#5
以前にも話したが、歌は“祈り”である。合唱会が近づいてくると蓮花が五月蝿くて五月蝿くてうんざり
そんな私をみていた先生が「一度歌ってあげたら?」というので、独唱をしました。
五月蝿い!!と言う怒気を付けて。
蓮花が「凄い」と連呼するため興味津々の同級生たちには、イタズラしたら分かるよね?の意味を込めて
歌い終わるとビビる同級生と泣きに入る蓮花。苦笑している親と遠矢君。これはどうしたら良いのと黄昏ている先生
「凄いですね」と意識を飛ばしていた先生がいう。
「あんまりしつこいから少し」と笑いながら答えると「これが少し?」と呟く
「怒気が籠っていたからでしょう。蓮花が悪いのよ」と泣きに入る蓮花を慰めている。
「悪者?」と首を傾げていると遠矢君が「いや、大丈夫だろ。居心地悪かったら転校っててもある」と言いながら手を握りしめてくれている。
「転校か~」と考えてると「大ばあちゃんの家から通えば良い。俺もついていく」て良い笑顔。
なぜか、遠矢君は私を構う。何が良いのやら?普通に考えたら可愛い蓮花の方にいくのだが…
現にクラスメート達は蓮花が大好きだし。
首をかしげながら「どこが良いのか?」と呟くと「見た目じゃ動かないそんなとこ」と言っている。確かに遠矢君は美少年だが…
「顔が良いと変なもんが寄ってきたりするんだ。好きとか嫌いとか煩いし。春佳は違うだろ?」
あんまり顔が良いとか考えないからね~。性格というか中身だろ?いつも側にいても邪魔をしないでくれたり、注意してくれたりして貰えれば大助かり。逆もしますが…なにか?と二人で会話してるとお父さんが「転校なんて!!」とアタフタしている。別に一人暮らしはできるけど?世間体が悪いけど…
そんなお父さんを見ながら蓮花を見るとビックとした
「怯えんなら五月蝿くしない。歌わないと言ったら歌わないから。これ以上邪魔をするなら容赦しないよ?」と言うと「兄弟にたいして言う台詞ではないんじゃない?しつこかったみたいだけど」とメ!!と叱っているお母さん。
「わからないなら叩き込むんだよ。じゃないと助長するから」と反論する
こればかりは譲れない“私”を利用するなと言うことを叩き込む必要がある。面倒臭い事はしたくないから
「でも」と引かないためお父さんに近づき「今まで有難うございます。」と挨拶して帰る
「え!!」と驚いているのを無視。荷物を持ち帰宅
そのまま家出セットを持ち出して、大ばあちゃんの家に行く。少しだけ誰にも会いたくない
一人で居間で、ボーとしている。居間からは花畑が見える。今の時期は、ツツジ・椿が咲いていてきれいだ。もう少し早い時期であれば、桜・クロッカス・水仙・チューリップなど咲いているだけどな~と昔を思い出していると
「いる?」
と入ってきた貴ちゃんと遠矢君。
「派手にやったみたいだね。でも、大切なことだったんだろ?自分がそう決めたんだろ?なら私は否定しない」と言ってくれる。
あぁ。大丈夫なんだなとその言葉で落ち着いた。
やってしまったものは仕方がない。その後どうするかだな
私は、平凡に隅っこでみんなが幸せに笑ってるのが見たい。
今の家族・家人・姉妹みんなの笑顔が見たいから。私の隅っこは確保しなきゃいけない。「有難う」と励ましてくれた貴ちゃんに笑いかけると「うん。私の妹だわ。頑張れ」と笑っている
数時間後、両親からの連絡があったので「話したいことがあるから来て」と伝達する。
大ばあちゃん家(面倒だから実家に変更)に集まった両親・貴ちゃん・清ちゃんと謝る気がないが連れて来られた蓮花を目の前にして言いたいことを言うこととした。
「まず、蓮花さん。今回の事は、謝りもしなければ許しもしないから。お父さん達は相談がある。やっぱりここに住みたい。家は住まないと寂れるから、今日から転校したい。無理かな?」と聞くとお父さんはあたふたしながら「どうしてもか?」と念を押している。
いや。実家だし。この家なら誰よりもわかってますが?
最近なら一人暮らし大丈夫だろ?色々て進化してみているみたいだし。つか家の両親は執着し過ぎじゃないかしら?他はそんなにしないのに?と思っていると遠矢君から「こだわってるよね叔父さん達。何で?他の兄弟はそうじゃないみたいだけど?」とツッコミが
あ~と清ちゃん。
何々?とニヤとしている貴ちゃん。
「それはね」と説明しようとする清ちゃんを遮ったのはお母さん。「私が説明します。春佳はね、お父さんの初恋の人なんだって」と飽きれ顔。
あれ?会ったって一瞬だよね?
「前に会った時の春佳の姿というか、姿勢に惚れたんだって。私にそう告白した時にいってた。春が生まれた時に一番喜んでいたよね」とチクチクと言っている
「だからなのか、春には注意していたの。襲わないかって」と真顔で言う
え!ヤバかった!!と驚いた顔したら、苦笑しながら「ない。初めはおばさんが!!って喜んだけどな。育つていくうちに違うって分かったよ。執着というか心配だからな」と言っていた
心配?なにが?いま人生謳歌中ですが?
「「春は、好きなことし過ぎて生活を忘れるから」」という両親
あ~思い当たる節が…「だから一人暮らしはダメだっ!!ここにすむなら誰かと一緒に!!」といってる
管理できる人か?誰いる?
「うちの遠矢と兄の聖夜は?聖夜は居宅の仕事してるから。遠矢は春から離れる気ないでしょうし」と貴ちゃん。ちょっと待っててと連絡している。
「聖夜は良いって。荷物は明日運ぶって」と手配してしまっている。二階にて仕事かな?まあ、間取りは相談。「じゃあ、春も明日からだよ。学校は転校でも、通信でもどうにでもなるし」とお母さんが笑っている
今の世界は、色々な理由で通学できない学生の為に通信学校がある。テスト・運動会・遠足とかは参加だけどな。
何とか実家に暮らすこと、通信学校に変更に決まりました。
書類変更の為、一週間ほど不登校になりました。
そういえばずーっと側にいてくれる遠矢君の方を見て「学校はいいの」と聞くと「通信学校でいい。余った時間は趣味に使う!!」とのこと
遠矢君はホームページ作りとか作品アップとか好き。日記とかも載せているらしい。
私の作品を載せているホームページを更新しているのも彼だったりする。