第5話 MP切れ
量少なくてすみません
初めて修行した夜、スキエはレジストの特訓に夢中だった
目的は師匠のように自分のステータスの1部分を隠せるようになるためであるが、当初思っていたように行かず、苦戦していた
ミーナに聞けば答えはすぐに出るだろうが、スキエは生前から考えることを放棄しないことを信条としており、
考えを放棄しても結果への近道は存在しないのだ――と思っている
…が、ミーナの存在ははっきり言ってチートのレベルなので、ヘルプに関してはあまり考えないようにしていた
そのためミーナにやり方を聞かず、レジストの状態のまま魔力の流れを変え、ステータス確認を繰り返していた
ミーナにしてもらうことは、ステータスの再確認のみだったので、とても退屈そうにしていた
『早く私にやり方聞けば早く眠れますのに強情ですわね。』
(うるさい 俺は自分で考えて実行した上で成功させたいんだ そうでなければとっくに聞いている)
『融通が利かないですわね。――全身レジスト状態ですわね。はい、また失敗ですわ。』
(ぐぬぬ…なんで成功しないんだ!?根本的になにか違うのか?)
頭、顔、胸、背中、腰、足など、様々な部位のみ魔力で覆わずにステータスを見ても結果は同じであった
どこを削ればいいのか悩んでいたが、気づけば悩み始めて30分ほど経っていた
そこでスキエは張り詰めてばかりではいけないと思いその場で横になって気分転換するが、
思考は大人でも身体はまだ1歳だ すぐに睡魔に負けてしまい、そのまま眠ってしまった
目が覚めたスキエは起きた場所が布団の上だったことから、あのまま眠ってしまったことを後悔するのであった
(くそ、また今日の夜だ、今日の夜こそ成功させるぞ)
「おはようございます、とうさま。」
「あぁおはよう、スキエ。熱心なのはいいが、寝るときはちゃんと布団の上で寝るんだぞ。」
「きをつけます。」
「先生の言うとおりだったな。MP切れで寝てしまってたみたいだぞ。」
「ししょうが?ぼくがよるれんしゅうするってわかってたのかな・・・?」
師匠の観察眼は恐ろしいが、それより気になったのはMP切れだ
MPがMAXの状態から減れば減るほど疲労や眠気が起こるのはわかっていたが、問題はそこではない
昨日したレジストとステータス確認は15セットも行かない回数だ
昼間に師匠との特訓と、念話によるMP消費を考えても、回数が少なすぎる
消費MPは確認済みでステータス確認が消費5、レジストが10、念話が5消費することで魔法が発動する
ということは1セットを20回でも400の消費であり、MAXが500だとしても、100残る計算だ
なぜだろうと、首を傾げていると今日の授業の時間になったしまった
ちょうどいい、考えてもわからないし、師匠に確認してもらおうか さて、今日の授業はなにを教えてもらえるのかな?
仕事ばかりでこんなに毎日が楽しいと感じれるのひさしぶりであった




