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お爺ちゃん先生の依頼で同じ方の物を10個製作する。元々ての掛からない物なので数時間あれば出来るけどマイペースの作るとなれば2日掛かる。好きなことをしながらのながら製作だから仕方がないと思うが、寝食を忘れる位集中するものでもない。サクット作り終えて宿題をしていると居るか?っとの声で上がってくる要田さん。
「出来たか?無理はしていないみたいだな」顔色を確認しながら聞いてくる。もう挨拶みたいだよねこれ。出来ているよ。と作品をいれた紙袋を渡すと個数を確認してからさて。と往診バックから聴診器を取り出している。何で?首を傾げると
「術式を刻んだ後体調悪くなるだろ」忘れたのか?っと言われても・・・
「今は調子いいよ」元気なことを伝えるが退いてくれない要田さん。早くしなさい。の目線に負けて胸部・背部から心音と肺の音をチェックされました。
「問題ないな。無理しないで今日はゆっくりしろ。聖夜にもそう伝えておくからな」と言いながら帰っていく要田さんを見送った後お昼寝に入る。体調を悪くしないためと言う名目よく睡眠を取らされていた幼少気の癖で疲れたり天気がいいと眠くなる。大抵2時間くらいの仮眠でなんとかなるのだが就職したらそんなこと言ってられないからどうしようと悩んでいる。今みたいに悠々自適に仕事が出来るのならばそんなこと考えなくても良いのだけれど・・・
後2年しかないのだから真剣に考えないと。と思っているうちに寝てしまったらしい。大丈夫か?っと顔色を見ながら起きてきた私に声をかけてくれる聖夜さん。この状態も後2年で無くなってしまうんだよなと思うと切なくなってしまう。
「どうした」っと黙っているのを不審に思っている聞いてくるため「いや。将来の事を考えたら心配になってさ」と言いつつ椅子に座る
「将来の事?何が心配なんだ?」相談に乗ってくれるみたいだ。椅子に腰かけた事を確認してから
「いやさ。このままって訳には行かないと思うのよ。小物だって学生だから採算関係なく来るけど、大人になればそうもいかなでしょう。そうなると趣味の範囲になるけど私に人の輪」に入れって言うのもまず、無理でしょ。そうなれば、薬かお守りになるけどどちらもマイナーで売り上げには貢献して無いし。どうしよっかな〜とね」相談しているうちに呆れ顔になってきた
「お前な。自分の作品どれだけ売れているか把握してそう言って要るのか?」
「どれでけって少しじゃないの?」違ったかな?
「まずそこから把握して行こうか」そう言って立ち上がり持ってきたのは私の貯金通帳。何で聖夜さんが持っているのかな?
「これは報酬をいれている通帳だ。見たこと無かったよな」と作りぱなしで放置していた事を思い出す。確認して見ろっと開けるように言われたので数万しか入って無いだろうと見てみると凄い金額が載っている。0の数を数えていくと「200万ある。スゲー」と喜ぶびながらも首を傾げると呆れている。
「明日辺り月城に報酬について聞きにいくから説明してもらえ」さて、夕飯何にする?話は終わったとばかりにお粥をつくて出してくれる。
「それに、俺やここを出るときは結婚すると聞くぐらいだお前が」ニヤリっと笑っている。
「聖夜さんが結婚しても一緒なの?」
「俺が結婚しても二階は俺の家だからな。2世帯に作り替えるかもだが」ニヤニヤしているが、ありがたい。
「そうだ忘れていた。山の木がいい値段で売れるから手入れしていいか?って聞いていたぞ九遠が」
「九遠って確か紀伊の孫だよね。木材系なの?」
「そ。管理人として契約してくれれば木材を報酬に手入れしてくれるって言ってたぞ」
「それは有りがたいけど。採算合うの?」
「合うからいってんじゃね。連絡いれておくから一度会ってみ」
「はーい」
夕御飯を囲みながら将来の不安など進路について話し合いはまるで家族みたいだと思いながらもう少しぬるま湯に浸かっていたい気分になる
「豊作だな」畑を見ながら言っている南さん
「うちの里山で採取した落ち葉を肥料にしているし、貝殻焼いて砕いた物もブレンドして」説明しながら堆肥山を指さす。小山が点在している。
「3年くらいたつとちょうどいい感じの堆肥になるから毎年作っているの。その年によってちょっとずつ違うけど市販のより私は好きだな」生りも良いしね。
「本格的?」
「いや。そんなことないと思うよ。昔、近所のおばちゃんが家庭の生ごみを堆肥にして花を育ててたんだよね。それを見ていたからなー。父さんも畑するようになってから生ごみで堆肥作ってたし。夏場はくさいから大変だったけどね」思い出して笑っているとそうなんだ・・・引き気味に答えてるけどなんで?
「普通はそこまでしないからな。驚いたんだろう」と朝ごはんの時に話題と提供するとそう答える聖夜さん。そうなの?と聞くと頷いている南さんたち
「なんで?身近にあるものを使用しているだけなんだけど・・・」
「普通は里山なんて所有してないし。家庭菜園と言ってもあのレベルではない。大抵プランターとか庭に少しだろな」
「へー。昔は聖夜さんの作業所と畑と家が建っているとこに畑を作ってよ。婆が」
「婆って。クメさんか?」
「そ。婆の後をついて畑で遊んだりしてたし。父さんと一緒に山・海遊びしていたからなー。今のサバイバルとかいう番組を見ていると海遊びじゃない?って思ってしまうんだよね。最近の子は自然とお友達じゃないよね」もぐもぐとおかゆを食べながら言うと
「ミーさんの時代と違うからな」はーっとため息している聖夜さん。
「だから子供と遊ばないでしょ?もう少ししたら山に行きたいな。キノコとかブドウとかさ」
「おいしいが、無理するなよ」あきれ顔の聖夜さん。そんなこと言うと収穫した果実酒作ってやらないよ。ぷくっとしていると「それは死活問題だな」などと笑っている。山の幸でお酒を作るのが好きです。自分は飲めないけど姉ちゃんとかが喜んでくれるのでとっても嬉しいから
「果実酒?」何だそれ。と食いついてくるのは蟒蛇の月城さん。
「ほら。以前正月に出しただろ?」
正月に人のお酒シリーズを出しやがった聖夜さんが説明している。しかも、古酒を集中的に持っていきやがったせいで貯蔵庫に入っているのは3年物しかない。
「ああ。口当たりがいい癖にアルコール度が高いやつか。あれは美味しかった」思い出したみたいでいい顔をしているがもう出さないからな。
「うん?果実酒って」と青い顔をしているのは要田さん。あれ?いつ来たの?さっきまでいなかったよね。時計を見ると7時をさしている。早いよね?ってか。全員(隼人くん以外は)集合してません?何でだ?
「様子見に来たのと親父が連れてこいって言ってたんだが、何を作ったんだ?」
「別に。注文されたのと自分でためてた石を同封してみただけだよ。替え玉みたいな感じにーってね」駄目でしたかね?聞いてみると
「アウトだと思うぞ。お前のそばにあって自然の魔力をためていたものだろ?国家にケンカ売ってんのか?って言われても文句言えないぞ」
ありゃ。そうなの?そんなつもりじゃないんだけど。そう感じる人もいるよね。失敗失敗。おじいちゃん先生に謝罪してこないと。あー。人の世も面倒だな本当に。
「面倒でも波風立てない方が若隠居するならそっちの方がいい。能なしと思われていた方が良いが、そうもできないだろ?」
「能なしなんだけど・・ちょっと視点が違うだけなんだけど・・・一度、あっちの世界に遊びに行けば良いんだよ皆」未知との遭遇って脳に刺激を与えて良いみたいだよ。試してみたら?
「どこの馬鹿が丸腰で猛獣の巣窟に行きたがる。お前ならどうにかなるだろうが」私の意見をバッサリ切り捨てるのは葛城さん。
「そうかな?中間地点を作って異文化コミュニケーションをとったら?」勉強になると思うけど。ま。私には関係ないから良いけどね。笑いながら言ってみると。お前は・・と頭を抱え気味の大人たち。子供のたわごとと言って無視すればいいのにねえ。と聖夜さんに笑ってみるとそうでもないかもよっと笑われた。なんですか?
ご飯後、おじいちゃん先生のもとに行くと去年遊んでくれた重鎮たちが連座していました。なんで?
「おはよ。なんでって顔をしてないでこっちへおいで」と膝を叩いているが、お膝に乗る歳ではないですが。ここは大人しくしたがって置きます。だって他の人の顔が怖いんだもん。
「おじいちゃん先生おはようございます。何か問題でもありましたか?」膝にのりつつ聞くとそうだな。と片膝に乗せながら言っている。
「さて。全員そろったみたいなので」口を開いた人が居るけど知らない人だな。私の視線に気づいたおじいちゃん先生がああと言いながら「官僚だよ。ハルちゃんは初めて見たんだよね」説明しながら孫のように扱ってくれる。そんな偉い人が何の用だろう?と考えながらも話の流れを見ることにしたけど・・・
「先ず。これの件なんですが」と懐から出されたのは、昨日収めたお守り。
「要田医師からお話をもらって納期に押しかけさせてもらったが、これはすぐに出来るものなのか?」まっすぐな目線で怖くないので目線をそらさないで頷く。隣に座っている職人みたいな人が驚いた顔をしているがそんなに凄い事でしょうか。ああそうか。
「シルバー粘土って知ってますか?簡単なシルバー細工用に販売されているものなんですけど」知りませんでした?恐る恐る聞いてみると驚愕の事実みたいな顔をしている。今までどんなものを使用していたんですか?聖銀とか使っているんですか?あれ使いづらいじゃないですか?と聞くと頷いている。ああ。それならそうですよね。
「粘土なので好きな形にできますし。温度設定できるレンジで簡単にできます。聖銀とかにしなくても丁寧に扱えば銀の性質上悪いものを跳ね飛ばしてくれますし」初心者向きですね。
「粘土・・・それは今持っているか?」興味津々ですな。巾着の中に入れてきてないからなー。
「ないですが、ネットで簡単に手に入りますけど・・・・」食いつきいいな。そんなにせっぱつまっていたのか?
「聖銀って効果も高いですけど扱いづらいのが問題なんですよね。細かいものを作るのは大変ですし。このくらいのサイズなら粘土でいいでしょうし。私くらいの年代の子供なら粘土で色々作らせたらいいものつくんじゃないですか?」提案してみると思案気味である。いい方向に向かえばいいよね。
「あの。この石は」声をかけてきたのは、ストラップを今日初めて見た人なんだろう。みんな分を作ったのに配らなかったな。最初に懐から出したおじさんを見るとふん。とふんぞり返っている。
「重鎮全員分を渡したはずなんだが・・」非難している目でおじいちゃん先生が見ると懐から他のもだして配り始めているけど・・・
「ほー」と言う声も聞こえてますが、ほとんど市販ですよ。組みひもなんて私できませんから。
「中の石は近所の海で取ってきたものですから。ただ、長い年月海に揉まれて居るし、浜に打ちあがれてから太陽と月にさらされて何年もたっているからそれなりに強い力があると思うんですよ。宝石ではないので安上がりですし。そのくらいのサイズならネットで購入もできるでしょうし」通販って便利ですよ。
「自然の力ですか。地・水・太陽・月の力を無理なくため込んだ・・・・」地物には勝てませんよ。石自体の力もあるだろうし。そこら辺は私より理解が深いから突っ込みを入れなくても良いだろうし。
「簡単なものを作りたいなら小玉を買ってから自分用にカスタマイズできるだろうし。みなさん知っての通りに玉は力を籠めやすいですから」それに司会以外がうなずいている。さて、質問はそれだけでしょうか?職人さんは試作したくてうずうずしている。いい刺激になれたらいいのですが・・・
中座したのは細工職人さんだけでした。他の方は聞きたいことがあるようです。お茶を飲みながらなんだろうねといいながら座っる膝を変えておじいちゃんに聞いてみる。
「あとは、薬と縫製だな」メンバーの顔を見て教えてくれるが何かしたかしら?そんなに大きなことしてないよね。今年は・・・
「薬はいつも通りレシピ関係じゃないか?縫製はほら。大きいの作っただろ?」そういえば、作ったな。冬休みの宿題に去年。
「あー。そういえば。薬のレシピって何か質問でも?昔からのデーターなら私より豊富だろうし。そこから今に合わせてチョイスしてアレンジすればいい話でしょ。なんか融通するものあったっけ?」
「そうだな。特にないような気がするな。魔力の込め方がスムーズになっているから従来の製品も売れてきている様だし」なんだろうな。二人してみると
「その節はお世話になりました。順調に進んでいます。時々みる果実酒。というのはなんでしょうか」そこに注目しましたか
「うちで作っているお酒です。家族が楽しむものなのでお渡しできませんし。そもそもお酒の法律に引っかかるでしょ?」と聞くと官僚が頷いてから「ご自分の家族で楽しむ程度なら問題ありませんが、他人に渡した時点で違法になりますから」補足を入れてくれる。
「作り方は・・・」食いついてくるね。そんな簡単なのに。
「簡単ですよ。果物を入れてお酒につけるだけですから。詳しくは検索してください」
「うちの師が。よく昔使ったと言っていたので・・・」へー。昔からそんな方法とっていたんだ。そっちの方が長持ちできそうだしな。
「うちの在庫は3年物しかありません。うちの知り合いの蟒蛇が去年5年物を飲み干してしまったので」ぶすっと言うとおじいちゃん先生が驚いている「あんな度数が高いものを・・・」と
「おばあちゃんとかにちょっとずつ飲んで貰おうと思って小っちゃい瓶に作って取って置いたのにひどくないですか」とおじいちゃん先生に言うと。同意しかねるような顔をしている。高齢者にあんなものを飲ませるな?知らんがな。氷とサイダーをたくさん入れて割って飲むのが好きなんだよ。うちの家族は。お酒については引き下がってくれたようで。そうですか・・と言っている。
「最後になりましたが。あの手法は」
「なんちゃって草木染です。薬草の中には染物にすると効果が倍増するものがあるみたいなので、それを使って染めただけです。鼻歌を歌いながら制作するのはただの癖です」
「草木染・・・」
「私より手法を知っていると思うので、薬剤の人と協力していいものを作ればいいのでは?染物の原材料の中には薬の効果を強めるものも弱めるものもあるので。そこら辺は」がっちり手を握り締めあっているのを見て問題解決。さて。帰っていいの?とおじいちゃん先生を見ると。だめだと顔が言っている。
「ハルちゃん。顧問って言う言葉を知っているかい?」日本語のお勉強ですか?確かアドバイザーみたいな感じの意味でしたっけ?疑問符付きで答えるとそんな感じで合っている。と撫でられた。
「こうやって質問を受けて答えるのを顧問官と言う職業があるんだよ。ハルちゃんは去年から実は就任していたりする」
「はあ?そんなこと認めたことないですし。お給料をもらってませんよ」
「そうなんだよ。そこで今回来てもらったんだ。ハルちゃんの知識はそれほど新しいものでもないが、固定観念でがちがちの者にはいい驚きを提供していると国が認定してしまったんだよ。13歳で国の顧問に任命なんてすごいね」とニコニコ笑っているけど・・・
「無論。生活は今まで通りだよ。時々うちの馬鹿息子経由で質問状を処理してもらえればいいんだよ。今まで道理だろ?」と最近、要田先生が質問を持ってきて気まぐれに答えていた事があったけど・・・
「あれってお仕事だったんですか?知らんかった。」
「昨日。ご両親から進路について相談を受けたんだよ。ハルちゃんは色々と小金を稼いでいるけど・・とそんなこと私に聞かれてもと思ったんだが、薬関係なら安泰だと教えておいたよ。君の作るレシピは特許を取っているから食べるに困らないだろうし。これみたいに小物を作るならロバートさんにお願いしておけばいいと思うんだ。だから大丈夫だよ」と安心をくれる。おじいちゃん先生はなんでもお見通しなんですね。
ありがととニッコリ笑うと「無理は禁物だよ」とくぎを刺されてしまった




