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今日は、お祭り~。と朝からウキウキしています。ハルヨシです。
昨日の時点で使用人シリーズを3日分収めてきたので問題はないし、煮しめは昨日仕込んでおいたので、今日煮ればいいだけ。今朝早く赤飯もたいて仏壇と神棚に上げて準備万端。聖夜さんは、朝から町内の奉納のぼりを立てに借り出されてまだ帰ってきてないが、がんばって玄関前にお祭りの飾りと金魚の提灯をぶら下げました。今日は、ほかの人に邪魔をされたくないため、起きてすぐに町内見回りをして邪魔者はすべて撤去済み。それを見て護衛隊には呆れられましたが、お祭りだよ?このテンションを理解できてないのが残念だ。
お祭りのスタートを切る舟祭りは10時から始まる。それに合わせて遠矢君と隼人君たちが遊びに来るが、現在朝の7時。残念ながらすることもないので、ご飯を食べた後にうさぎさんを作ることにした。ちょうどいい時間つぶしになるし、お祭り後に収めるときにちょうどいい数になりそうなので。
鼻歌を歌いつつうさぎを作っていると「広げたな」呆れているのは要田さん。なんでも聖夜さんに借り出されたようです。
「おはよ。ご飯はそこにあるから勝手に食べて。聖夜さんたちはもう少しかかりそう?」
「多分な。しかし、奉納のぼりは大きな。立てるのに苦労した」と愚痴りながら勝手に麦茶を出して飲んでいる。そりゃそうだ。だって7メートルあるやつだもん。大人が5・6人で立てる物なのよ。今年は移住組が多いから借り出せる人がいて楽ちんだけど、去年はおじさんとお父さんが借り出されていたしね。
「去年より楽だったと思うよ。人数多いし。月城さんの会社や葛城さんたち護衛組も手伝ってくるれているからね。そもそも、普通は地域のお祭りに参加する会社が無いからね。昔は、地域のお祭りだからって会社の人を貸してくれる工場もあったけど・・・」
「それいつの記憶よ」と聞かれたが結構昔の話ですよ?
「一番最初の時に聞いた昔話だからな。ほら、遺影でデコが薄いピンポケ写真あるでしょ?あの人の子供のころの話だって聞いたことがあるな~3歳くらいの時に」
「結構昔の話だな。優に100年以上の話だろう。しかも、3歳の時の記憶をきちんと覚えているお前は変だと思うぞ」そう言いつつ仏間の遺影を見ている要田さん。そんなに時間がたっているかしら?つい最近だった記憶があるんだけど・・・・
そんな話をしていると「ただいま」と言いながらぞろぞろ入ってくる聖夜さんたち。
「腹減った。飯なしでする仕事じゃないな。あれは・・・・」と疲れた顔をしているけど、それだと身が持たないよ?
「まあ。赤飯と煮しめしかないけど食べていけば?」と言いつつ食器を出してあげる。テーブルに煮しめを大皿に出して置く。この煮しめ春先に採った山菜を保存していたものを使用している。3日前から塩抜きをして準備していたもんだ。
「うまいな」と食べているのを見て空腹は何よりも優秀なスパイスだ。と言う言葉を思い出しながら隅っこに避難してうさぎさんを作成する。
「だろ?山菜の下準備に3日前から取り掛かっていたからな。それにばあちゃんの味がするから父さんたちも好きなんだよ」と説明している聖夜さん。それは、おばあちゃんと同じ味で育ったからその味がベストなんだよ私。普通は、お母さんの味になるだろうけど、おおばあちゃんによく作ってもらっていたし。お母さんも煮しめはこの味にしているから同じ味になるんだよ。
「3日ってそんな前から何をしているんだ?」
「塩漬けで保存しているから塩抜きをしてたんだ。朝晩2回ずつ台所をうろうろしていたぞ」ちょっと邪魔だったと話している人には煮しめはあげませんよ?と聞き耳を立てていると「おはようございます」と玄関から。たまに空耳で聞こえたりするが返事をしている人がいるから本物だろう。
来客は町内会のひとらしく今日のお祭りの段取りをしているが、そんなの事前にしているはずなんだけどな?
なんかトラぶったのかな?問題なく開催されればいいんだけど・・・
戻ってきた聖夜さんに聞くと「天狗の人がけがして出れないんだと。誰か出れそうな人いないか?と聞かれてな」と言っている。天狗さんか~身長が高くないといけないしね。ただ練り歩くだけなんだけど。今年は人が多いから誰かにやってほしいけど、移住組は初めてのお祭りだから満喫してほしいとも思うから怪我されると困るんですけど。
「天狗ってなんだ?」興味津々の割柏さん。身長も申し分ないから出来るか?と聖夜さんとアイコンタクトする。いいか?いいんじゃないの?興味もあるみたいだし・・・といとこ同士の会話をしてから
「興味があるなら参加してみるか?ハル去年の写真あるだろ。出してくれ」お願いされたのでお祭りのアルバムを取り出す。最近これの使用度が高いのは気のせいか?と思いながら天狗さんが写っている写真を見せる。
天狗のお面をつけて高下駄を履いた天狗さん。服は着物と袴ともに白色を着ている。
「この衣装を着て町内練り歩き。ちゃんと休憩ポイントもあるよ。後ろにはヤッコさんがついて踊ったり~前にはやる気のないお獅子さんがトラックの荷台に乗っているよ~と写真を見せて説明していると興味をかなり示している。天狗さんは見ている方が楽しいんだけど・・・本人の自由ですから。
「やってみたい」申し出を聞いて速攻電話をかけている聖夜さん。町内会のイベントは大切ですよね。
「そういえば、ここの町内はイベント大切にしているな。昔ながらで面白がな」としみじみと話している葛城さん。それに頷くメンバーたち。
「そもそも昔はそんなに盛んじゃなかったんだがな。こいつが、舟祭りは?ねぶたは?と町内会のメンバーに聞きまくったのが始まりなんだよ。メンバーがいない。と言われたらじゃあ、参加型にすれば?簡単な踊りとか浴衣を用意して宣伝すれば近隣の人も来ると思うんだ~。と言い出してそれに食いついたのが今の町内会長だよ。奥の集落で夏休みにイルカ遊覧船とか体験型イカ釣り。違う場所では蛍祭りとか。イベント沢山企画して親子ずれがたくさん来るようになったんだよ」呆れながら説明している聖夜さん。え?だってお祭りで食べる屋台って面白ジャン。型抜き教室でリベンジとか焼き鳥食べたりクレープとか・・・・
「本能の赴くまま言ったらこうなったということか・・・・」呆れた目をしてみていますが、楽しんで何ぼでしょ?
「さて、10時から舟祭り参加の客が来るから動くぞ」の声でご飯を終了。お疲れさんの葛城さんたちも参加すると言ってたから楽しい舟祭りになるね~
漁港では、バスから降りている人たちが舟に乗るために順番待ちをしている。町内会の人がガイド役を務めるため一緒に乗り込んでいる。私の担当は皆さんに救助用具を手渡すこと。「行ってらっしゃい」と声をかけつつ手渡していく。全員に渡したら待っていた遠矢君と隼人君に合流して一緒に舟に乗る。
一番前の神主さんが乗っている舟で祝詞をあげて、お酒と米を海にまく。後は遊覧船スタート。イルカさんが回遊する領域ではないが30分ほど遊覧すると、無人で満潮になると水没してしまう海岸とか国立自然公園となっている場所を見ることが出来る。
ガイドさんが祭りの話や国立自然公園の話をしている。みんな満足できているようである。ちょっと沖に軍艦が見えるのはご愛嬌かな?そんなに張らなくても海神は出てこないよ?うちは、水神様系統ですから・・・




