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青春だって十人十色  作者: こねを
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異世界夢見て何が悪い

 目が覚めるとそこには真っ白い天井が広がっていた。

意識があいまいな状態で考える。昨日の夜はたしか,風呂から出てテレビを見た後勉強しようかと思った後トイレに入って歯磨きして,結局勉強せず母さんにお休みといった後部屋に戻ってゲームして,それから・・・あれ,あまり思い出せない。それに体があちこち痛い。首も若干寝違えってる。床が固いし冷たい。少なくともベットの上ではなさそうだ。それに毛布もかぶってない。これって,もしかして・・・異世界転生か!

 そう思って体を起こし眼をばっちり開けたそこには見知らぬ床,壁や装飾,王冠を頭に乗せ,金や銀色に光る服を着て若干のドヤ顔を浮かべる「いかにも!」みたいな王様が・・・・・いるわけもなく,目に映ったのは変な方向を向いているイスと机,その上に置かれている充電中で電源の入ったままのゲーム機だ。なんだか少し寂しそうに見える。気のせいだ。僕はどうやら自室の床で寝ていたらしい。まあ,いつものことなのだが,今日も凝りもせず「異世界転生したかも」などとあさイチから妄想していたわけだ。なぜ座っていたのに床に寝転がっているのか,それも毛布もかぶらず。冬ならば風邪をひいていてもおかしくはないが,幸いにも今は四月。それもこの頃は寒くもなく暑くもなくないい感じの気温だ。夜になるとさすがに少し気温は下がるが,風呂上りの火照った体が気持ちいいと感じる程度だ。まあ風邪をひかなかったからよかったものの,体は痛い。

「どうせ横になるならベットまで行けばいいのに」

と昨夜の寝ぼけている(ほとんど覚えていないわけだし寝ていたと言ってもいい)自分に文句をいいつつ,自室の扉を開けリビングに出る。これまた別の世界に来たのではと錯覚するほどに真っ暗で静まり返ったリビングを目を凝らしながらカーテンを開ける朝日がまぶしく,目をつぶる。ぎゅってつぶる。若干涙がこぼれそうになる。ゲームのし過ぎで目が疲れたのだろう。カーテンを開け終えると両親の寝室をのぞく。案の定母は寝ている。ははは・・・起こしても口やかましいのでそっとドアを閉めた。トイレに行き,手を洗ってうがいをして,寝癖をみて少し落ち込んだ後キッチンへ向かった。

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