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最初の出逢いは正直に言うと
怖かった・・・
私が戦場に初めて出てから5年たった時
常勝の姫将軍と言われ、さらに戦がない平穏の時には、私の髪の色と出れば必ず勝利を自軍にもたらす事から黄金の女神と言われた
そんな私が初めて負けると絶望した戦があった
突然大量のモンスターと魔族が押し寄せて来て
私は防御陣をしき押し寄せるモンスターと魔族の大群を押し止めようとした
だけど圧倒的な物量差と組織だった攻撃に
国が戦力を集めるより疲弊するスピードの方が圧倒的に早かった
ドカァン!ドカァン!
大型モンスターのトロルが棍棒で砦を破壊しようと殴打すれば、
ゴォォ!
魔族が魔法を放ち
それにゴブリンなどの低級モンスターが出来た隙をつこうと押し寄せて来る
「後どれくらい耐えれそうか!?」
「もう疲労の限界です!もちません!」
私自身も絶え間ない攻撃に限界を感じて
心に一気に絶望が広がった
「いったい突然どうしてなの!」
誰にでもなく吐いた言葉に
理由を知る者は当然いなく
だけど私に負けないくらい叫んで報告してくる声が聞こえた
「姫様!高濃度の魔力が集まってます
まるでエンシェントドラゴンが現れたような魔力です!」
「どこ!?」
ドラゴンと言えば最強の存在
全てを破壊する力に全てを防ぐ強靭な体
各種族を象徴するブレスは全てを消滅させる
そして古き時を生きたドラゴンは神のごとき存在になる
その特徴は魔力の可視化
圧倒的な濃度の魔力は体内から溢れ威圧感だけで他のドラゴンすら死ぬと言われている
「あそこに!魔族が集まっている所からです!」
「そんな!何をする気なの!?」
魔方陣が幾つも現れお互いを干渉しあい現れては消滅を繰り返している
「これ以上なにがなると言うの・・」
とても不気味な現象に私は恐怖に飲み込れようとしていた
グォォオ! オォォ!
モンスター達が雄叫びをあげ
私の兵士達は萎縮し何も出来なくなった時
彼は現れた
ゴォォン ゴォォン ゴォォン
協会にある鐘の音が響き渡り魔力溜まりの空間に
白い穴が空いた
「いよいよ、お出ましか・・・」
副将軍のクルーザ侯爵の声が聞こえた
それに答える余裕もない私しにクルーザ侯爵は
「戦闘好きな姫様にしては楽しみなのでは?」
「ワタィ、ワタシ、、」
舌が上手く動かない私を見てクルーザ侯爵は
「アレから出てくる モノ は儂が思うに
敵ではない、と思えてならないんだかな」
「え?」
ゴォォン ゴォォン
シュュュ・・・・・
白い穴は鐘の音がなる度に輝き
眩しすぎる太陽のように直視するのも出来なくなっていた
そこから光の雫が大地に落ちて来た時
後に白い勇者と呼ばれる者が現れた・・・・