝不足でへろへろになっていますよね!」

「・・・・・・・・・・・・ん?」

 猪熊双葉が興奮した様子で俺に何かを言っている。

 何かを言っているが、何を言っているかは分からない。

 何だ。

 何?


「そして、今日!!」

 猪熊双葉が俺の両肩を勢いよく掴む。

「ひっ!」

 思わず情けない悲鳴が俺の喉から漏れる。



「朝まで徹夜でホラーゲーム配信していたから、眠くて仕方がなかったんでしょう? そして、極めつけは、保健体育の時のあの悲鳴!!」



 保健体育。

 そう、俺は保健体育の時、今よりもずっと情けない悲鳴を出した。



『ちゃむ!!???』と。

 そう『ちゃむ!!???』だ。

 よりにもよって、『ちゃむ!!???』である。

 いや、きゃあとかでもアレだけど『ちゃむ!!???』だ。

 もはや、自己紹介である。



「・・・・・・」

 脂汗が出てくる。

 バレている。

 いや、大丈夫だ。

 証拠はない。

 証拠はないのだ。

 だから、ここははぐらかしたらいい。

「い、やぁ・・・・・・俺はそういう、よく分からない、かな・・・・・・」

 口角がヒクつき、視線を猪熊双葉に合わせられない。

「えっと・・・・・・なにその、女の子、全然わかんない・・・・・・アニメ?」

 そう、これだ。

 これで乗り切ろう。

 俺が綺羅綺羅ちゃちゃむの中の人だとバレるのはまずい。

 会社的にも綺羅綺羅ちゃちゃむ的にも、そしてもちろん、俺の平和な学校生活的にもだ。

 このまま、俺はアニメとか詳しくないから分かりませんよ、って顔で通すんだ。



「私を貴方のトップヲタにしてください!!!」

 そんな俺の無駄な抵抗を物ともせず、猪熊双葉は俺に頭を下げた。

 下げられたその角度は九十度。

 最敬礼である。


「・・・・・・え?」

 思わず、垂れ流していた言い訳も止まる。

 そして、その下げられて、全然上げられない頭を凝視することになった。


「わ、私、元々地下ドル推してて!!」

「ち、ちか?」

「そういう、まだ有名じゃないけど、頑張ってるって子を応援したくて!! でも、周り、男性ファンばっかで!! 衝突しないように気を付けてたつもりなんですけど、なんか、それが誤解させたかなんかで出禁になっちゃって!! 推してた子にも嫌われちゃって!!」

「お、おし・・・・・・」

「でも、違うんです!! 本当に、誓って誰かを好きだったことなんかないし、推しに迷惑なんかかけたくなかった!!」

「お?」

「私!!」

 そこで、さらに猪熊双葉の頭が下げられる。


「本当に何が悪かったのか分からなくて!! 私の推し方で駄目なところあったら、すぐに言ってくれたら、本当にすぐに直すんで!! 推させてください!!」

「おぉお?」

 もはや、頭を下げすぎて、猪熊双葉の額は自信の膝につきそうだ。

 思わず後ずさろうとしたが、そもそも壁ドンされていたので、これ以上は下がれなかった。

 進退窮まった俺は、精一杯に身体を縮める。



 沈黙。



「・・・・・・えっとぉ・・・・・・」

 先ほどまで自分が綺羅綺羅ちゃちゃむである事を否定していたはずなのに、それを飛び越えてトップヲタにしてくれって話になってしまった。

 え、これ、どうしたらいいんだ?

 もう一回、俺が綺羅綺羅ちゃちゃむじゃないって言った方がいいのだろうか?


「私!!」

「ひっ!」

 猪熊双葉の顔が勢いよくあがり、剣呑な相貌に睨み上げられる。


「本当に、綺羅綺羅ちゃちゃむ・・・・・・ちゃんが好きなんです!!」

「は、はひ・・・・・・」

 思わず、肯定した。

 勢いに負けた。

 というか、本当に目つきが鋭い。

 好きとか言う形相じゃない。

 これからヤクザがカチコミに行くときの顔だろ、それは。


「身近な人間だから・・・・・・貴方が綺羅綺羅ちゃちゃむだって、分かったから好きになったわけじゃないんです! ファンなのは元からで──」

 猪熊双葉が再びスマホをイジリ出す。

「昔からコメントもしてます! 嘘じゃないですから!!」

 そして、俺の目の前に画面を近づけた。

 それこそ顔面数ミリの近さまで。

「ち、ちかい・・・・・・」

「あ、すみません」

 猪熊双葉のスマホが俺の顔面から数センチまで離れ、ようやくその画面に焦点が合う。


 俺の動画だ。

 そして、下の方には見慣れたアイコンのコメント入力画面。


「えっと・・・・・・?」

 誰だったっけ?

 いや、このアイコンに見覚えはある。

 見覚えはあるんだよ。

 だけど、誰だっけ?

 コメント・・・・・・つまり、俺の配信──いや、綺羅綺羅ちゃちゃむの配信に猪熊双葉がコメントしていたって事だよな。

 推しっていってたし《かわいい☆》とか《好きです☆☆》みたいなコメントをしてるんだよな?



「熊夫です」

 いや、本当に誰だったっけ?

 というか、名前だけ言われても。

 アイコン以上に記憶に残ってねぇよ、名前なんて。


「いつも、《五十代男性です》からコメントしてます」

 そういわれた瞬間、今朝、見たコメントが脳裏をよぎった。






《五十代男性です。つまり、今夜また続きをするって事ですよね》






「あ”!??? おま・・・・・・え”!!????」




 俺はティーカップから女の子になった二年後、俺は同級生の女の子に中の人バレをした。

 そして、その同級生の女の子は、五十代男性のフリをしてコメントしていたことが俺にバレたわけである。





「お前、猪熊さんを体育館裏に呼び出して、土下座させてたってマジ?」

「させてねーわ!!!」


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