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更紗の脈理  作者: VIKASH


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2

 



 対話の方法はいくつかあったが、そのどれもが――口を用いるものではなかった。


 テレパシーと呼ばれる方法で、直接、私の頭の中に彼らの声が飛び込んでくる。

「指導者か」

 そう問われ、私は「そうだ」と答えた。だが、見られているように感じながらも、彼らの姿はどこにもない。


 不思議に思い仲間たちに問いただしても、誰一人として答えようとはしなかった。

 気がつけば、私は孤立していた。


 洗面器の水で顔を洗い、自分の顔を見つめる。――これは本当に自分なのか? と訝しんだが、そこに映っていたのは紛れもなく私であり、それ以上疑う余地はなかった。


 この先、どう生きていけばいいのか。

 悩んだ末に残された選択肢はただ一つ――影から離れること。

 私は影から遠ざかり、どこかへと向かい、姉を探す旅に出た。


 それが禁忌とされているとは知る由もなく、焦燥に駆られた私は星の民に問いかけた。

 私には特異能力があり、星の民と語ることができたからだ。


「どこにいる? どこへ行けば姉に会える?」

 しかし、返ってくる答えはない。

 星の民はただ一言、「進め」とだけ告げるばかりで、会話にはならなかった。


 それでも質問を重ね、いくつかのことを知った。

 星の民は姉の声を持っていること。

 星の民は遥か彼方からやって来た存在であること。

 そして、星の民はある人物を元に作られていること。


 だが、その「とある人物」について詳しく尋ねても、答えは返らなかった。


 私は北へ進もうとしたが、道は閉ざされていた。

「姉には会えないのか」と断念しかけたときも、星の民は「進め」と繰り返すばかりだった。


 やがて、ひとつの憶測に辿り着いた。

 ――姉は星の民に導かれ、とある場所へ辿り着いたのではないか。


 その疑念をサブリーダーにぶつけると、彼は怒りをあらわにした。

「確かに自分の目で、姉が影に呑まれていくのを見た」と繰り返すばかりで、ますます姉の行方は分からなくなった。


 私は途方に暮れた。

 ――そもそも姉は、最初から存在していなかったのではないか?

 そう考えた途端、気持ちがふっと軽くなった。


 心が跳ねるような感覚で地下道を歩いていると、その時だった。

「止まれ」――星の民の声が確かにそう告げた。


 そして、目の前に――姉がいた。






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