第14話 入学試験Ⅰ
「これより、今年度王都マンザリーブ魔法学校入学試験を始める!」
試験会場に到着したが、周り見渡すかぎり人だらけだ
見渡すかぎり軽く数百人はいると思う
まさに人がゴミのよう…いや、なんでもない
「では、試験を始める前に説明をさせていただく。
試験は2つある。1つは筆記試験。もう1つは実技になる。
筆記に関しては先ほど既に受けていただいたと思うが、あの試験の答えは正直意味が無い。
こちらが知りたいのは魔法陣が書けるかどうかだ。読み書きもできんくせに試験を受けにくるものもいるのでな。
筆記という形で試させていただいた。今年度も20名ほどだが不合格者がでている。
まぁ、ここにいる者達既にそれには合格していることを保証しよう。」
周りがほっとする空気を見せるが、油断は禁物だ
これから実技試験が始まるというのに余裕を見せている場合ではないからな。
同じようにわかっているものもいるな
ウェンディの姿が見えたが、彼女もその1人で、緊張した顔をしている
「実技試験に入るが、質問は受け付けていないので、よく聞くように!
まずは注意事項だ。
1つ、試験は1人ずつ行う。
1つ、合格者はこの場で決められる。
1つ、不正は一切認めない。
この3点だけは必ず守ってもらう。
守らない場合は足この場から退場していただくことになる。」
まぁ当然のことだよな
複数人でやると貴族様たちなんかは従者に全部任せるなんてことがあるかもしてないしな
ていうか、昔あったからこうなったのかな?
「では、肝心な試験内容だが…今年度の試験内容は一番使える魔法で上級なものを1つしてもらうことにする。
属性は問わない、日、水、風、土どれでもいい。レベルの高い魔法使いを私達は求めているからな。
では試験を始める!受験番号1番から順番に呼ぶので、隣の部屋に来るように!」
さて困ったな 俺の得意属性ってなんだろう?
全部まんべんなく上げたのが仇になってしまったかもしれないな
うーん、結構やばいかも?と悩んでるとウェンディさんが話しかけてきた
「や、スキエくん。久し振りだね。」
「ウェンディさんですか。どうですか?この試験内容は?」
「そうだねー…まぁ私は得意属性は決まってるからね。それをおもいっきりするだけだよ。
悩んでるみたいだけどどうしたの?」
「実は、僕は得意属性がなくて、何の魔法をしようか悩んでるんです。
全属性をまんべんなく上げているので、特にこれっていうのがなくて…」
「あー、スキエくんはそういうタイプなんだねー。それだとこの試験内容はちょっとピンチって感じかな?」
「そうなんです。1つ気に入っている魔法があるのでそれにしようかなとは思っているのですが、果たしてそれでいいのか…」
「悔いのないように頑張りなよー。」
「次、39番入れ。」
「おっと私の番だね、じゃあ頑張ってくるよ。スキエくんは何番かな?」
「僕は53番です。ウェンディさんもがんばってくださいね。」
「ありがとねー。また会おうね。」
本当に緊張してきたぞ…人前で魔法使うなんて師匠から教えてもらって以来だ
試験会場は見えないから、みんながどんな魔法使っているか気になるなぁ
俺と同い年っぽい子なんて殆どいないし、早まったかなぁ…
「次、53番入れ。」
「はい!」
とうとう俺の番だ
こうなったらやるしかないな
なせばなるさ!