第13話 予期せぬ出会い
さて、さしあたって入学試験とギルド登録かな…
とか考えながらワープを念じながら移動すると、目の前に全裸の女の子がいた
泉で沐浴でもしていたのだろうか、目の前に急に人が現れたのにびっくりしているみたいだ
「ひっ…」
(まずい!“沈黙”!)
とっさに相手の声を聞こえなくする“沈黙”の魔法を発動し、女の子が見えない位置へ移動した
さすがに9歳とはいえ男に裸を見られるのは嫌だろうしな…
さすがに説明しないとまずいよな…
「あー…すみません。叫ばれても困るので“沈黙”の魔法を使わせてもらいました。
会話をしたいと思っているので、服を着ていただけるとありがたいです。
“沈黙”を解除するので着替え終わったら声をかけてくれませんか?」
「わ、分かりました…」
(おいミーナ、転移先に人がいるかどうか教えてくれよ!)
『聞かれてないのに言わないでくださいまし。私はあくまでヘルプ機能ですのよ?』
わかっているが愚痴りたくなるというものだ
転移先に誰かいる可能性を考えてこんな山奥にしたんだが、見直さないといけないかな…?
こっちに使い魔を置いといたほうが良さそうだな…
「あの、もうこっち向いても大丈夫ですよ。」
声が聞こえたので後ろを向くと、ちゃんと服を着た女の子がいた
見た感じ年は12、3歳くらいだろうか
日本にいた時の感覚で言うととてもかわいい女の子だ
「まず驚かせてすみません。私はスキエといいます。」
「私はウェンディといいます…あの、急に現れたようにみえるのですが、どうしてですか?」
やはり話さければならないかな…できれば秘密にしたかったのだが
こちらの落ち度だしな
「王都マンザリーブに行くところで、ここに転移魔法できたんです。」
「転移魔法ですか…?そんな魔法聞いたことないですけど、魔法使いですか?」
「いいえ、今年度から魔法学校に入学する予定です。」
「魔法学校ですか?そんな魔法が使えるのに!?」
「ええ、基礎は教えてもらいましたが、王都には図書館があると聞きました。
魔法が使えるので、学校に通いながら本を読む予定です。」
(この子、見た感じ私より年下なのに転移魔法なんて使えるの?
あれは一流の魔法使いしか使えないと聞いたのに…)
「あの、子どものように見えますがお年は?」
「9歳ですね。」
(9歳で転移魔法!?バケモノかしらこの子!
私も結構魔法の才能があると思っていたのに上には上がいるのね…
それに家名を言わないってことは貴族じゃないってことは実力で入学ってこと…相当自信があるのね)
スキエはアマナス以外に魔法使いを知らない
その結果“普通の”魔法使いがどの程度の能力かもしらないのであった
そのため、平民の子が9歳から魔法学校に入るという難しさも知らなかったのである
ウェンディも平民だが、入学試験を受け始めて3年目になる
ウェンディはもし互いに受かることができたとのことを考えて言った。
「そうなの、私も入学試験を受ける予定なの。お互い頑張りましょう。
そうそう、受かった時には色々お世話になると思うからその時はよろしくね?
私の裸見たんだし、文句はないよね?」
「私としては口を挟めない立場なので異論はないです。」
「では、入学式で会いましょう。では。」
と言って去っていくウェンディを見てスキエはなにを言われるのだろうかと思いながらも考えないようにして王都に向かうのだった
反応をどうするかずいぶんと迷ってしまいました
結局あまりいい考えもでず、中途半端になってしまいましたかね
感想など、お待ちしています