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『別に良いですけど・・・』

作者: 謎猫

他言はしておりませんが

私は、ある日を境に特異体質になってしまったのです。


具体的には、幽霊が見えるようになってしまいました(泣)

あと、会話も出来ます・・・


「まぁ、あなたにも色々と事情があるのですね・・・」


最近、少しストレスが溜まっていたので

今日は発散する為、ネットカフェに来たのです。


私のストレス発散方法は単純です♪

ヘッドホンではありますけど好きな曲を

誰にも邪魔されずに大音量で聴くっ!!!

もちろん、耳には悪い事は承知してますが・・・(汗)


「でも、ドアを開けた瞬間それって・・・(困)」


誰にも邪魔されたくないし

自分の視界も、周りからの視界も遮りたいので

いつもの様にブースを借り、部屋のドアを開けた瞬間。


「(びくっ!)」


わ、私が悪いのっ!?

いやっ! 悪くないっ!!!

私が借りたブースだものっ!

悪かったとすればタイミングだけっ!

のハズっ!


「あぁ・・・ なんか、ごめんなさい・・・(汗)」


急な光景に心の準備が出来ていなかったので

想わず謝ってしまいましたが冷静を取り戻すと

何と言いますか・・・


アニメキャラかよっ!!!

と想う、絵に描いたようなこの世の者ではない姿。


「あ、あのぉ~?」


扉を開け、私の借りたブースの中に居る者ですが

身なりは、しっかりしております。

俗に言うブラックスーツという物でしょうか?

とても素敵に着こなしております。


ブランドとか生地とか一切分からない私ですが

多分、高いスーツだと想う・・・

上手く説明が出来ませんけど

生地の繊維やボタンの糸1本から

気品が溢れております。


そして、このスーツを着こなしている元人間は

それ以上に気品のある紳士です。


「あの・・・ 入りますね?」

「・・・・・・」


このパターンは・・・

相手はまだ、私が特異体質である事に

気付いて居ない感じです。


簡単に言えば、幽霊なんて透明人間みたいなもので

自分の姿なんて殆どの人間には見えてない事も

分かっているので、私が扉を開けても

全く気にも止めていない様子です。


幽霊側だって、自分の姿が見えない人間に対して

一々リアクションを取っていても労力の無駄に

なりますからね♪


「・・・・・・・・・(汗)」

「ふぅ~(疲)」


ブースのソファーに深く腰掛けながら

重く大きな一息を吐いた幽霊ですが・・・

今回は、幽霊が見えてしまう私でしたので

人間としての威厳をっ!


「そこっ! 私の席っ!」

「おっ!?」


面倒なので、目の前の幽霊に対して見えます宣言したことで

幽霊も私が見える人間だと気付きソファーに座ったまま

私の方に身を傾けてきました。


「あなたは理科室から来たのですか?」

「違う」


確かに、理科室と言う事なら白衣ですよね・・・

それなら・・・?


「それなら、火葬場から来たのですか?」

「違う」


私はまだ、葬祭とか行く機会がないので詳しくは

分かりませんけどブラックスーツは着せないですよね?


「スーツ姿、似合いますね?」

「だろ?」


何となくですが・・・

悪い幽霊ではない気がします♪


「スタイルも良いですし」

「まぁ~なっ!(嬉)」


もう、これをスタイルと言って良いのか

自分で言っておきながら分からなくなっておりますが・・・(泣)


「西洋剣とか使いませんよね?」

「はははっ アニメじゃあるまいし」


そこは、リアルなのですね・・・

海賊の一味ではないらしいです。

と言うか、この幽霊ってまだ若い人だったのかな!?


「所で、それって取り外し可能なのですか?」

「あぁ、すまない 元に戻すから少し待ってくれ」


私が、部屋に入ってからずっと・・・

ソファーの肘置きに鎮座する頭蓋骨(泣)

と言うか、私がドアを開けた時には外した頭部を

ソファーの肘置きに置いた所だったのですけど


「それにしても・・・ 幽霊って言って良いのですか?」

「どうなんだろうな?」

「ですよね・・・(困)」

「まぁ、気にするなって」


普通、幽霊って・・・

血塗れだったり(交通事故?)

ずぶ濡れだったり(水難事故?)

他にも色々ありますけど


「骨格標本の幽霊には初めて逢いました・・・」

「だ、誰が学習教材だっ!!」

「えっ? やっぱり違いました?」

「理科室からは来てないって言っただろ!」

「あわわ、ちゃんと先程の会話覚えてるのですね(汗)」

「当たり前だっ! あと、焼かれてもないからなっ!」


最後に、サラっとすごい事を発言しております・・・

焼かれていないと言う事は、まだ供養されていない!?

それなのに骸骨って!?


「はぁ~(疲)」

「なんだ? 急にテンション下がったようだが」

「毎回毎回、説明するのにはもう飽きました(困)」

「うん? 何の説明だ?」

「あなたの発見されていない体、私が探してあげます」

「マジかっ!?(嬉)」


結局、みんな自分を見つけて欲しいのです。

回収して欲しいのです。

ちゃんと最後は家に帰りたいのです。


「とりあえず、何か記憶に残っている事はありますか?」

「今も、ちゃんと憶えて居る」

「そうなんですかっ!?」

「何から話せば良い?」


意外と、幽霊になると生前の記憶が乏しかったり

どうしてなのか肝心な部分の記憶だけが全て消失していたり

手掛かりになる部分を集められない事が多いのですが

この幽霊は、記憶がしっかりと残っているみたいです。


「覚えている事を順に教えて貰って良いですか?」

「まず、好みの女性のタイプだが」

「あっ・・・ そこの記憶は不要です(苛)」

「うがっ!(泣)」


特異体質になってから今まで私なりに

聞き取れた情報を元に色々探して

見つけられた人、見つけられなかった人

それぞれが居ますけど

運が良ければ、供養される事なく白骨になった

この人の体も発見出来るかも?


「じゃぁ、最後の記憶に残っている事は?」

「最後の記憶か・・・」

「何でも良いですよ? 覚えている事」

「若い娘が扉を勢いよく開けたとおもったら怒鳴られたな」

「若い娘に?」

「そこは、自分の席だからって言われた」

「うん? それって私の事!?」

「だなっ!」

「別に怒ってないしっ!!」

「キツい目付きで睨まれたが?」

「黙れ骨格標本っ!(怒)」

「教材違うしっ!(泣)」


どうして私が特異体質になったのか知りません。

この能力をどうするのが正しいのかも分かりません。

別に、見つけてあげる事が使命であるとかも

私は想っては居ません。


けど、折角ストレス発散に来たハズの予定は

この幽霊の体探しに予定変更です。


『別に良いですけど』

最後までお読み頂きありがとうございました。


なにやら・・・

ホラーの書けない普通の猫で御座います。



-あとがきに投稿!?-



少し鼻息が五月蠅いかも・・・(汗)

廊下の方から聞こえる!?

もしかして

お家の中に勝手に入って来ちゃった!?


あぁ・・・

テラスの窓を開けていたからかなぁ・・・


もぉ~(困)



あわっ!

茶色い犬だっ!?


私が居る部屋のドアの隙間から

お尻から尻尾の部分しか見えなかったけど

廊下を歩くボサボサ尻尾のブラウン色の犬!?



そっちは、お家の奥だからダメだよぉ・・・

ちょ! ちょっと!!!




って、あれ?

どこにも居ない・・・(汗)






う~ん・・・

もしかして、犬の幽霊?????

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― 新着の感想 ―
[一言] ホラーかと思ったら全然ホラーじゃにゃあい!? ちょっとストーリーがわかりかねますが、どういうオチなんでしょうかね……。
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