#16
二台に別れてタクシーに乗り込み親の家にお泊まりになる。倒れた時に既に通知済みらしく「大丈夫」らしい。車内で先程感じた違和感を考えていると両親から「さっきの」と疑問が来たので「前の家族。家族といっても血は繋がってないけどね。生まれる前にまた会おうね。って言ってたけど、本当に来るとは思っていなかったは。まあ、一人は何となく覚えてる程度なんだろうけどね。あ~忙しくなりそうだ。政府とか有力者とか相手取るの面倒臭いなどうにかならないかな~」と説明?しつつ考えてみるも、切羽詰まった感じだったからな。うちの執事は完全に記憶を渡してないみたいだな~。主治医は完璧思い出しているししかも腹黒パワーアップしていそうだ。と言うか、うちの家人達はベースが腹黒と言うか策士と言うか絡み手上手なんだよね。情報が欲しい。ザークとシルビアを呼び出したいな~無理だけど。
今使える物を使うか~いそいそ携帯を出して東西南北に連絡して政府の情報を貰うか。有力者は姫子さんにお願いするかとメールをうち始めると「どうゆうこと!!」と言い寄ってくる両親。
「う~んと橘が目をつけられて“大切”を人質にとられているか取られそうなんだよね~。で、半分さっきの怖い感じのが私の何だけど、それが会いたいが為に私の事を教えたみたいなんだよね。だから、どうにかするの。多重人格みたいな感じだから確実に分離して器に移す。」と説明
「は~?そんなこと出来るの?と言うか、国とか有力者とかに敵対して」と言うため、情報ちょうだいとメールをしながら「できるよ。国の方には商品を出していてね。私しか今のところ作れないから一つだけなら要求出来るの。有力者の方は、私のファンだから報酬として欲しがってたやつプレゼントすれば一発よ?」と教えるとポカーンとした顔をされてしまった。
私だって地味に穏やかに端っこで過ごしたかったけどね(泣)
作るものが出すと飛ぶように売れて一種のブランド化してたり昔みたいに色々弄って遊んでいたら大変な物を作っちゃったから国に売り出してみたんだよね。バカ売れよ(汗)
マジに趣味に走っただけなんだけど。何で?見たいな感じなんだが、どこで使えるか解らないよね~泣き泣き契約していて良かったわ。
そんなことを話していたら、両親の家に着いたよ。タクシーを降り中へ。ソファーにお客様を案内して座るよう促す。お茶を出して両親とお客様を見ながら「で?」と目で促す。この体になって初めての執務モード。それを感じで井伊がクスッと笑っている。なんだよ。面倒臭い事で色々企まないといけない時はこれに限るじゃない!!と一睨みして橘さんに再度話をするように促す。
内心ビクビクしながらも虚勢をはってこちらを見る目は真剣な色合い。言い若者に育っていると思わせる色合いだ。
「あなた方、私の中にいる彼のマスターで間違いないですか?」と聞いてくるので「君のなかにいる人なんて知らないし、知っていても答える義理がない」と言いお茶を飲む。「な!!」と驚いているのか怒っているのかどっちでも言いが、真っ直ぐ過ぎる。こんな風に育ったなら守れるものも守れなくなると思うが、好印象を得やすいね~。と笑っているとメールが来た。東西南北からは知らない。との事。姫子さんからは知ってるよ~。家族人質に取られている外交能力高い子でしょ?どうしました?と来たので、感謝のメールを返して対峙する。
「さて、君の大切だを解放・保護したら君は何を私にくれるのかな?」と聞くと驚いた顔をしている。
「出来るのか!!」と聞いてくるので頷き「うちにはそのスペシャリストがいるからね。場所特定・保護できるけど対価は?対価がないとしない。リスクに見合った対価を示しなさい」
「金なら」
「別に要らないし」
「じゃあ何が欲しいんだ。俺が持っているものなら何でもやるぞ」
ふふふ。何でもなんて言っちゃうんだね~。じゃ遠慮なく「君の中の彼を対価として差し出してね。」
「そんな!!どうやって」
「方法はあるんだよ。器も用意している。何でもくれるんでしょ?」と微笑みながら聞くと青ざめながら頷く。別に殺しはしないよ?ロバートの記憶と言うか人格みたいなデータをコピーして貰うだけ。転生するってことは、勉強しなさいって事だからね。君には君の人生を歩んで魂のレベルを上げてくれ。魂には興味はないから。
「さて、話がまとまったから早速やりますか。井伊さん。柊さんに連絡。保護を依頼してね」と言うと頷き「前みたいに呼び捨てで構いませんよ?依頼は直接話してください」と言いながら連絡をしてくれる。
そのやり取りをポカーンとして見ている両親。
「びっくりしました?これが私です。ハルヨシとして過ごし春佳として生まれた私です。怖いですか?異質ですか?相容れないならば、縁を切ってもいいですよ」何かを言おうとしたみたいだが井伊が携帯を渡してきたので出る。
「人使いが荒いなお嬢。で、なんのようだ?」
「ごめんなさい。ロバートの家族つれてきて。」
「あ゛。まだ、覚醒してない奴の家族かよ」
「覚醒していても乗っ取りしてなくてね。器もあるし成功したら分離してロバートだけ貰うのよ。本人がそれを希望していてね」と作戦を伝えると笑いながら彼奴らしい作戦だな。と言いながら了承してくれた。
携帯を井伊に返して橘さんに変えるよう指示。当たり前のように残っている井伊に帰るように指示するも「お嬢さまが帰る場所です」と言い居座られた。
再度、親に対峙すると呆れ顔の両親。
「春佳は前はこう言う人たちが周りにいたの?」と言われたので頷く。
「この人たちが一番まともに私を扱ってくれたんだよ。前はね」と教えるとだからなのねと呟くお母さん何が?「それでも貴方は私の娘なのよ?どんなに普通では無くても縁を切ることはないわ」と言い切るお母さん。
「ちょっと驚いたが、あの少女が春佳だと言うことがわかった。けれども縁を切るほど嫌いじゃない。寧ろ好きだよ」とお父さん。
今後も“娘”として扱ってくれるみたいだ。
ふと見るて井伊が膝まずき「お嬢さま横になりましょうか。ご生母さま。部屋はどちらで?」といいだす。
体調悪くないし病弱じゃないからと言っても聞かずお母さんも案内をしてベッドに横にされる